Prepare for Travel Beforehand(旅の下準備)

ここは765プロの会議室…
小鳥「プロデューサーさん、全員集まったみたいだから始めましょうか」
「そうですね、小鳥さん」
伊織「今日は何なのよ、プロデューサー」
「まあ聞いてくれ。まずは配布した書類を見てほしい」
やよい「えっと…誕生日に誰と旅行に行きたいかドラフト…って何ですか?」
「じゃあ説明する。去年雪歩には誕生日の時に説明したけど、今年の誕生日は誰か他にもう一人とで旅行に行ってもらう」
「それってこの誰かってことですか?」
「そういうことだ。それでレポートをしてもらって、そのVTRをライブや写真集とかの特典映像として使おうと思っている」
律子「プロデューサーは?」
「カメラマン兼保護者として付いていく予定だ。亜美と真美の時は片方を小鳥さんにお願いしてある」
小鳥「だから亜美ちゃんと真美ちゃんは別々になるわよ」
雪歩「じゃあ誰を選んでもいいんですね?」
「それに関しては2枚目を見てほしい。そこに希望する上位から3人を書いてもらって、それで決める」
真美「ねえ兄ちゃん、ピヨちゃんは?」
「んー…どうします?小鳥さん」
小鳥「え?わ、私もいいの?」
「社長からの話では旅行先は14箇所って言われましたから、小鳥さんも入ればぴったりじゃないですか」
千早「どこに行くかはもう決まってるんですね」
「その14箇所は選定済みだ。国内だけだから安心してもらっていいぞ」
春香「プロデューサーさん、一緒に行きたい人が誰かに集中したらどうするんですか?」
「旅行は誕生日の時ともう1回の1人2回までに調整するから、そこは心配しなくていいさ」
亜美「んー、誰にしよっかなー」
「必ずしも第1希望が通るとは限らないから注意してくれ。何とか第3希望までには調整するから」
「3人となると難しいぞ…」
筆記用具を持って思い思いに思案を始めたアイドルたちと小鳥。
貴音「これは読みの賭けに出るのもありなのかもしれませんね…選んでいただけることを考えるのも一興…」
「貴音、いいことを言ったな。この人には選ばれるんじゃないかっていう点も考えてほしい」
美希「ミキ考えるのやー、これでもういいの」
考えるのが嫌になったのか、美希が一番で出してきたのを皮切りに他のアイドルも出し始めた。
あずさ「あらあら、みんなもう出しちゃうの〜?」
「ゆっくり考えてていいですよ、結果は後日に発表するんで。あ、貴音とその相手には決まったらすぐに連絡する」
貴音「了解しました」
真美「え、どうして?」
「貴音は誕生日がすぐだからな。貴音だけは場所ももう決まってる」
亜美「お姫ちんが一緒なのは誰なのかなー?」
「それは決まってからのお楽しみってところだな」
あずさ「プロデューサーさん、私はこれでお願いします〜」
「ありがとうございます。よし、これで全…あ、あとは小鳥さんか」
小鳥「本当に私もいいんですか?」
「小鳥さんだって事務所の一員なんですから、これくらいはいいんじゃないですかね」
小鳥「そうですね…それなら私はこれでお願いします」
「これで全員分か…さて、結果は後日貼り出すから今日はこれで解散だ」
………
ここは戻って事務室…
「さてと…まとめるか。まず春香は…こうなったのか。響は…何だ、意外だな」
小鳥「そうですか?」
「はい。全体的に眺めましたけど、結構一番に好きな人を上げている人が多いですね」
小鳥「やっぱりそれだけ行きたいってことですか」
「そうだと思いますよ。あ、これは小鳥さんのか」
小鳥「どう…ですか?」
「やっぱり…って組み合わせですね。問題は小鳥さんを選んだ人がいるか…ですけど」
小鳥「う…それはちょっと心配だわ…」
「あれ?あ、いた。ちゃんといましたよ。しかも第1希望で」
小鳥「第1希望でいたんですか!?だ、誰です?」
「はい、この子ですよ」
小鳥「うう…やっぱり心は優しい子ね…」
「もう、これくらいで泣かないでくださいって。他には第3希望で2人かな?」
小鳥「…こんなお姉さんと一緒に行きたいっていう人がこんなにいるなんて、嬉しいわ…」
「よし、ここから上手く順番の輪っかになるように組み合わせて…これがこうなると…希望を合わせて…」
小鳥「プロデューサーさんって、こういうパズル好きですよね」
「何となく好きなんですよね…えっと、この希望をこうすればいいのか?それでこうすれば…」
小鳥「できました?」
「はい、こうなりましたよ。この矢印の先の人と一緒です」
小鳥「あら、本当に響ちゃんと貴音ちゃんは意外な組み合わせね」
「伊織も割と選定難しかったですけどね」
小鳥「それで貴音ちゃんと○○ちゃんに電話しなくちゃね」
「あ、そうか。じゃあ小鳥さんは貴音にお願いします。俺は○○に連絡入れるんで」
小鳥「ええ。行く場所は△△県よね?」
「はい。両方ともその県内なので、そう伝えてください」
………
その本人への電話も終わり…
「あとはこれを清書するだけか」
小鳥「私はどこに行くことになるんですか?」
「えっと…都内と新潟ですね。詳しく言うとこことここです」
小鳥「なるほど…本当に全国色んなところになるんですね」
「どんなレポートになるかは正直期待半分不安半分ですよ」
小鳥「フフフ…でもプロデューサーさんにも良い気分転換になるんじゃないですか?」
「そうですね。俺にとっても旅行になりますし」
小鳥「でもどうしてこんなことになったんですか?」
「それがですね、12月の頭くらいに社長がティンと来たらしくって。単なる思い付きだったみたいですよ」
小鳥「まったく…社長の思いつきも困ったものね」
「貴音でまずはとりあえず様子見してみましょう」
小鳥「そうですね、貴音ちゃんにはちょっと悪いですけどね」
「さてと、これをまずは打ち込まないとか」
小鳥「書いてもらったこの紙はどうします?」
「そうですね…あ、そうだった。この今年の誕生日用書類のファイルにお願いします」
………
ちなみにその貴音とコンビになったもう一人はと言うと…
亜美「え!?お姫ちんと一緒なの?」
「ああ。ラジオは…無い週だから大丈夫だな」
亜美「うん、大丈夫だけどお姫ちんが亜美のこと選んだの?」
「ああ。どうだ?」
亜美「亜美は大大大歓迎だよん。だって亜美も第3希望にしてたっしょ?」
「そういえばそうだったか…」
そう、亜美だったわけで…
亜美「それで亜美はお姫ちんとどこに行くの?」
「東北の方だ、今の時期だから結構寒いぞ」
亜美「そっかー、うん。でもお姫ちんとかー、楽しみだなー」
「それで準備してもらうものはこっちから指示出すから、来週までに準備してくれ」
亜美「分かったよん」
「じゃあ…また次に会うのは…週末だな」
亜美「そだね、それまでに言われた物を準備しとけばいいんだよね?」
「そういうことだな。よろしく頼むぞ」
亜美「はーい」
プロデューサーはこれからどうなるか分からない旅行に少し苦笑いを浮かべながら電話を切ったという…
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あとがき
飛神宮子です。
今年の誕生日SSの説明用のSSです。去年の雪歩SSでも軽く書きましたがこんな感じになります。
誰か他の一人と一緒に旅行に行くという形。14地域(東京が2地域、新潟が2.5地域)出てきます。
貴音は亜美と一緒に次のSSで東北のとある場所を旅する予定です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
2012・01・09NAT/MON
飛神宮子
短編小説に戻る