Four Hearts -Ayako Kawasumi-(4つのコ・コ・ロ)

 
このお話は少しばかり妖しいので、18歳以上推奨と致します。
 
18歳以上の方は、どうぞ下のSSへとお進み下さい。
 
18歳未満の方でも、下のSSは読んでも構いませんが…読んだ後に親に「これ、どういう意味なの?」とか聞かないでくださいね。
 
そういう妖しい話に興味の無い方は、ブラウザの「戻る」で戻ってください。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「兄くん…」
「何だい?千影」
「兄くんは…私と同じような声の人と…会ってみたいとは…思わないかい…?」
「え?」
「思う…?思わない…?」
「んー、ちょっと見てみたいかな」
「フフ…明日私と一緒に…ついてくるといいさ…」
「えっ!?」
「さあ…忙しくなってきたな…」
「…まあいいか…」
兄くんは少々苦笑いをしながら、千影の許を去っていこうとしたものの…
「くっ…千影…」
「フフフ…兄くんにはここで…寝てもらうよ…」
「んっ…身体が…」
バタッ
兄くんの身体はその痺れに耐え切れず、堕ちてしまった。
「棺桶は二つあるが…フフ…一つでいいか…」
「えっ…?」
カチャッ
千影は棺桶の横の止め金具を外して、横を開いた。
「ちょっと…いいかな…兄くん…」
「ん!?」
ごろんっごろんっ カチャンっ
千影は兄くんを転がして棺桶の中に入れて金具を止めた。
ファサッ
「ち・千影っ!?」
千影は黒色の上衣を脱ぎ、下着姿になった。
「さあ、始めようか…夜の営みを…」
ぽふっ バタンっ
千影は兄くんへと抱き着き、棺桶の蓋を閉じた。その後の兄くんがどうなったかって?そんな野暮なことは聞かないの☆
 
そして翌日…
「兄くん…朝だ…起きてくれないか?」
パカッ
千影は棺桶の蓋を開けた。
「フフッ…お寝坊さんだな…兄くんは」
チュッ
千影は兄くんの頬に、そっと唇を乗せた。すると…
「ん…あ…んーっ!」
「おはよう…兄くん…」
「おはよう…ち…んっ!?」
兄くんは漸く昨日からの状況に気がついたようであった。よくよく考えてみれば、二人の格好は…
「何も…驚くことはないさ…昨日の事は…忘れたのかい?」
「ん…あっ…」
「気にすることはないさ…さあ、そろそろ朝ご飯だ…」
「うん」
「今日は…昨日言ったように…出掛けるから…」
「うん…そういえば僕の服は?」
「そこに…畳んである…」
 
所変わってここは藤田家。あかりが来たこちらも、昨日はお楽しみだったようで…
「浩之ちゃんっ、起きて起きて」
ゆさゆさ ゆさゆさ
「んんっ…おっ…もう朝か」
「おはよう、浩之ちゃん」
「おう、おはようあかり。今日はまた、朝から凄い格好だな」
「昨日してくれって、浩之ちゃんが言ってくれたから…」
「だからって普通やるか?」
「だって浩之ちゃんのこと、大好きだから」
ぎゅっ ぽふっ
あかりは浩之を抱き締めて、そのままベッドへと倒れ込んだ。
「あ・あかり…胸の感触が…」
「それは…裸エプロンさせた浩之ちゃんのせいだよ」
「ま・まぁ…それじゃあするか?今から」
「んー、それはだめだよ浩之ちゃん」
「ん、何でだ?」
「今日は人と会う約束だって、昨日言ったはずだよ」
「ああ、そっか…そうだったな」
「だから早く朝ご飯にしようよ」
「それもそうだな」
 
ちょうどその頃の美坂家の様子も見てみよう。こちらはどうやら祐一が、両親と栞とで旅行に出ている美坂家に出向いた様子。
その二人は、同じベッドの中で朝を迎えた模様。
「ほら相沢くん、起きなさいよ」
つんつんっ
香里は祐一の頬を突付いた。
「まったく…名雪より起こしやすいとはいえ、ちょっと難敵ね」
ちょっと苦笑しつつも…
「しょうがないわね…」
チュゥッ…
祐一の唇への長き深き口付けをし始めた香里。
ぴちゃっぷちゅっぺちゅっ
香里の舌は、祐一の唇をこじ開けて中まで侵入をしている。次第に荒くなっていく二人の息遣い…
ぷはぁっ…
二人の唇が離れる頃には、祐一もすっかり目を覚ましていた。
「おい、いくらなんでもこんな起こし方はないだろ、香里」
「あら、プレイボーイの相沢くんには、こういうのがいいと思ったんだけど?」
「まったく…朝から香里の頭の中はエッチなんだな」
「そうさせたのは、どこの誰なのかしら?」
「くっ…ま、まあ…」
祐一は少し顔を紅くしつつ…
ぎゅっ
「ちょっ…ちょっと相沢くんっ!?」
互いに一糸も纏っていない状態で、祐一は香里を抱き締めた。その攻撃に、今度は香里が紅くなってしまった。
「だいたい、俺が香里を本当に好きでなけりゃ、香里をそんな風にするわけがないだろ」
「…負けたわ、あなたにはね」
「そうか?」
「ええ、このあなたの温もりにみんな負けちゃって身体を委ねちゃったのね」
「う…ま・まあ今はお前だけだからな」
「ありがと、相沢くん」
チュッ
香里は祐一の頬にそっと口付けた。
「そろそろ起きましょ、今日は人と会わなくちゃならないから」
「ん?そうなのか?」
「昨日言ったでしょ、今日行くって」
「ああ、あれか」
「だから起きましょ、そろそろ」
「そうだな」
 
またちょうどそのころの睦家の様子。昨日の夜から今日の夜まで、一人でご主人さまをお守りしていた。
まあもっとも、夜にご主人さまと二人きりともなれば……なのだが…。
「ご主人さま朝ですわ、起きてくださいな」
チュッ
アユミはご主人さまと一緒の蒲団の中で、ご主人さまの首元にキスをした。
「ん?…あ…もう朝か…」
「はい、おはようございますご主人さま」
「おはよう、アユミ」
「昨日は…はしたない事をしてしまいましたわ」
「う・うん…」
「でも…」
「ん?でも何だい?」
「好きな者同士で愛し合っているのですから…」
「そういう風に解釈した方がいい…のかな?」
「私も…ご主人さまとあのような事をする事は…悪い気はしませんわ」
「僕ももちろん…だよ」
チュッ
二人でのトリコロールなキス。
「えっと…する…?」
「そうしたいのは山々なのですが…今日は友人と会わないといけないのですわ」
「そっか、じゃあ起きようか」
「そうですわね」
 
そしてとある時間のとある場所…千影たち8人は一緒になって……
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あとがき
はい、琴瑞です。
今回のSSは、最初の千影の部分で方向性を間違えてしまって…(苦笑)
これからは気をつけます…はい。
そういや、全然クロスオーバーしてないや、この作品。
まあ、擬似短編集ってことで(笑)
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2004・08・18WED
琴瑞
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