Voluntary Questioning(事情聴取)

ここはある日の事務所の会議室…
小鳥「さて、今日3人に集まってもらったのは他でもないことなの」
律子「何ですか?小鳥さん。お仕事はオフだからいいですけど…」
真美「何で亜美はいなくて真美だけなの?」
やよい「この4人に関係あることなんですか?」
小鳥「今日はとにかく、こちらの方を問い詰めるということになってるの」
律子「え?こちらって…あれ、誰ですか?」
小鳥「紹介するわね。そこにいる方がこれを書いているプロデューサーさんよ」
真美「これを書いてるってどういうことなの?ピヨちゃん」
小鳥「んー…簡単に言えば私たちを監視して文章にしている人ってことかしら」
やよい「よく分からないですけど、何だか偉い人なんですね?」
律子「まあ…文章が無ければ私たち動けないから…そうね」
小鳥「それでは始めるわよ」
律子「そうね…それでそちらの方のお名前は?」
やよい「書類には【飛神宮子】さんって書いてありますー」
小鳥「じゃあまず最初の質問ね、飛神プロデューサーさん」
飛神P『…はい、どうぞ』
小鳥「最初の質問は、まずどうして私たち4人がこうして選ばれたの?」
律子「私たちって結構こういう風にお話に出てるわよね」
真美「そういえばそだね」
やよい「私も不思議でしたー。どうしてなんですか?」
飛神P『言ってしまえば、単純に好きな順の上位4人だからですけど…』
小鳥「えっと…私、律子さん、真美ちゃん、やよいちゃんの順に好きだと書いてあるわね」
飛神P『はい。一時期から入れ替わりはありますけど、上位4人はこの4人になってからはそのままです…』
律子「なるほど、どうりで好き放題書いてくれてるのね」
真美「律っちゃん意外と辛らつー!」
やよい「飛神プロデューサーはどうして私たちが好きなんですか?」
飛神P『最初はやよい。理由は声がとある別世界の子に殆ど同じだったから』
律子「ほう、これは興味深い話ね」
飛神P『その次は律子。これはやよいに歌ってもらった『魔法をかけて!』がきっかけだったな』
やよい「私が歌ったから律子さんが好きになったんですか?」
飛神P『えっと…やよいが歌った曲の本当の持ち主を探したら律子だったってこと。キャラクターを知ったら惹かれたんだよ』
律子「そういうことだったのね…」
飛神P『次が小鳥さん。性格というか自身を好きになったクチと言った方がいいのかな』
小鳥「私が…そうなのね」
飛神P『最後が真美。これは他の3人にも共通するんだけどさ…』
真美「えー、何なの?飛神兄ちゃん」
飛神P『お姉さんな子が元から好きなんだ。やよいはお姉さんだし、律子も涼くんから見たらそうだよね?』
律子「ええ、律子姉ちゃんって言われてるくらいだから」
飛神P『小鳥さんはこの765プロではお姉さんみたいな立場だし、真美だって亜美の姉でしょ?』
真美「あー、うん。でもそれだけ?」
飛神P『何か亜美の後ろで頑張っている姿に惹かれたっていうのもあるんだけど』
真美「に、兄ちゃん…ありがと」
律子「でもお姉さんといえば千早やあずささんもそうよね?」
飛神P『そこは…理由があってね。大抵好きなのは4人までに収まるんだ。あとは性格的なところかな』
小鳥「この件はこれくらいでいいわね、それでは次の質問ね」
飛神P『ま、まだあるんですか?』
小鳥「本当は山ほどあるけど、これでもあと2つに絞ったんですからね」
飛神P『はい…』
小鳥「じゃあ質問ね。どうしてキスが多いのかしら?」
真美「あー、そっかも。兄ちゃんとけっこうキスしてる気がするー」
やよい「律子さんと私も結構してるかもですー」
律子「やよいっ!恥ずかしいじゃないもう…」
律子は頬を少し紅く染めた。
律子「でも、確かにそうね…女の子どうしのも結構事務所で見てる気がするし」
真美「真美もゆきぴょんとかあったかも」
やよい「私も雪歩さんとはしたかもです」
小鳥「そうね、結構親愛のキスは多かった気がするわ」
律子「これは確かに聞かないとですね…飛神プロデューサー、どうしてなんですか?」
飛神P『別の世界で文章にまとめていた頃からの流れかな。そういうのが好きなんですよ』
