Peachy Cheek(桃色の頬)

このSSはこちらにカレンダーと共に掲載された3行のセリフを拡張したものです。
なので、その画像と一緒にお楽しみください。
 
ここはとある日の事務所…
「10人…なら大丈夫だな」
真美「兄ちゃん何してるの?」
「真美か…いや、ちょっと撮影のモデルを頼まれててさ」
真美「えっと…10人ってことは、また真美お休みってこと?」
「ごめんな、12人に増やせるんだけど、そうすると小鳥さんが出なくちゃならないだろ?」
真美「そうだけど…うん分かった。しょうがないね」
「ありがとう、物分かりが良くて嬉しいよ」
くしゃくしゃ
真美の頭を撫でるプロデューサー。
真美「く、くすぐったいよ兄ちゃん…」
「でも、本当にいつも悪いな」
真美「だってしょうがないもん。あくまで亜美として活動してるんだから」
「…今度、何かおごってやるからな」
真美「わーい!ありがと、兄ちゃん」
 
さてここは会議室。
律子「何ですか?全員呼び出すなんて珍しいですねプロデューサー」
「まあな。今日みんなに集まってもらったのは他でもないんだ」
バンっ
プロデューサーがホワイトボードを裏返すと…
春香「その雛段っぽい絵は、何ですかっ!?プロデューサーさん」
律子「ははあ、なるほど。そういうことね」
「ということで、アイドル三段飾りの写真を撮りたいというリクエストが来たんだ」
あずさ「あの〜、誰がどこかとかは決まってるんですか〜?」
「今日集まったのはそれを決めるためなんです、あずささん」
「へえ、面白そうな企画ですね」
雪歩「それでどうやって決めるんですか…?」
「それなんだけど…今回、お雛様にする人だけは決めてるんだ」
伊織「そんなもったいぶらないで早く言いなさいよ」
「じゃあ言うよ。やよい、お雛様頼めるか?」
やよい「え?え、ええーっ!?わ、私でいいんですかっ!?」
「やよいの誕生月なんだから、それくらいはな」
やよい「ありがとうございますっ!」
亜美「よかったねー、やよいっち」
「それであと9人は…どうやって決めようかって思って」
美希「あふぅ、ミキは何でもいいの」
春香「プロデューサーさん、あと女の子なのは三人官女しかないじゃないですか」
「そこなんだよ、だから俺も決めかねててな」
律子「はいみんな、ここは公平に行きましょ」
亜美「どうすんの?律っちゃん」
律子「みんなが騒いでいるうちに用意したわよ、あみだくじを」
「それが一番かな」
やよい「あ、あの…律子さん」
律子「どうしたの?やよい」
やよい「お内裏様を私が決めちゃダメですか?」
律子「いいんじゃないかしら、隣に写るんだしそれくらいはね」
やよい「それじゃあ…伊織ちゃん、私のお内裏様になって!」
伊織「ええっ!?ど、どうして私なのよ!」
やよい「ううー、ダメなの?伊織ちゃん」
何だか涙目になってきているやよい。
伊織「ダメじゃないけど…私じゃなきゃダメ?」
さすがにその目には伊織も落ちてしまったようだ。
やよい「どうしても伊織ちゃんと撮りたいなって思ったんだけど…」
伊織「はあ…分かったわよ、やるわ」
やよい「伊織ちゃん、ありがとう!」
ぎゅっ
やよいは笑顔になって伊織へと抱きついた。
伊織「ちょ、ちょっとやよい!?」
驚きながらも満更ではない伊織なのであった。
律子「さーて、残りをちゃっちゃと決めちゃいましょ」
千早「そうですね…」
律子「はい。じゃあみんな、伊織が決まっちゃったからこれ以外の8本から選んで」
 
数分後…
律子「さて、結果発表するわ。三人官女は千早、亜美、あずささん」
千早「私?本当なの?律子」
亜美「やったー!亜美も女の子役だー!」
あずさ「あらあら、いいのかしら〜」
「ちぇっ、女の子の衣装が着れると思ったのに」
雪歩「真ちゃん…一緒に五人囃子頑張ろうよ」
春香「むー、三人官女やりたかったなあ」
美希「もうミキは何でもいいの…」
律子「プロデューサー、これで決まったわよ」
「ああ、すっかりみんな任せちゃったな律子」
やよい「プロデューサー、いつ撮影なんですか?」
「衣装の準備もあるから来週の土曜になるかな、みんなのスケジュールは空けてあるから」
やよい「ううー、今から緊張してきましたー」
「ま、当日は頑張ってな。みんなも頼んだよ」
全員『『『『『はーい』』』』』
………
そして当日…
「準備できたかー?」
律子「真はそっち!美希はそこ!」
美希「あふぅ…何だか面倒なの」
律子「美希、早くしないと…」
美希「え?あ、分かってるって律子…さん」
特製雛段の上はてんやわんやとなっていた。
律子「やよいー、伊織ー大丈夫ー?」
やよい「律子さーん、こっちは大丈夫ですー」
律子「大丈夫みたいね」
やよい「伊織ちゃんのお内裏様と並んで写真、とっても嬉しいです!」
伊織「どうして私がお内裏様なのよ。でもやよいも喜んでくれてるし…」
やよい「でもでも何だかちょっと緊張しちゃいます」
「そろそろ撮るぞー」
全員『『『『『はーい』』』』』
「あとはカメラさんにの方に従ってなー」
出来た見た写真の最上段右側、やよいの顔は少し頬を桃色に染めた微笑みとなっていた…
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あとがき
ども、飛神宮子です。
3月ですね。今回は割と素直に書けましたが…実はタイトルで大悩みしました。
これに合うタイトルってなかなか…ね。
桃は勿論、桃の節句からですよ。
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2009・02・28SAT
飛神宮子
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