Photograph a Deux(二人だけの写真)

ここはとある海外のビーチ…
パシャッ パシャパシャッ
カメラマン『んー、もうちょっと胸強調して』
あずさ「こうですか〜?」
カメラマン『そうそう、いいわよー』
パシャパシャッ
カメラマン『次はちょっと胸のところが外れて思わず手で押さえる感じで』
スッ ツツツ
あずさ「キャッ!」
あずさの水着の胸の結び目がカメラマンの手で外された。
カメラマン『そうそう、そう恥ずかしがってるのもいいわー』
肌蹴そうな胸を恥ずかしそうに押さえたあずさ。
パシャパシャッ
カメラマン『次はまたこの椅子に座って今度は、今度はこの帽子をかぶってもらえるかしら』
あずさ「この麦わら帽子ですか〜?」
カメラマン『ええ、それであのその花が左にくるように…そうそう』
………
カメラマン『はーい、これで全て撮影終了でーす』
パチパチパチパチ
どうやら全ての撮影が終わったようだ。
あずさ「おつかれさまでした〜」
カメラマン『三浦さんもお疲れ様。3日間でいい画がたくさん撮れたわ』
あずさ「私なんか撮っていただけてむしろ光栄です〜」
カメラマン『そんな、みんな羨む容姿なんだから、卑下しないの』
あずさ「ありがとうございます、そう言ってもらえてうれしいです」
そこに…
「あずささん、おつかれさまでした」
あずさ「プロデューサーさん、暑い中待っていて大変じゃなかったですか?」
「大丈夫でしたよ…っと、こんな恰好ですみません」
プロデューサーは既にTシャツも脱いで水着姿になっていた。
カメラマン『あずささんのプロデューサーさんも良い身体してるわねー、撮りたいくらいよ』
「え、えっと…」
カメラマン『フフっ顔さえ写さなければ、三浦さんの横に被写体としていいかもしれないわ』
「そう…ですかね?」
カメラマン『ちょっとみんなー、やっぱりもう少しだけ撮影するから来てもらえるー?』
「え?ほ、本当に撮るんですか!?」
あずさ「プロデューサーさん、私とじゃ嫌ですかぁ?」
あずさは上目使いでプロデューサーのことを見つめていた。
「そんなのむしろ歓迎ですよ」
カメラマン『もう、プロデューサーさんも乗り気じゃない』
「う…少しだけでお願いしますよ」
カメラマン『そうね…大丈夫よ顔は映さないようにするから』
………
カメラマン『ごめんねー、今度こそ撮影終了でーす』
「ふー…緊張した…」
カメラマン『ごめんなさいね、貴方の身体つきが思った以上に良かったからつい…』
「でも他ならぬうちの三浦のためですから」
あずさ「プロデューサーさん、おつかれさまでした〜」
「あずささんもおつかれさまでした」
カメラマン『あ、○○君。例のアレ、持ってきてもらえる?』
助手『…あ、アレですね、分かりました』
カメラマン『例のアレちゃんと冷やしておいたから、今持ってこさせるわ』
「ありがとうございます、じゃあちょっと三浦と一緒に手を洗ってきますね」
あずさ「プロデューサーさん、アレって何ですか〜?」
「あずささん、今日が何の日か憶えてないとかじゃないですよね」
あずさ「今日は〜、あーそうでしたぁ」
「だから用意してもらってあったんですよ」
あずさ「そうですかぁ、ありがとうございます〜」
………
持ってきてもらったアイスケーキは、暑さもあってすぐに全員の口へと入っていった。
カメラマン『今回は良い写真や映像をありがとうね』
あずさ「いえいえ〜、完成を楽しみにしてます〜」
カメラマン『どれを選ぶかで向こう戻ったらきっと長い会議だわね』
あずさ「フフフ、嬉しい悲鳴ですね」
「それでは仮組の際には連絡をお願いします」
カメラマン『ええ、これからまずは機内で構想をまとめないとだわ』
「よろしくお願いします」
カメラマン『これからもう少しこちらにいるのよね』
「今まで撮影詰めでしたし、誕生日なんでゆっくりさせますよ」
カメラマン『分かったわ、プロデューサーさんとゆっくりしてね三浦さん』
あずさ「はい〜、ゆっくりさせてもらいます〜」
海岸への入り口の道路で撮影班を見送った二人。
「さて、どうします?あずささん。もう少し泳いでから戻りますか?」
あずさ「ん〜、まだ明日もありますから、今日は戻ってゆっくりしたいですね」
「それなら俺たちも荷物持ってホテルに戻りますか」
あずさ「はい〜。あ、あの…プロデューサーさん」
「何ですか?あずささん」
あずさ「その…手、つないでもらっても良いですか〜?」
「それくらいでいいんですか?」
あずさ「えっ…?」
ぎゅうっ
プロデューサーはあずさの左腕を自らの右腕に組んだ。
あずさ「プロデューサーさん…フフフ、ありがとうございます」
「じゃ、行きましょう」
二人は仲良く荷物を持ってホテルへと戻って行った。
………
夕食をホテルのレストランで食べ終わって、ここはホテルの寝室。
あずさ「プロデューサーさん〜」
「もう、いくら飲んでいい歳だからって飲みすぎですよ、あずささん」
あずさ「だって〜あんまり美味しすぎて〜」
「食事代は事務所から落ちるとはいえ…何言われるかな、律子に」
あずさ「プロデューサーさん、他の子のこと何で考えてるんですか〜?」
「べ、別にそういうつもりじゃ…」
あずさ「でーも、今日は私だけの日、なんですよね?」
「それは…そうですけど」
あずさ「だったら、私だけを今日は気にしてくださいっ!」
チュウっ
あずさの唇は一直線にプロデューサーの唇を塞いでいた。
「んむっ!」
あずさ「ぷはっ…プロデューサーさん、今日は…その…いいですから」
「…いいって…?」
あずさ「私のこと…眼だけじゃなくて、身体で…お願いします」
「聞いてるんですね…やっぱり」
あずさ「はい…だから今日は…」
ハラリ
あずさがバスローブを掃うと…
「昨日の水着…」
あずさ「プロデューサーさん、これが一番好きそうでしたから〜」
「本当に戴いて…いいんですね」
その答えは…
チュウっ
もう一度された口付けだった。南の島の暑い夜はさらに熱いことになりそうだ…
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あとがき
どもっ、飛神宮子です。
誕生日SSシリーズ、あずささん編です。
やっぱりグラビア撮影でしょう。何せもう夏ですから!!(無意味な強調)
Happy Birthday!! Azusa MIURA.
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2011・07・18MON/NAT
飛神宮子
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