Blowin' in Okinawa wind '16(沖縄の風に吹かれて 2016)

7日目夜

その夜のそれぞれの部屋。
李衣菜とみくの部屋では…
李衣菜「こっちでの撮影も全部終わっちゃったね…」
みく「うん。楽しかったけどこうなるとちょっと寂しいにゃ…」
二人は同じベッドで寄り添って座っていた。
李衣菜「1日いられるのももう明日1日だけだし、明日は全力で楽しもうよ」
みく「そうだね。明日はお土産とかも買わないといけないモンね」
李衣菜「撮影よりも実は大変そうかも…」
みく「李衣菜チャンは誰に買ってくの?」
李衣菜「私、基本的にはユニット活動はこの4人が多いんだ」
みく「あー、言われてみればそうだねー。みくもそうだにゃ」
李衣菜「ルームの人達のはプロデューサーが買うでしょ、個人的に家族以外は…ステージで一緒だった人かな」
みく「李衣菜チャン2回ステージあったから8人かにゃ」
李衣菜「ううん。アズール・ムジカとMasque:Radeとあとゴキパもあるから10人…ってもう5人分買わないと拗ねちゃうかなぁ」
みく「そっかそうだったね。…って5人?」
李衣菜「だって凛ちゃんに加蓮ちゃんと未央ちゃん、美波さんに蘭子ちゃんだよ…」
みく「あー…納得したにゃ。それだと奈緒チャンと卯月チャン、あーにゃんのもいるよね」
李衣菜「予算は…うん、大丈夫だと思うけどね。みくちゃんは?」
みく「みくは家族とにゃん・にゃん・にゃんとC5だけかにゃ…あー、つぼみの方もだにゃ!」
李衣菜「あれ?もしかして私があげようとした人って何人か同じじゃない?」
みく「え?あっ…あーにゃんと卯月チャン、それに美穂チャンに楓サンがこっちにもいるにゃ!」
李衣菜「それなら一緒に買おうよ。私たちからのお土産ってことでさ」
みく「いいね、そうしよう。C5はナナチャンもいるからその分も必要ないモン」
李衣菜「ということは私の方がユニットの8人で、あと奈緒ちゃんと未央ちゃん」
みく「みくがユニット7人と…智絵里チャンと杏チャンにあげるからかな子チャンの分もっ」
李衣菜「それならもうCP全員の方がいいんじゃない?凸レだけお土産無しはどうかなあ」
みく「そうだと亜里沙センセーと美由紀チャンと…響子チャンの分も入れよう」
李衣菜「これだと…もう20人超えてない?」
みく「ひーふーみゃー…25人だね。一人500円でも1万円は超えちゃうにゃ」
李衣菜「…せっかくの沖縄なんだし、そこは度外視しようよ」
みく「…そだね。何買うかは明日Pチャンに連れてってもらったとこで決めればいいよね」
李衣菜「私達、ここと現場の往復多かったからあんまりお金使ってなかったね」
みく「初の休日も宿題と近くの公園だけで終わっちゃったにゃ」
李衣菜「その分はお土産でいいかなって」
みく「うん。あ、そうだ!」
李衣菜「どうしたの?みくちゃん」
みく「みくは李衣菜チャンの、李衣菜チャンはみくの沖縄土産を選ぶのってどうかにゃ?予算も決めてっ」
李衣菜「それいいね!センス勝負ってことだよね」
みく「勝負ってほどじゃないけど、そっちの方が楽しい気がするにゃ」
李衣菜「ちなみにみくちゃんは何が欲しいの?」
みく「みくはねー…アクセサリーとか欲しいなーって思ってるよ」
李衣菜「私も形に残るものならアクセサリーかなって思ってるけど」
みく「明日楽しみにしてるにゃ」
李衣菜「私も明日が楽しみになってきたなー」
みく「でも今日寝ちゃったらもう沖縄で寝るのもあと1回だけになるんだね…」
李衣菜「うん…帰りたくないって言ったら嘘になるけど帰らなくちゃだもんね…」
みく「グラビア撮影にライブ、色んなことがあったにゃ」
李衣菜「スポーツの色んな衣装着させてもらったりして、みんなの色んな表情が見れたなあ」
みく「サトウキビ畑も新鮮な景色だったよね。普段あんな風景見たことないモン」
李衣菜「そしてライブだよ!」
みく「夏樹チャン、かっこ良かったにゃ!」
李衣菜「菜々ちゃんも可愛くて一緒で良かったよ」
みく「でも…みくにとってはやっぱり李衣菜チャンが一番だよ」
チュッ
横にいる李衣菜の頬へとそっと口付けするみく。
李衣菜「私はみくちゃんがセクシーで…可愛くて…最高のパートナーだなって」
チュッ
李衣菜もみくの頬へと口付けを返した。
みく「ねえ李衣菜チャン、今日の分だけは衣装まだ残ってるよね」
李衣菜「水着だから貰えるんだっけ」
みく「他のは事務所保管だけど、水着は貰っていっていいらしいにゃ」
李衣菜「水着だけは直で着てるからね、他の人は着れなくなっちゃうし」
みく「まずは明日一緒に配送してもらうんだけどにゃ」
李衣菜「ねえ…もう一回みくちゃんの水着姿見たいな」
みく「…どの?」
李衣菜「どのって…昨日の想像が現実になったのを、身体で受け止めたいって言えば…いいよね」
みく「同じこと思ってた。みくも昨日の想像を超えたそれをみくだけのものにしたいにゃ」
李衣菜「明日はお仕事何も無いから、今日は好きなだけ…しようね」
みく「うん。もうこれ濡れちゃってるから…お風呂でね」
李衣菜「今日はみくちゃんのこと、今夜こそ寝かせないからね」
みく「望むところだにゃ。夜明けのコーヒー一緒に飲めたらいいにゃ、李衣菜チャン」
みくと李衣菜による夜の無制限勝負が、内風呂で開幕した…
 
