Three Color's Spa Diary [2](三色の温泉日記〔2〕)
「いい方法があるけど…やってみる?」
「え?ご主人さま、いい方法って何なの?」
「あのさ、ちょっとこれ外してくれる?」
「このボンボン?うん、外してみるの」
と、頭のボンボンを外すくるみ。
「くるみのここって、けっこうな髪の量が入ってるんだよな」
「うわあ、ホントれす…」
「それでさ、髪を梳いてみて、くるみ」
「はいなの」
スー スー スー スー スー
と、髪を梳くくるみ。
「こうしてストレートにすれば、多少は大人っぽくなるだろ?」
「…確かにくるみ姉さんは髪を下ろすと、子供っぽさが消えるんだ…」
「凄いれす、どうしてご主人さまはこんなこと知ってるんれすか?」
「いや、風呂上がりにベランダに出てる時があるからさ。その時にね」
「何だか恥ずかしいの…でも、そんな時のご主人さまはとても優しいの」
「あー、いい雰囲気れす、ご主人さまとくるみ姉さん」
「も、もうみどりちゃん、そんなこと言わないのー」
からかわれて少し顔を赤くするくるみ。
「でもくるみ姉さん、それだと本当に子供っぽくは無いと思う…」
「そうなの?あかねちゃんがそう言ってくれるのなら、当日はこれでいくの」
「まあ逆に、あかねを子供っぽくするって手もあったんだけださ」
「え、私を…?」
「うん、そっちの方が手っ取り早かったかもなあ…髪型を変えるだけでもけっこうそうなるし」
「確かに…くるみ姉さんがこれだけ簡単に変わるんだから…」
「そうかもしれないの。それにこれだとまだきっとお姉さんだと思われないの…」
「よし、じゃあ今度はあかねを子供っぽくしてみるか」
「えっ!?ご、ご主人さま…」
「両方あわせれば、より良いだろ?」
「それもそうれすね。れも、どうするんれすか?」
「そうだな…ポニーテールはどうにかしないとだよな」
「それなら、こうするのっ!」
と、あかねの髪をいじり始めたくるみ。
五分後…
「できたのっ」
「これは…なるようになるものなんだな…」
「凄いれす、くるみ姉さんの凄いれすよ!」
「はい、鏡なのあかねちゃん」
手渡された鏡で髪型を見るあかね。
「ありがとう、くるみ姉さ…は、恥ずかしいな…何だか」
見る見る頬が紅く染まり始めた。
「んー、いい出来なのっ」
「髪型で子供っぽくなったと言うよりも、あかねの中の子供らしさが出てきたのかな」
「そうれすねえ…あ、あかねさん」
「ん?」
「それならスカートも短くするといいかもしれないれすね」
「えっ!?ちょ…ちょっと、みどり…」
あかねのスカートを少しだけ持ち上げてみたみどり。
「恥ずかしいよ…こんな短いなんて…」
「こんなって、少ししか変わってないみたいだけど…」
「これれどうれすか?ご主人さま」
「悪くないけど…色がちょっとあれかな」
「そうなの、白だからお嬢さまっぽくなってるの」
「あかね、変化で何とかならない?」
「どうかな…ちょっとやってみるよ」
ボワンッ
と、煙とともに服を変えるあかね。
「これだとどうかな…?」
白のブラウスに薄ピンクのスカートへと変化したあかね。
「割といいんじゃないかな、でも水色系の方が似合ってるかも」
「そ…そうかな…」
「れも、いい感じじゃないれすか」
「くるみもいいと思うの、あかねちゃんとっても可愛いの」
「は、恥ずかしいよ…」
「でも本当に可愛いな、改めて好きになったよ」
「ご主人さ…」
プシュー
あかねの頭から蒸気が飛び出…したかのようにあかねは一気に紅くなった。
バタンッ
そのままご主人さまへともたれ掛かってしまった。
「わー、大変なのれすっ!」
「…ご主人さまぁ…フフフ…」
そのまま抱きついてしまったあかね。
「あーあ、これはちょっと休ませた方がいいか」
「ご主人さま、掛ける物持って来た方がいいの?」
「そうだな。くるみ、持ってきてくれる?」
「分かったの、ちょっと行ってくるの」
「ちょっと困らせすぎちゃったか…やっぱり」
「でもあかねさんのこんなに可愛い姿は初めてれすよ」
「そうだよな、いつもはあんなにクールだしさ」
「ご主人さま、持ってきたの…あ、枕はどうするの?」
「枕はまあいいや、とりあえずは僕の腕でね」
「あー、ずるいれす。みどりさんもご主人さまの腕枕で寝たいれす」
「くるみもご主人さまの腕枕で寝たいの」
「…しょうがないか。くるみとみどりで枕を四人分と、もう一枚掛ける物を持ってきてくれる?」
「分かりましたれす」 「分かったの」
「ほら、あかねも僕から離れてさ」
「いやぁ、ご主人さま…」
「これは来てから引き剥がすしかないか」
「ご主人さま、持ってきたの」 「これれいいれすか?」
「ああ、うん。みどりは枕をそこに並べてくれるかな?」
「はいれす」
「くるみは、あかねを引っ張ってくれる?」
「了解なの…うーんっと!」
ようやくご主人さまの身体が開放された。
「さて、とりあえず今はあかねが回復するまで昼寝かな」
「そうれすね」 「それでいいの」
「それじゃあおやすみ、みんな」
「おやすみなさいれす」 「おやすみなの、ご主人さま」
四人の仲の良い寝顔が夕方まで並んでいたという…
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あとがき
アイマスばっかり書いてたら感覚が分からなくもなりますわ、雅です。
前回からの続きとなります。次回からはいよいよ旅行記となります。
この後まだまだ2回か3回続きそうです。
アイマスで行き詰った時くらいに書くので、また気長に続きをお待ちください。
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2008・10・27MON
雅