短編連作〜漢字編1−6〜

パシャンっ
ご主人さまは池でネネと水遊びをしていた。
「ひゃぁんっ。つめたいでちゅよ、ごちゅじんちゃま」
「ゴメンね、ネネ」
「ん…いいんでちゅ、きもちよかったんでちゅ」
「ん、そうかい?」
「そうでちゅよ」
「あ、ちょっといいかな?」
つつつつつ
「ひゃんっ!な・なんでちゅか?ごちゅじんちゃま」
「ん?ちょっと泥が付いてたからさ」
「あ…ありがとうでちゅ…」
「でも気持ちいいね、ネネ」
「うん…」
ぱしゃんっ
「あー、やったなぁっ」
「ちゃっきのおかえちでちゅ、ごちゅじんちゃま」
「ま、いいか。じゃあもっといくよっ」
「はいでちゅ」
そんな暑い夏の二人であった…


シャーーー
「んー、きもちいいおご主人たま」
るるとご主人さまは、お風呂で一緒に水浴びをしていた。
「もっとかけようか?」
「うんっ、もっともっとらおっ」
ジャーーー
「どうだい?るる」
「んー、やっぱりお水はいいお〜」
「やっぱりるるは前世が蛙だから、水は好きなんだ」
「そうらおご主人たま、るるたんお水が大好きらお」
「じゃあるる、こっちに入らないかい?」
ご主人さまは自分が入っていた浴槽を指した。
「んー、でもお水のおふろは寒いお…」
「それなら入ったら、僕に抱き着けばいいよ」
「え、いいお?ご主人たま」
「うん、その方が僕も温かいしね」
「それならるるたん入るお」
じゃぷーんっ
「ん…あったかいお〜ご主人たま」
そんな残暑の午後であった…


つるるるるんっ
少女の喉を幾本もの白き麺が止めどなく過ぎていく…そう、くるみである。
「んー、この素麺美味しいのー」
「うん、そうだねくるみ」
「今日は二人だけだから、目一杯食べられて嬉しいの」
「うん、みんな僕たちを置いて行っちゃったしね」
そう、他の守護天使達は、寝ている2人を置いてデパートに涼を求めて行ってしまったのだ。
「でもあんまり食べ過ぎると、お腹壊すよ」
「大丈夫なの、くるみのお腹のくるみーずは弱くないの」
「そんな事を言ってるけど…」
つんつん
「んっ!ご主人さま、いきなりくるみのお腹を突かないでなの」
「最近くるみのこの辺のお肉が、豊かになってきてるようにみえるけど?」
「むー、女の子にその言葉は失礼なの」
「あ、ごめんごめん」
「んー、でも良かったの」
「ん、何が良かったんだい?」
「ご主人さまがくるみの事を気にしていてくれた事なの」
「くるみ…」
心も胃も裕≪ゆたか≫になったそんな初夏の昼食であった…
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あとがき
第1シリーズ最後の16・17・18作目です。
年少の方の二人が揃ってしまいましたね。
今年度、これが最終作品になりますか…はあ、自分にお疲れ様ですね。
今年度は、ラブひな6作/P.E.T.S.39作(短編は3個1組)/クロスオーバー6作/裏19作の計70作でしたね。
連作は案は思いつき易いんですけど、執筆スピードが追いつかなくって…。
ま、頑張りますよ。
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2004・03・31WED
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