♪〜 |
ここはとある日の雪歩の部屋、雪歩の携帯電話から765プロの仲間からの電話が… |
雪歩 | 「…誰だろう?」 |
カチャッ |
携帯電話を開いた雪歩、そこに出ていた名前は… |
雪歩 | 「ええっ!?どうして?何だろう…」 |
その間も鳴り続ける携帯電話。 |
雪歩 | 「でも鳴らし続けているってことはいたずらじゃないよね」 |
ピッ♪ |
おそるおそる出ることにした雪歩。 |
雪歩 | 「もしもし、萩原です。亜美ちゃん?」 |
亜美 | 『もしもしゆきぴょん、亜美だよん』 |
雪歩 | 「ど、どうしたの?いきなりかけてくるなんてびっくりしたよ」 |
亜美 | 『ゴメンね、すっごく緊急事態なんだ』 |
雪歩 | 「緊急事態?」 |
亜美 | 『亜美のこと…一晩泊めてくれないかな?』 |
雪歩 | 「…えっ?」 |
亜美 | 『だーかーらー、亜美のことゆきぴょんの家に泊めて欲しいんだ』 |
雪歩 | 「どうして…?」 |
亜美 | 『えっとね………』 |
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亜美 | 『………ダメかな?』 |
雪歩 | 「そっか、真美ちゃんも友達もインフルで全滅って大変だったんだ」 |
亜美 | 『765プロの他のみんなはツアーとかで遠くだったり、風邪とかインフルでやられちゃったりで行けないし』 |
雪歩 | 「そうなんだ…亜美ちゃんは大丈夫なの?」 |
亜美 | 『今のところはねー。でも真美が今のままじゃ、亜美までやられちゃうかも…』 |
雪歩 | 「仕事に差し支えでちゃうかもしれないもんね。…じゃあ亜美ちゃんって明日は仕事?」 |
亜美 | 『うん。真美がやられちゃったから亜美が一人で頑張らないとかな』 |
雪歩 | 「あれ?明日って私も仕事だけど…亜美ちゃんの仕事って何時?」 |
亜美 | 『兄ちゃんが9時には迎えに来るって』 |
雪歩 | 「何の仕事かって聞いてる?」 |
亜美 | 『アニメのアフレコだよー』 |
雪歩 | 「あ、じゃあ私と一緒なんだ」 |
亜美 | 『そうなんだー』 |
雪歩 | 「それなら…うん。何も構えないけどいい?」 |
亜美 | 『それでもいいよー』 |
雪歩 | 「じゃあどうしよう?どうやって来る?」 |
亜美 | 『あー、どうしたらいいかな?』 |
雪歩 | 「それなら…ちょっと待ってて。一旦切っていい?」 |
亜美 | 『うんっ』 |
雪歩 | 「じゃああと5分したら掛けるから」 |
ピッ♪ |
雪歩 | 「ふう、誰か手が空いてる人探さないとかあ…」 |
……… |
♪〜 |
亜美の携帯電話から雪歩からの着信を告げる音楽が鳴り響く。 |
Pi♪ |
亜美 | 「もしもしー、ゆきぴょん」 |
雪歩 | 『もしもし亜美ちゃん。これから迎えに行くから、今いる場所教えて』 |
亜美 | 「まだ家だよ。住所はね…………………で分かるかな?」 |
雪歩 | 『大体の住所は分かったから、近くに行ったらまた連絡するね』 |
亜美 | 「うん。何を持ってけばいい?」 |
雪歩 | 『うーん…明日は休みだから、パジャマと着替えと明日の仕事に必要なものくらいでいいと思うよ』 |
亜美 | 「分かったー。用意して待ってるね」 |
雪歩 | 『うん』 |
Pi♪ |
亜美 | 「さって、用意用意っと。あ、ママにもOK出たって言ってこなくちゃ」 |
亜美は行く準備に入った… |
……… |
そしてここは雪歩の家。 |
亜美 | 「おじゃましまーす!」 |
雪歩 | 「どうぞいらっしゃい、こっちだよ」 |
亜美 | 「ゆきぴょんの部屋?」 |
雪歩 | 「うん。でも急だったから何も面白い物は無いけど…」 |
亜美 | 「別にいいよー、亜美だって急に押しかけてきちゃったんだし」 |
雪歩 | 「でも大変だったね」 |
亜美 | 「うん。でもしょうがないよ、なっちゃったものはしょうがないしさー」 |
雪歩 | 「真ちゃんも勝てなかったくらいだから、私も心配だなあ」 |
亜美 | 「まこちんもはるるんも、もうすぐ治るって言ってたけど律っちゃんにピヨちゃんもだったもんねー」 |
雪歩 | 「他のみんなも風邪気味だったりで、あんまり出てきてないし…」 |
亜美 | 「うん…でも前に来た時も思ったけど、ゆきぴょんの家って広いよねー」 |
雪歩 | 「え?そうなの…かな?」 |
亜美 | 「広いよー。亜美の家だとどの部屋でもすぐ着くもん」 |
雪歩 | 「他のみんなの家って殆ど行ったこと無いからなあ…」 |
亜美 | 「それなら今度まこちんとかの家に行ってみたら?」 |
雪歩 | 「ええっ…!?」 |
すぐに顔を紅くする雪歩。 |
雪歩 | 「わ、私が?」 |
亜美 | 「あれ?行ったことないの?」 |
雪歩 | 「う、うん。あ、ここが私の部屋だよ」 |
亜美 | 「ここかあ、おじゃましまーす」 |
亜美が部屋へと入ると… |
亜美 | 「…うわあ、亜美とは全然違う感じだあ」 |
雪歩 | 「そうかな?」 |
亜美 | 「うん。凄く落ち着いた感じで全然住む世界が違うって感じだもん」 |
雪歩 | 「そんなことないよ…あ、荷物はどこでもいいから置いて」 |
亜美 | 「よいしょっと。ふう…疲れたあ」 |
雪歩 | 「そういえば、明日の台本は持ってきた?」 |
亜美 | 「持ってきたよー、えっと…」 |
置いたかばんを開けて漁る亜美。 |
亜美 | 「あったあった、これだよ」 |
雪歩 | 「私もだから、今日は一緒にそれの稽古もしない?」 |
亜美 | 「そーだね。でも…」 |
雪歩 | 「でも?」 |
亜美 | 「ゆきぴょんの家に来たら、まず温泉っしょ!」 |
雪歩 | 「もしかして私の家を選んだのって温泉目当てだったの?」 |
亜美 | 「そんなことないよ。だって、他のみんなが本当にダメだったんだもん」 |
雪歩 | 「そうだよね…でもじゃあ、温泉入ったら練習だからね」 |
亜美 | 「うんっ」 |
雪歩はいそいそとお風呂に入る準備を始めていた… |