律子「でも恥ずかしいったらありゃしないわね」
やよい「でもでもプロデューサーのほっぺって何か気持ちいい感じがします」
真美「あー、それは真美も分かるよー」
小鳥「もう、あの人ったら…他の子達にも優しいんだから…」
律子「確かにされるのも…ええ、それは悪い気はしないのよ」
真美「兄ちゃんって…もしかして意外と見境無い?」
小鳥「…そうかもしれないわね。少し心痛んじゃう」
やよい「小鳥さん、しっかりしてくださいー」
小鳥「だけど…フフフ、あの人らしいって言えば…そうなのよね」
真美「ねえ、何だか暑いね律っちゃん」
律子「ええ。急に温度でも上がったのかしら」
やよい「小鳥さんの顔も何だか紅いですー」
小鳥「やよいちゃんも真美ちゃんも、本当に言うようになっちゃってるしぃ…」
真美「でもさー、兄ちゃんとピヨちゃんってどうしてこういう関係になったんだっけ?」
律子「あ、最後の質問はそれね。飛神プロデューサー、どうして小鳥さんがプロデューサーとくっ付いたんですか?」
飛神P『それか…』
小鳥「もう…それは私とあの人のことなのに…」
やよい「でもでも確かに気になってました」
飛神P『えっと、一番最初の流れなんだけど…ちょうど私が小鳥さんを好きだった頃にこういうが始まったっていうのが大きいかな』
律子「なるほど…」
飛神P『でもたぶんだけど、どんなになっても小鳥さんがくっ付いたと思うよ』
小鳥「えっ、飛神プロデューサーさん…」
飛神P『じゃあ3人に聞くけど、他のアイドルとプロデューサーが付き合ったらどう思う?』
律子「どうかしら…何だかギクシャクするかもしれませんね」
やよい「ちょっと嫌な気持ちになるかもしれないです」
真美「そだね。兄ちゃんにそういうことされると、ちょっとやっていけないかも」
飛神P『そういうこと。だからこそ小鳥さんがプロデューサーと一緒がいいかなって』
小鳥「でもあんなに私生活まで晒されると恥ずかしいです」
飛神P『しょうがないじゃないですか。付き合っている以上はそれが中心にならないと』
律子「でも私だってあの時の…」
やよい「私もあの時のがです…」
真美「真美も確かあの時の…」
飛神P『そこは私じゃなくてプロデューサーの方に言って欲しいんだけどな…』
小鳥「律子さん、やよいちゃん、真美ちゃん、その時の見たけどみんな違う感じで可愛かったわよ」
律子「うう…小鳥さんにそう言われると余計に…」
やよい「飛神プロデューサーのせいですっ」
真美「うんうん、真美たち飛神兄ちゃんに汚されちゃった…」
飛神P『そんな人聞きの悪いこと言わないでって…』
小鳥「ほらほら、飛神プロデューサーさんが困ってるでしょう?それはプロデューサーさんに言うことよ」
律子「納得は言ってませんけど…そうですね」
やよい「そういえばプロデューサーって今日はいないんですか?」
真美「これは兄ちゃんも問い詰めないとね」
小鳥「今日は春香ちゃん達と泊まりのロケにしたからこういうことしてるのよ」
飛神P『も、もういいですか?』
律子「プロデューサーがいないなら、今日はずっと事情聴取してもいいわね」
やよい「そうですっ!もっと聞きたいことがたくさんですっ」
真美「そだね、食事もしながら夜までゆっくり話を聞こうよー」
飛神P『こ、小鳥さん…』
小鳥「そうね、そうしましょうか」
飛神P『味方は…いないみたいだなこれは…』
その夜、こってり絞られて灰になった飛神プロデューサーの姿がそこにあったらしい…
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あとがき
どもっ、飛神宮子です。
過去に書いていた作品でもやろうとしていたのですが、ついに書いてしまいました。
あ、私は一人称は普段から『私』です。
うちでこの4人が多いのは…そういうことなんですよ。
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2012・08・25SAT
飛神宮子
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