千鶴 | 「では今からお呼びしますのでこちらにお越しください。まずは龍崎さん、横山さん、市原さんと…東郷さんいらっしゃいますか?」 |
心 | 「確か来てると思うぞ、さっき楽屋に来てたし」 |
番組司会の千鶴が呼びかけると、四人が司会席の方へやってきた。 |
薫 | 「おはようございまーっす!龍崎薫だよー」 |
千佳 | 「テレビの前のみんな、おはよーっ。横山千佳だよっ」 |
仁奈 | 「おはようございますです、市原仁奈です」 |
あい | 「私をお呼びかな?東郷あいだ」 |
千鶴 | 「あいさんもいらっしゃいましたね。ではあらためてギャラント・ナイツのお二人、そして…当時の呼び方でいいのかな?」 |
心 | 「ま、どっちでもいいんじゃないか。当時はぷちっとナイン、今はPETIT NINETEENの3人だ☆」 |
千鶴 | 「ぷちナイのお三方は随分と身長伸びましたね。今どれくらいですか?」 |
薫 | 「薫は165cmくらいだよ」 |
仁奈 | 「仁奈は160cmくらいです」 |
千佳 | 「千佳も仁奈ちゃんと同じくらいだよ」 |
心 | 「19歳ともなるとさすがだな。もうぷちってレベルじゃないな」 |
薫 | 「元L.M.B.Gの中だと、今はもう若葉お姉ちゃんが一番低いかなーって思うよ」 |
心 | 「あ、やっぱり…」 |
千鶴 | 「ぷちナイのお三方は現在もアイドル部門ですよね」 |
仁奈 | 「そうですね。仁奈と千佳ちゃんのマネージャーに薫ちゃんも一緒にしてもらって、今は一緒に活動をしています」 |
心 | 「そういえば仁奈ちゃんも薫ちゃんも、ずいぶんと言葉遣いが変わってきたな」 |
仁奈 | 「うう…もうあの頃の言葉遣いはできないです」 |
薫 | 「もう直したよーはぁとお姉ちゃん。えっ!あの頃の映像があるのー?」 |
千佳 | 「えーっ!恥ずかしいよー」 |
千鶴 | 「それではぷちっとナインの懐かしい映像をどうぞ」 |
……… |
その映像が終わり… |
薫 | 「うわーっ!うわーっ!薫、あんなだったんだー…こうして見せられると恥ずかしいね」 |
仁奈 | 「あの言葉遣いは黒歴史です…うう…着ぐるみ姿もぉ…」 |
千佳 | 「あの頃も魔法少女好きだったんだなー」 |
心 | 「ん?千佳ちゃんは今でもじゃなかったか?」 |
千佳 | 「うんっ!だから今は目指して頑張ってるんだ」 |
千鶴 | 「今はアイドルの傍らで声優目指して学校にも行ってるんでしたね」 |
千佳 | 「そーいうことっ。菜々さんとかにも色々聞いたりしてるよ」 |
心 | 「まあ頑張ってな…って仁奈ちゃん大丈夫か?立ち直れそうか?」 |
仁奈 | 「あの頃があったから今の仁奈があるんですけど…私も今は専門学校で服飾の方も学んでます」 |
心 | 「ま、服の事ならはぁとで良かったら、相談はいつでも乗ってやんぞ」 |
仁奈 | 「はい、この前は配色の相談ありがとうございました」 |
心 | 「それで薫ちゃんは今どうしてんだっけか」 |
あい | 「ここからは私も加わろうか」 |
千鶴 | 「ということはあいさんも今の薫さんに関わりがあるんですね」 |
あい | 「ああ。メインの仕事ではないが、まだ一緒に活動もしているしな」 |
薫 | 「あいお姉ちゃんと一緒にやるの楽しいよ」 |
あい | 「まずは…スタッフ、これに接続すれば良いんだな?」 |
あいは了承を得て自身のスマートフォンをケーブルへと接続した。すると… |
あい | 「あっ、これは違う…ちょっと待ってくれ…」 |
そのモニタには待ち受け画面に子供と一緒の写真が表示された。 |
千鶴 | 「あいさんはもう結婚されて子供さんもお二人いらっしゃるんですよね」 |
あい | 「あ、ああ…これはもう過去にラジオとかでも語っていたからいいが…」 |
心 | 「今は女優の傍ら二児の母親だもんな。はぁとも見掛けたらたまに声掛けるしさ」 |
あい | 「よし、これでいいか。スタッフの方もう一度お願いします」 |
スイッチャーが切り替えるとモニタには… |
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パチパチパチパチパチ… |
どこかのバーのような場所、そこに二人の姿があった。 |
