このSSはこちらのSSが前提SSとなっていますので、そちらを先にお読みいただければ幸いです。 |
|
|
|
♪〜 |
その場にいた色々な人のスマホが鳴動し始めた。 |
輝子 | 「お…幸子ちゃんからだ」 |
小梅 | 「乃々ちゃんと無事に沖縄着いたみたいだね…」 |
美玲 | 「いいよなー、ウチも行きたかったぞ。お、ノノからも来たな」 |
まゆ | 「まあまあ美玲ちゃん、いずれメンバーで行きましょうねぇ」 |
裕美 | 「あ、こっちにも乃々ちゃんから来たよ」 |
泰葉 | 「幸子ちゃんとツーショットさせられたのかな?」 |
千鶴 | 「そうですね、このピースが乃々さんらしいというか…」 |
みく | 「りーなちゃん、まーたこんな格好してるしー…」 |
美穂 | 「ふふっ、本当だね。わざわざ持って行ったのかな?」 |
智絵里 | 「あれっ?何かここ…白いのが写ってませんか?これって…」 |
み・ま・美・智 | 「…値札(にゃ/ですね/かな/です)…」 |
|
翠 | 「あっ…肇さんからメッセージが…」 |
穂乃香 | 「本当ですね。この時期の沖縄ってどうなんでしょうかね?」 |
芳乃 | 「この時期ですとー、まだ梅雨ですが…日が照るとそれはもう暑いものでしてー」 |
朋 | 「あ、そっか芳乃ちゃん鹿児島だものね。たまにそのこと忘れちゃうけど」 |
|
星花 | 「あら、ゆかりさんからですね」 |
加奈 | 「何だか眠そうってことは飛行機で寝てたのかな?」 |
法子 | 「そうだねっ。昨日は今日のために寝れてなかったって朝言ってたしっ」 |
そんな中、それとは別に鳴り出すとある子のスマホ… |
?? | 「あっ……」 |
それを見たそのアイドルは、少し赤くなったようだ。 |
まゆ | 「どうしたんですかぁ?美穂さん」 |
美穂 | 「ううん、何でも、何でもないよっ」 |
まゆ | 「そうですか…?」 |
しかし美穂は気付いていなかった。隠していたそれを覗き込んだあの子の存在を… |
……… |
その昼食後… |
ポンポンっ |
ある女の子は肩…というよりも背中を叩かれた。 |
美穂 | 「ん?」 |
小梅 | 「美穂さん…」 |
美穂 | 「ふわあっ!小梅ちゃんだったんだぁ」 |
小梅 | 「びっくり…させちゃった…?」 |
美穂 | 「ううん、ちょっと考え事をしてたから」 |
小梅 | 「そっか…」 |
美穂 | 「それでどうしたの?小梅ちゃん」 |
小梅 | 「その…ちょっと聞きたいなって…時間は大丈夫…?」 |
美穂 | 「今日はお仕事は事務所からリモートだし、それも4時からだから大丈夫だよ」 |
小梅 | 「それなら向こうの談話スペース…行こう」 |
美穂 | 「うん」 |
|
ぽふっ ぽふ |
談話スペースのソファへと腰を下ろした二人。 |
美穂 | 「それで聞きたいことって何かな?」 |
小梅 | 「さっき食堂でメッセージが来た時、どうして顔が紅くなってたのかなって…」 |
美穂 | 「えっ…?へっ…!?」 |
裕美 | 「あっ、私もそれ気になってたよ」 |
そこに来たのは… |
美穂 | 「裕美ちゃん…裕美ちゃんも…?」 |
裕美 | 「うん。ちょっとだけ声も違ってた気がするなって。私も座っていいかな?」 |
小梅 | 「うん…」 |
ぽふっ |
裕美もソファへと腰を下ろした。 |
美穂 | 「うう…あう…」 |
小梅 | 「実はね…視えたんだって…」 |
美穂 | 「えっ?」 |
小梅 | 「あの子が………ね?」 |
小梅は誰もいない方を向いて呼びかけた。 |
美穂 | 「ひっ!こ、小梅ちゃん…それは反則だよぉ…」 |
小梅 | 「それで?……そうだったんだぁ…フフフ、でもチラっと写真だけしか視てないって」 |
美穂 | 「それであれを視られたら同じだよぉ…」 |
裕美 | 「小梅ちゃん、それでその写真って誰だったの?」 |
小梅 | 「それはね…」 |
美穂 | 「あーっ!もう自分の口で話す方がマシだよぉ」 |
裕美 | 「美穂さん…男の人ですか?」 |
美穂 | 「ううん、小梅ちゃんの涼さんとか裕美ちゃんの泰葉ちゃんみたいな人だから…」 |
裕美 | 「えっ…美穂さん、私のことどうして…?」 |
美穂 | 「えっ?はぁとさんとか巴ちゃんから聞いてるよ。そういう人、みんなもいるんだって思ったんだ」 |
小梅 | 「私はもう…誰だか分かってるから…。でも一緒のユニットだけど…聞いたこと…無かった…」 |
裕美 | 「小梅ちゃんと一緒のユニット?誰だろう…って行ってる人なんだからっ…!」 |
美穂 | 「はい…もう知られちゃったからいいかな…」 |
美穂はさっき来たメッセージを表示したスマホを二人に見せた。 |
裕美 | 「これは…裕美ちゃん…どうなのかな…この幸子ちゃん」 |
小梅 | 「えっと…うん、らしいといえばらしいんじゃないかなって」 |
そこに写っていたのは、幸子が投げキッスしている自撮りとキャプションであろうメッセージであった。 |
裕美 | 「でも…どうして…美穂さんとなのかな?」 |
美穂 | 「詳しく話すとちょっと長いんだけど、お互い同じ立場だったってこと…だよ」 |
裕美 | 「そっか…でも幸子ちゃんにももう誰かいるのかなって思ったけど…」 |
小梅 | 「私も…でも…そういえば居ないなって……」 |
美穂 | 「ヘン…だったかな?私と幸子ちゃんとって」 |
裕美 | 「そんなことはないですっ」 |
小梅 | 「うん…美穂さんみたいな人と一緒になってくれるなら…私も嬉しいな…」 |
美穂 | 「そう言われると、何だか照れちゃうよぉ…」 |
裕美 | 「美穂さん、顔が真っ赤になってるね」 |
美穂 | 「だってやっぱり恥ずかしいし…」 |
裕美 | 「そういえば美穂さん、これって誰か他に知ってるのかな?」 |
美穂 | 「ううん、私から話したのは小梅ちゃん達が初めてだよ」 |
小梅 | 「美穂さん…さっきからこれに通知がいっぱい来てるよ…」 |
美穂 | 「えっ…?」 |
美穂が小梅にスマホを返してもらうと… |
美穂 | 「あっ…幸子ちゃん…」 |
裕美 | 「どうしたんですか?」 |
美穂 | 「向こうでも私とのことバレちゃったって。でもそう言われてもこっちからじゃ私何もできないよぉ」 |
裕美 | 「それは…確かに向こうで収めてもらうしか無いかな」 |
小梅 | 「幸子ちゃん…きっと送った時に…口でも滑らせちゃったのかな…」 |
そんなことを言っていながらも、優しくメッセージを返していた美穂なのであった… |