10 Years Later...[04](10周の先《4》)

千鶴「そこだと…こうですね。ではお呼びします。では今井さん、矢口さん」
「それから一気に行くぞ。加奈ちゃん繋がりで有香ちゃん、ゆかりちゃん、法子ちゃん、あと中継行けるな?」
千鶴「あとは同じく今井さんつながりで松原さん、安斎さん、加えて古澤さんもお願いします」
「この時間に来てるから美羽ちゃんのサンノス繋がりで久美子ちゃん、愛結奈ちゃん、千奈美ちゃんも来てくれな」
千鶴「本田さんの方は…まだ時間的に難しいですね、分かりました。別のユニットの際にお呼びしましょう」
美羽「こんにちはっ、矢口美羽でーす」
加奈「今井加奈です、こんにちはー。私たちー」
美・加『はぴ☆かむですっ』
「おー、久しぶりに見たけど相変わらず息が合ってるな」
有香「皆さんこんにちは、中野有香と…」
ゆかり「水本ゆかりと…」
法子「椎名法子だよ、あたしたち…」
有・ゆ・法『メロウイエローですっ』
千鶴「こちらもさすがの息ですね」
早耶「こんにちは、りる☆すたーの松原早耶です」
「このメンバーということは…りる☆すたー&ディテヴァの安斎都です」
頼子「フフッ、ご紹介ありがとうございます、都ちゃん。ディテクティブ・ヴァーサスの古澤頼子です」
久美子「これから一緒に渡航だから、早い時間だったの。こんにちは松山久美子です」
愛結奈「そうね、夏のシドニー楽しみだわ。浜川愛結奈よ」
千奈美「これが終わったらしばらくは節制しなくて済むわね、ビューティーアリュールの小室千奈美です」
千鶴「ではまずここで中継もお繋ぎします。もしもしー」
つかさ『おっ、回線が来たみたいだな。こんにちはでいいんだよな?』
「オッケーだぞ☆」
つかさ『それじゃこんにちは、こっちは23時過ぎたところだな。桐生つかさだ』
のあ『高峯のあよ…』
時子『財前時子よ。そっちにいるんでしょう法子』
法子「時子さーん!この前はありがとねーっ」
時子『法子、いい加減に来るたびに必要もないドーナツを持ってくるのはやめなさい。夫が太ったのもあなたのせいなのだから』
千鶴「はい。椎名さん繋がりで財前さん、そして財前さん繋がりで桐生さんと高峯さんも登場いただきました」
「んで、今は何してるんだ?」
つかさ『今はアタシ達それぞれの会社の事業でニューヨークの支社の方に来てんだ』
のあ『私と時子は……こうして電波に乗るのは久しぶりね……』
時子『そうね…のあと私は芸能活動を既に引退しているわ』
千鶴「今は若手実業家という一面でご存知の方も多いかと思われます」
時子『芸能活動は顔を売るという点では充分だったかしら…ねえ』
のあ『そう……つかさにも出会えたのも大きいわ…』
つかさ『まあそんな感じでアタシ達はぼちぼちやってるよ。アタシはまだ芸能活動も並行してるけどな』
時子『引退はしてるけれど、法子はちょくちょく家に来るのよねえ…』
法子「だって時子さんの家面白いんだもん」
時子『しばらくはこっちにいるから、帰る時には一報するわ。それまで来るんじゃないわよ』
法子「はーい」
のあ『そういえばみくとアナスタシアはいるかしら……』
「二人とも今日は来れないな。向こうもライブリハらしくてな」
のあ『それなら言伝お願いできるかしら、心さん』
「ん、いいぞ」
のあ『例の件と言えば分かるはず……夫から了承貰ったから、日本に帰ったら連絡するから話し合いを……と伝えてもらいたいの』
「了解だぞっ☆」
千鶴「それではそちらも遅い時間ですし、そろそろお時間のようですので失礼しますね」
つかさ『ん、また日本でなっ』
モニタが消えて元の番組ロゴ画面へと戻った。
「さてこっからはここにいるメンバーだな。んじゃここにいる面々の懐かし映像だぞ」