あい | 『ギャラント・ナイツ、定期演奏会にようこそ。東郷あいです』 |
薫 | 『ご来場ありがとうございます。龍崎薫です』 |
あい | 『今宵も皆様に素敵な音楽と時間をお届けできればと思います』 |
薫 | 『お食事を楽しまれながらで良いですので、耳を傾けてくれれば嬉しいです』 |
あい | 『では今日の一曲目は………』 |
薫のパーカッションをリズムにあいのサックスが響き始める… |
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心 | 「おお…話には聞いていたが、実際に映像で見ると凄いもんだな」 |
薫 | 「えへへ…どうだった?」 |
千鶴 | 「あいさんだけでなく、薫さんも演奏技術かなりのものですね」 |
あい | 「ではもう一つ…こちらも見ていただこう」 |
薫 | 「えっ?あいお姉ちゃん、もしかしてアレ?」 |
あい | 「そうだが、薫は嫌だったかい?」 |
薫 | 「んー…ううん、せっかくだから見てもらいたいな」 |
あい | 「それではこれを聴いて懐かしんでいただくも、新鮮に思っていただくも、どちらも受け止めるよ」 |
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あい | 『次の曲だが、ここに来ている方にも聞き覚えがある曲かもしれません』 |
薫 | 『私、龍崎薫が小学生の頃に歌った曲をアレンジしたものです』 |
あい | 『当時の曲なので、子供のような歌詞であることはご容赦願います』 |
薫 | 『では聴いてください。歌は龍崎薫で、『ひまわりマークをさがせ!』です』 |
♪〜 |
薫のパーカッションとあいのサックスに彩られ、薫の歌声が会場へと響き渡る… |
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千佳 | 「薫ちゃん凄いね…こんなに大人っぽく歌えてるんだ」 |
千鶴 | 「あの頃の曲がベースにはありますけど、それでいてしっとりとメロウな雰囲気もあって」 |
薫 | 「サックスとパーカッションだけで出来るようにアレンジしてもらったんだよ」 |
心 | 「おおう…これはどっちからの提案だったんだ?」 |
あい | 「これかい?提案は薫からだったかな。挑戦してみたいとのことで」 |
薫 | 「薫も先生にお願いして編曲してもらったんだー」 |
あい | 「私の知り合いがたまたま薫が今通っている大学の助教の人でね」 |
千鶴 | 「と言うことは、薫さんは今は大学生ですね」 |
薫 | 「うん。あいお姉ちゃんといっぱいステージに立ってたら、そっちにすっごく興味が出てきたんだよ」 |
心 | 「そういう進み方もあるんだな。そっか、薫ちゃん大学生なんだな」 |
薫 | 「そう見えないって言われるけどねっ。受験の時はとっても頑張ったよっ」 |
あい | 「薫の成長ぶりは間近で見ていたところもあるが、思った以上に凄いと思ったものだよ」 |
心 | 「そういやあいちゃんは薫ちゃんの寮での担当だったな」 |
あい | 「その頃から面倒見てたからね。私が寮から離れた後も、たびたびマンションに遊びに来てたくらいさ」 |
薫 | 「うん。こっちで寮の次に安心できる場所だったもん」 |
あい | 「進学についても相談受けたりしてたかな。薫の親からもこっちで進学するようなことがあったら、相談を受けて欲しいと言われていたからね」 |
千鶴 | 「凄く信頼されてるんですね」 |
あい | 「それもこれも巡り合わせを齎してくれた私たちの元プロデューサーのおかげさ」 |
薫 | 「うんっ」 |
心 | 「よし、じゃあそろそろ交代だな」 |
千鶴 | 「それでは龍崎さん、市原さん、横山さんと東郷さん、ありがとうございました。またユニットメンバーの関係でお呼びするかもしれませんので、その時はよろしくお願いします」 |
\パチパチパチパチパチパチ/ |
心 | 「んじゃ、次は来てるメンバーからだと…ここ行くか千鶴ちゃん」 |
千鶴 | 「そうですね、ではお呼びします………」 |
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第3話へつづく |