一方の夏樹と菜々の部屋では…
菜々「明日は大丈夫そうで良かったですね」
夏樹「ああ。明日はお土産も買いに行かないとだけどな」
菜々「ナナは要望のあったお酒はプロデューサーさんに頼みますし、それ以外は家族とはぁとちゃんとC5くらいなんですよね」
夏樹「もしかして菜々のとこってアイドル全員が飲めるのか?」
菜々「いえ、と言っても飲めないのはつかさちゃんだけですけど。つかさちゃんも別にお土産を買って行きましょうか」
夏樹「大変なんだな…」
菜々「その分大人のトークは楽しいですけれどね」
夏樹「アタシは…何人いるんだろ。家族以外はライグリだろ、柑奈さん、マッシブ、ハードメテオ、炎陣で…」
今日もやっていた宿題の片隅に書いていく夏樹。
夏樹「…と、マッシブと炎陣で二人被るから11人か」
菜々「ナナの方ははぁとちゃん、つかさちゃん、美穂ちゃん、卯月ちゃん、杏ちゃん…」
夏樹「まだいるのか?」
菜々「ユニット繋がりの子には一人だけ仲間はずれは嫌じゃないですか」
夏樹「確かに一人だけもらえないのは悲しいよな」
菜々「あと響子ちゃん、智絵里ちゃん、かな子ちゃん、そうなると亜里沙ちゃん、美由紀ちゃんにもなので10人ですね」
夏樹「合わせると21人か、まあいい人数だな…でもこの量だと物によっちゃ家から持って行くは無理そうだぜ」
菜々「事務所に送るわけにもいきませんから、そこはもう頼んであるんです」
夏樹「頼んだ?」
菜々「お酒は直接事務所のプロデューサーさん宛ですけど、お土産ははぁとちゃんが寮で預かってくれることになりまして」
夏樹「はぁとさんも寮だったか。それなら安心だな」
菜々「そこに届けられたのを持って行く形で話はつけてありますから」
夏樹「ってお金大丈夫か?お酒でだいぶ使うんだろ?」
菜々「それはこっちのプロデューサーから先に貰っちゃいました」
夏樹「はあ?」
菜々「どうせみんな買ってきたら飲むんだろうってことで、配送賃も入れてこれくらいこの封筒に…」
手で数字を示した菜々。
夏樹「…菜々も肝臓、大事にしろよ」
菜々「察してもらえましたか…はい…」
夏樹「お土産代はそれ以外ってことだな」
菜々「はい。明日のレンタル料とガソリン代を引いた段階でやっとどれくらい使えるか分かりそうですけど」
夏樹「そうだな。イイ感じの店が見つかるといいな」
菜々「そうですね、そこはまた地元の方に聞いてみたりしましょう」
夏樹「菜々は自分にはどんなの買うつもりなんだ?」
菜々「ナナですか?そうですねえ………それは夏樹さんに選んでもらいたいです」
夏樹「えっ…アタシが?」
菜々「そっちの方がより思い出になる気がしますから」
夏樹「…そっか、分かったよ。それじゃあアタシのは菜々が選んでくれよな」
菜々「ナナのを選んでくれるってことならモチロンです」
夏樹「よっし、じゃあ気合入れて今日中に宿題を粗方終わらせちまうかな」
菜々「ファイトっ、ですよ」
チュッ
その頬への感触がまた夏樹へのブーストとなっていった…
 
8日目・最終日へつづく
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2016・07・31SUN
飛神宮子
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