千鶴「それではどうぞ」
………
その映像が終わり…
「んじゃまずはNYと法子ちゃんの話してたし、メロウイエローからな」
法子「はいはーい」
有香「分かりました。ではゆかりさん一緒に」
ゆかり「ありがとうございます」
千鶴「イエローリリーとメロウイエローの昔の映像いかがでしたか?」
法子「何だか懐かしいなーって。でも美里さん変わってないね」
有香「今は旅行ライターもしてて活き活きしてたみたいですし」
ゆかり「私達3人は髪の長さくらいで…でも法子ちゃんはあの頃より成長していますね」
法子「毎日ドーナッツ食べてたからかな?高校の頃にはもう美里さんも追い越しちゃって、今は時子さんと同じくらいだもん」
「確かにはぁとと同じくらいだから165近くだな…20cmは伸びたんかな?」
法子「それくらいだねー」
有香「イエローリリーであたしより小さかったのに、今では一番下があたしで…」
ゆかり「有香ちゃんはそれでいいんです。可愛らしくていいじゃないですか」
有香「慰めにもなってないです、ゆかりちゃん…」
「んで、今は3人ともタレントだっけか」
有香「3人ともではないです。ゆかりちゃんが女優部門ですから」
千鶴「あとは演奏家としても活躍されてますよね」
ゆかり「はい…実は先日ベルリンの方で星花さん、琴歌さんと演奏させていただきました。実は1か月ほど前に帰国したばかりでして」
「おっとその話は後ほどな。もう一回別の機会で呼ぶから☆」
有香「アタシと法子ちゃんはタレント部門ですね」
法子「私は食べ物関係をメインでやってて、有香ちゃんはスポーツ関係だよ」
有香「アタシはそれとアイドル部門の運動系指導のトレーナーとしてもお手伝いしています」
千鶴「結構厳しいんですよね?」
\有香ちゃん厳しいよー!/
まだ現役アイドルのPETIT NINETEENの3人がひな壇から声を合わせて答えた。
有香「そ、そんなことないですよ。まあちょっと課題が厳しいかもですけど…」
「まあそれも愛ゆえってことだな☆よし、3人に続いては加奈ちゃんと早耶ちゃん、都ちゃんと頼子ちゃんに交代しよっか」
早耶「こうやって出るの久しぶりだぁ」
頼子「私もこうして番組に出るのは久しぶりです」
「頼子さん、これ終わったら青森に行ってくるんでお土産楽しみにしててくださいね」
加奈「都ちゃんもむつみちゃんと同じ番組の?」
「はい、こっちも世界遺産になりましたからね。おっと、千鶴さん進行おねがいします。」
千鶴「あ、はい。りるすたーとディテクティブ・ヴァーサスの映像も先ほど見ていただきましたが、いかがでしたか?」
早耶「映像で見るとこんなだったんだぁ…懐かしいなぁ」
「早耶ちゃんは引退したんだよな?」
早耶「さやのアイドル時代のファンで346プロに入ってくれた熱心な方に、熱烈アプローチを受けちゃいましたぁ」
「ああ、いわゆる『僕だけのアイドルに』ってヤツか?」
早耶「そういうことですぅ。その頃色々と悩んでて、その悩みも全部親身になって受け止めてくれたんですよぉ」
千鶴「事実は小説よりも奇なりですね…」
「引退するのを決めたと聞いた時は驚きましたよ。でもそれは早耶さんの人生ですから…ね、加奈ちゃん」
加奈「うん。りるすたーは三人の中では永遠ってことで、そこで一区切りかなって決めました」
頼子「都ちゃんからその話で相談されました。でもその人の人生だから受け入れることも大事だって言ったかと思います」
「そういう頼子ちゃんも久しぶりとか言ってたよな?」
頼子「はい、今はとある美術館で学芸員をしています。それでたまに知り合いの方の劇団で出演もさせていただいています」
「映像はファインダーとのライブのだったけどどうだった?」
頼子「都ちゃんとの歌や小芝居、今でも憶えていました。まさか壁ドンされるとは思いませんでしたが…」
