ここは五月半ばの… |
亜美 | 「やっほー!亜美だよー!」 |
ビデオカメラの前に亜美がやってきた。 |
亜美 | 「今日は誕生日よりちょっとだけ後だけど、旅に来てるよー。ここがどこか分かる?」 |
プロデューサーはカメラを操作して全体が写るようにした。 |
亜美 | 「ここはね、岩手県の県庁所在地の盛岡だよ」 |
後ろの駅名を指差しながら言う亜美。 |
亜美 | 「それじゃあ亜美と一緒に旅してくれる人を紹介するね」 |
亜美は手招きして、その人を呼び寄せた。 |
亜美 | 「はーい、どうぞー!」 |
あずさ | 「あらあら、もういいの〜?」 |
亜美 | 「うん、早く早くー」 |
あずさ | 「はい〜、今回亜美ちゃんと一緒に旅をすることになった、三浦あずさです」 |
亜美 | 「今回はあずさお姉ちゃんと一緒に東北を旅するよ」 |
あずさ | 「よろしくね〜、亜美ちゃん。はい、それで今日はこの盛岡を旅します」 |
亜美 | 「明日は仙台だよ。一杯色んなのを食べて、一杯遊ぼうね」 |
あずさ | 「そうね〜。プロデューサーさん、まずはどこに行くんですか?」 |
P | 「あ、はい。まずは、昼ごはんですけど…どれが食べたいか亜美に引いてもらおうか」 |
亜美 | 「何で?」 |
P | 「昼ごはんをどれにするか決めかねててな。それならこういう形で選んで貰った方がいい気がしてさ」 |
あずさ | 「なるほど〜」 |
亜美 | 「亜美はね…このカードにするっ」 |
P | 「じゃあめくってくれ」 |
亜美 | 「あ、わんこそばだー!」 |
あずさ | 「まあ、いっぱい食べることになりそうですね〜」 |
亜美 | 「そうだね、あずさお姉ちゃんよりいっぱい食べたいなー」 |
P | 「でも亜美は会津に行った時も昼ごはんは麺だったな」 |
亜美 | 「あ、そういえばそだね。あの時はお姫ちんのコーナーの撮影もあったからね」 |
P | 「まあ今日は仕事じゃないからゆっくり食べてくれ」 |
亜美 | 「うんっ。あ、ちなみに残り2つは何だったの?」 |
P | 「これか?あとは盛岡冷麺とじゃじゃ麺だ。ま、全部麺だったんだけどさ」 |
あずさ | 「そちらも美味しそうですね〜」 |
P | 「事務所へのお土産に、今日の仙台への移動前に少し買っていきましょう」 |
亜美 | 「うわーい!」 |
……… |
ここはそのお店… |
亜美 | 「さってと、あずさお姉ちゃん、何杯食べられるか競争しよ」 |
P | 「こらこら、いくらわんこそばとは言っても、食べ過ぎたら今後の活動に影響出るかもだから気を付けてくれよ」 |
亜美 | 「は〜い」 |
P | 「じゃあ食べるか…」 |
亜美・あずさ | 『いただきまーす』 |
|
亜美 | 「もう限界…」 |
あずさ | 「私ももうダメかも〜…」 |
二人のお椀には既に蓋がされている。 |
亜美 | 「兄ちゃん…よく食べられるね…」 |
あずさ | 「プロデューサーさんって、意外と食べるんですね〜」 |
亜美 | 「うんうん、もう100杯超えてるよね」 |
あずさ | 「それでもペース落ちないって、やっぱり男の人は凄いですね〜」 |
|
プロデューサーも食べ終わって、ビデオも再度回し始めた。 |
P | 「ふう…もうさすがに限界だな…」 |
亜美 | 「兄ちゃん、153杯も食べたんだ…」 |
あずさ | 「凄いですね〜」 |
P | 「ビデオ撮らなきゃだったし、二人が食べ終わった後から食べ始めたからな」 |
亜美 | 「でもそれからでもこれだけ食べるなんて凄いよー」 |
P | 「まあそうやって言われるのは嬉しいさ」 |
亜美 | 「あ、店員さんから何か貰えるみたいだよ」 |
P | 「あ、ありがとうございます。100杯以上食べると貰えるんだ」 |
亜美 | 「そうなんだー、これ事務所に飾っとこうよー」 |
あずさ | 「そうですね〜、せっかくの記念ですから」 |
P | 「確かに日付も入ってますし、行った記念にはなりますね。でも、何だか恥ずかしいなあ」 |
亜美 | 「もうそんなだったら兄ちゃん、そんなに食べなきゃ良かったじゃん」 |
P | 「まあ男としてそうはいかないさ」 |
あずさ | 「フフフ、そういうところがプロデューサーさんらしいところですよ〜」 |
P | 「え、あ、ありがとうございます」 |
……… |
仙台へ移動して、ここは仙台のホテル… |
亜美 | 「ふいー、今日は疲れたねー」 |
あずさ | 「疲れたわね〜亜美ちゃん」 |
二人はもう一つの大きなベッドに横になっている。 |
亜美 | 「でも楽しかったよ、やっぱりあずさお姉ちゃんを選んで良かった」 |
あずさ | 「でも…こんなお姉ちゃんで良かったの?」 |
亜美 | 「うんっ!だって…」 |
ぎゅうっ |
亜美はあずさを抱きしめた。 |
亜美 | 「こんなに優しいお姉ちゃんと一緒に旅が出来るって幸せだよ」 |
あずさ | 「フフフ…」 |
チュッ |
あずさは亜美に口付けをした。 |
あずさ | 「ありがと、亜美ちゃん」 |
亜美 | 「あー、あずさお姉ちゃん、何だか顔が赤いよ」 |
あずさ | 「え、そうかしら?そう言われて、ちょっと恥ずかしかったからかもしれないわ」 |
亜美 | 「そっかあ…ねえあずさお姉ちゃん」 |
チュッ |
亜美もあずさに口付けを返した。 |
あずさ | 「何?亜美ちゃん」 |
亜美 | 「今日は亜美があずさお姉ちゃんのこと、独り占めにしていいんだよね」 |
あずさ | 「独り占めって…そうよね、今日は亜美ちゃんの日だもの」 |
亜美 | 「それなら…」 |
むにゅ むにゅっ |
亜美はあずさの何かを触った。 |
あずさ | 「ひゃんっ!」 |
亜美 | 「あずさお姉ちゃんのこと…お姫ちんみたいに知りたいな」 |
あずさ | 「えっ…亜美ちゃん、それって…」 |
亜美 | 「実はね、お姫ちんの誕生日の時に…………」 |
あずさ | 「まあ、そうだったの?」 |
亜美 | 「うん、だから大好きなあずさお姉ちゃんのことも…お姫ちんみたいに…ね」 |
あずさ | 「亜美ちゃん…亜美ちゃんももう大人なのね…」 |
亜美 | 「あずさお姉ちゃん…」 |
あずさ | 「大人なことをもっと知りたい…そんなお年頃ね」 |
亜美 | 「きっとそうなのかも…うん」 |
あずさ | 「私でよければ…人生の先輩だもの。今日は独り占めにして…いいわよ」 |
亜美 | 「じゃあ亜美のこともあずさお姉ちゃんが独り占めしちゃってね」 |
あずさ | 「もちろんよ…ね」 |
チュウッ |
その口付けは二人を一つの世界にする口付けとなっていった… |
HAPPY BIRTHDAY!! Ami FUTAMI.