ここはとある日のとある喫茶店… |
カランコロン♪ |
店員 | 「いらっしゃいませー」 |
絵理 | 「あの…」 |
店員 | 「お一人様ですか?」 |
絵理 | 「いえ…知り合いが」 |
あずさ | 「絵理ちゃーん、こっちよー」 |
絵理 | 「…はーい、行きます」 |
……… |
店員 | 「以上ですね、それではごゆっくりどうぞ」 |
絵理 | 「…どうも…」 |
絵理の注文した物が置かれ、店員が離れていった。 |
あずさ | 「絵理ちゃん、来てくれて嬉しいわ」 |
絵理 | 「でも…どうしてわたし?」 |
あずさ | 「どうしてかしら〜、私にもよく分からないの」 |
絵理 | 「…え?」 |
あずさ | 「それは冗談だけど、ちょっとプロデューサーさんから…ね」 |
絵理 | 「何でしょうか?あずささん…」 |
あずさ | 「これを食べ終わったら移動するから、そっちで話すわね」 |
絵理 | 「…分かりました」 |
あずさ | 「それにしてもこれ、美味しいわね」 |
絵理 | 「はい…」 |
パクっ |
絵理もやっぱり女の子、ケーキの甘い味に少し頬笑みを見せた。 |
あずさ | 「フフフ、やっぱり可愛いわ」 |
絵理 | 「…えっ…?!」 |
あずさ | 「やっぱり絵理ちゃんも女の子なのね」 |
絵理 | 「ど、どうして…?」 |
あずさ | 「だって甘い物を食べている絵理ちゃん、嬉しそうだもの」 |
絵理 | 「そうですか…?でも…あずささんはそうでなくてもそうですね…」 |
あずさ | 「そうかしら?」 |
絵理 | 「あずささん…何も食べなくても嬉しそう?」 |
あずさ | 「それはね、絵理ちゃんの幸せそうな顔を見ているからね」 |
絵理 | 「…わたしが?」 |
あずさ | 「そうよ。そういう不思議そうだけど、幸せそうな顔だもの」 |
絵理 | 「フフっ…そうかもしれませんね。だって…」 |
あずさ | 「だって?」 |
絵理 | 「あずささんと居ると…何だか幸せな気持ちになれるから?」 |
あずさ | 「そう?ありがとう〜」 |
絵理 | 「あずささんのオーラが、気持ちを宥めてくれる?」 |
あずさ | 「そう言われること多いかもしれないわね」 |
絵理 | 「あっ…あずささん、それ一口…ダメですか?」 |
あずさ | 「いいわよ。はい、アーン」 |
絵理 | 「えっ…?」 |
あずさ | 「ほら、食べて食べて絵理ちゃん。アーン」 |
絵理 | 「え…は、恥ずかしいです…」 |
あずさ | 「そうかしら?別にそんなことないわよ〜。ほら食べちゃって、アーン」 |
絵理 | 「ア、アーン…」 |
パクっ |
あずさが食べていたムースを食べさせてもらった絵理。 |
絵理 | 「…美味し…甘酸っぱくてふわふわで…」 |
あずさ | 「それなら絵理ちゃんのも食べさせてくれるかしら?」 |
絵理 | 「わたしの?はい、じゃあ…アーン?」 |
あずさ | 「アーン」 |
パクンっ |
あずさも絵理の食べていたケーキを食べさせてもらった。 |
あずさ | 「美味しいわ〜、そっちを注文すれば良かったかも〜」 |
絵理 | 「でも…たぶんあずささんは逆でもそう言うと思う…」 |
あずさ | 「んー、やっぱりそうよね」 |
絵理 | 「はい…」 |
あずさ | 「じゃあそれを食べたら行きましょ」 |
絵理 | 「分かりました…はい」 |
……… |
そして移動した先… |
絵理 | 「どうしてわたし…?」 |
あずさ | 「プロデューサーさんから頼まれたのよ〜、絵理ちゃんに見繕ってやってって」 |
絵理 | 「えっ…?!」 |
あずさ | 「正しく言えば、プロデューサーさんが絵理ちゃんの事務所の人に頼まれたらしいの」 |
絵理 | 「もしかして…尾崎さん?」 |
あずさ | 「分からないわ〜。でももうちょっと可愛いのとか、大人っぽい物にした方が良いって」 |
絵理 | 「そんな…わたしは今のままで…」 |
あずさ | 「今のままじゃダメっ」 |
絵理 | 「ど、どうしてですか…?」 |
あずさ | 「女の子はオシャレを止めちゃダメよ。常に替えていかないと、すぐに落ちちゃうわ」 |
絵理 | 「止めてはダメ…ですか?」 |
あずさ | 「ええ。だから今日は内側から替えましょ」 |
絵理 | 「あずささんに、まかせます?」 |
あずさ | 「じゃあまずは店に入りましょ」 |
絵理 | 「はい…」 |
店に入ってまず向かった所、それは… |
シャッ シャーーッ |
試着室である。 |
あずさ | 「まずは見せてくれる?」 |
絵理 | 「で、でも…」 |
あずさ | 「ほら…私も脱ぐから、それならいいでしょ?」 |
絵理 | 「え、えっ…?」 |
プチンッ プチンッ… |
言うが早く服のボタンを外していくあずさ。 |
パサンッ パサンッ… |
一枚一枚あずさの身体から服が落ちていく。 |
絵理 | 「綺麗…そして何だか可愛い…あずささんの身体…」 |
あずさ | 「そう言われると少し恥ずかしいわ〜」 |
絵理 | 「わたしなんて…」 |
あずさ | 「そんなことないわ。ほら、絵理ちゃんも」 |
絵理 | 「は、はい…」 |
そのあずさの姿に絵理もようやく覚悟が決まったようだ。 |
プチっ プチっ… |
服のボタンを外していく絵理。 |
パサッ パサッ… |
そしてついに絵理も下着姿になった。 |
あずさ | 「そうねえ…絵理ちゃんはもう少し大人っぽい方がいいわね」 |
絵理 | 「そう…ですか?」 |
あずさ | 「んー…絵理ちゃんは肌が白いから黒とか濃い目のでコントラストとか、逆に薄いので綺麗さを出すのも悪くないわ」 |
絵理 | 「今日はあずささんにお任せします…」 |
あずさ | 「それなら今日は私の可愛いお人形さんになってもらおうかしら〜」 |
絵理 | 「はい…あ、お金は…」 |
あずさ | 「それは大丈夫。プロデューサーさん経由で、絵理ちゃんの事務所からお金をもう預かってるの」 |
絵理 | 「…皆さん…今日はよろしくお願いします…」 |
自分の変わりようを想像して少し顔を赤らめてしまった絵理であった… |