「わー!もう思い出させないでください!あの後舞台裏で赤面しっ放しだったんですから」
千鶴「安斎さんは先ほど今については話されていたのでいいですかね」
「そうですね。今はタレント部門で活動していて、むつみちゃんと似たような感じです」
「加奈ちゃんについては最後に美羽ちゃんと一緒に聞こうかな」
千鶴「そうしましょうか、映像も別にあるので一緒の方が良さそうですし」
「とりあえず先に久美子ちゃん、愛結奈ちゃん、千奈美ちゃんのビューティーアリュール組は…あれ?どした?」
千鶴「あ、スタッフから言伝です。『飛行機の時間が迫っているので、抜けさせてもらいます』だそうです」
「気が付かないうちにか…んと、今は確か3人ともモデル部門に移ってたな」
千鶴「はい。この前の幕張でのファッションショーは映像で見ましたが圧巻でしたね」
「とても年齢感じさせないよな。だって30代かアラサーだぞ、体型維持の意識はプロ級だな」
千鶴「松山さんは実家のピアノ講師の傍らですから…尊敬します」
「んなこと言って千鶴ちゃんも書道家の傍らじゃんか☆」
千鶴「それとこれとは…ありがとうございます、心さん」
「おうよ。んじゃ最後はこのグループメインのはぴ☆かむの二人に話聞こうか」
美・加『よろしくお願いしまーす』
「二人は今はこっちでタレントだっけか」
美羽「そうですね。年に何回か一緒に活動もしますけどね、加奈ちゃん」
加奈「はい。美羽ちゃんとはあの頃の関係が続いてるって感じです。二人とも家庭は持ってますが、それでも仲は変わらないです」
「おお、そうか。あの登場の時の揃いようは昔から変わってないもんな」
千鶴「昔のことは知っていますけど、あの短編ドラマ切欠でしたっけ」
美羽「アレが無かったら加奈ちゃんとはこういう関係にならなかったなあ…」
千鶴「寮で見ていて、それはもう仲良しから深まっていった思い出がありますね」
加奈「あーっ、そのことは千鶴さーんっ」
「はぁとも見ていたけど、色々あったってことでな」
千鶴「あ、それでなのですがはぴ☆かむのお二人は後でもう一度登場していただくのですがよろしいでしょうか?」
美羽「きっとそうだと思ってたよね、加奈ちゃん」
加奈「うん、千鶴さん大丈夫ですよ」
千鶴「ありがとうございます。ではその時はよろしくお願いします」
「そうだな…と、そろそろこのメンバーは締めさせてもらうか」
千鶴「そうですね。では皆さんありがとうございました。また他の方もユニットメンバーの関係でお呼びするかもしれませんので、その時はよろしくお願いします」
\パチパチパチパチパチパチ/
「んじゃ、次は…お、このメンバー揃ってっからここらへんいこうか千鶴ちゃん」
千鶴「そこだと…こうですね。ではお呼びします………」
 
第5話へつづく
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あとがき
飛神宮子です。
10周年記念10年後SSの第4弾です。
今回ははぴ☆かむ、イエローリリー、りる☆すたー、ディテクティブヴァーサス、
サンセットノスタルジー、ビューティーアリュール、ドミ◎ドナ、バイオレットバイオレンスです。
ビューティーアリュール、セリフが冒頭だけになってしまいました…スミマセン。
正直アイドルも長くやれるかは本人次第でしょう。本当に夢中になれるものがあればそちらに進むでしょうし。
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2021・11・28SUN
飛神宮子
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