Tarcoiz's Body(緑松石の体)
12月の寒い夜。悟郎は誰かに引っぱられて目を覚ました。
「ご主人たま、一緒に寝て欲しいぉ」
「どうしたんだい、ルル。ユキさんの隣で寝てたんじゃなかったの?」
「だってユキ姉たんのお布団、寒いぉ」
どういうことか分からない悟郎はユキのほうを見て納得をした。寒さに強い彼女の布団は毛布一枚だけだったのだ。
さすがにこれでは寒さに弱いルルにはきついだろう。
「うん、じゃぁ入って」
「わーい」
悟郎は布団の中にルルを入れた。
「あ〜、ご主人たま、あったかいぉ〜」
布団の中に入るとルルはすぐに悟郎に抱きついてきた。
「そうかい?ルル」
「ご主人たまの匂い、いい匂いら〜」
「そう言われると、ちょっと照れるなー」
そんなルルとのやり取りをしているうちに……
「ねぇご主人たま」
「何だい?ルル」
「ご主人たまはルルがれでぃーだと思いましゅか?」
「えっ!?」
突然の質問にびっくりする悟郎。
「ルルはれでぃーなんでしゅか?」
「じゃぁ、ルルはそのれでぃーになってみたいの?」
「そうらぉ」
「う〜ん、じゃぁれでぃーになれるなら何でもできる?」
「はいらぉ」
「じゃぁ僕がとっておきの方法でルルをれでぃーにしてあげる」
「ほんとらぉ?」
「うん、じゃぁ目をつぶって」
悟郎はルルが目をつぶったのを見計らって
チュッ
可愛い唇にキスをしてあげた。
「ご、ご主人たま…」
「これでちょっとれでぃーになれたかな?」
「はいらぉ」
「じゃ、そろそろ寝ようか。夜も遅いしね」
「おやすみらぉ、ご主人たま」
「おやすみ、ルル」
こうしてルルは寒い夜を温かく終えていった…
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2002・03・19TUE 初版公開
2002・06・06THU 修正第1版公開
雅