Lunchtime(昼食のお時間)

ここはある日の事務所の…
やよい「真美ー、できたよー」
真美「今そっちに行くねーやよいっちー」
真美がやよいのもとへとやってきた。
真美「わあ、美味しそうだね」
やよい「真美、本当に昼ごはん私の料理で良かったの?」
真美「今月お金がピンチだからー、作ってもらった方が安いもん」
やよい「でもいいのかな、勝手に事務所の給湯室使っちゃって」
真美「ダメだったらきっとこんなに器具が揃ってないっしょ」
やよい「んー、それもそっか。炊飯器まであったのはさすがにびっくりしたけど」
真美「真美は前にミキミキと一緒の時にあるの知ったんだけどねー」
やよい「そうなんだ。じゃあどこに持ってく?」
真美「そっちのソファーのとこのテーブルでいいっしょ」
やよい「真美はこれとこれ持ってって」
真美「うんっ」
………
応接用のテーブルに並べられたごはんとおかず。
やよい・真美「「いっただっきまーす!」」
真美「あむっ…んーっ、シャキシャキしてて美味しーっ!」
やよい「はむっ…うん、上手にできて良かったー」
真美「やっぱりやよいっちに頼んで良かったよ」
やよい「そう言われると嬉しいなあ。でも私以外いなかったから…」
真美「そうじゃないよ。美味しいものを作れる腕があるじゃん」
やよい「んー、確かに毎日のように料理とかしてるからね」
真美「真美はそんなことないもん。だから誰かに作って欲しくってさー」
やよい「さっきは急だったからビックリしたんだよ」
真美「ゴメンゴメン、まさかやよいっちしかいないなんて思わなくって」
やよい「あ、そうだ。味はどう?」
真美「美味しいよー。やっぱり普段から料理してるからかな?」
やよい「そうかな?真美は普段料理とかしないの?」
真美「んー、あんまりしないかなー」
やよい「そっか。でも覚えると楽しいよ、役に立つし」
真美「うーん、でもいつもママが作ってくれるしなー」
やよい「いいなあ、私は自分が作らないといけないもん」
真美「やよいっちの家かー、一度は行ってみたいなー」
やよい「前に響さんと伊織ちゃんが来たことはあるけど、他の人は…あとはプロデューサーだけかなあ」
真美「そうなんだ…え?プロデューサー来たことあるんだ」
やよい「うん…誕生日の時に…ね」
真美「あー、それ何か亜美に聞いたことある気がする」
やよい「も、もう…思い出させないでー」
真美「えーでも聞きたいなー」
やよい「むー…プロデューサーに家に泊まってもらっただけだよ」
真美「そっかー、それでそれで?」
やよい「それだけだよー」
真美「それなら恥ずかしがることなんてないじゃん」
やよい「でも…泊まったのが一緒の部屋だったから…」
真美「ええっ!?そうだったんだぁ…」
やよい「もうこれ以上は…いい?」
真美「んー…そうだなあ…」
ひょいっ
やよい「真美ー、私のおかずを持ってかないでよー」
真美「正直に全部話してくれたら返すよん」
やよい「えー…」
真美「どうするー?やよいっち」
そこに…
ガチャっ
「ん?いい匂いだな」
プロデューサーがやってきたようだ。
真美「あ、兄ちゃん!」
やよい「プロデューサー!」
「昼ご飯食べてたのか。これ作ったのは…やよいか?」
やよい「はい。真美がどうしてもって言ったから」
「じゃあちょっと一口…」
ひょいっ ぱくっ
プロデューサーは真美の持っていた皿から一つ取って口に入れた。
やよい「あっ…」
それに頬を染めたやよい。
「急にどうしたんだ?やよい」
やよい「それ…私が食べてた食べかけです…」
「う…そうだったか、スマンなやよい」
やよい「いいんですけど…大丈夫でしたか?」
「いや、何ともないぞ。あ…でもちょっとやよいの味がしてたかな?」
真美「あー、兄ちゃんそうやってサラッと女の子を惑わせてるー」
やよい「も、もープロデューサーっ」
真美「でもやよいっち、満更じゃないって顔してるよ」
やよい「うー…」
「ところでやよい、これってまだあるのか?」
やよい「あ、はい。あとたぶん1人分くらいならあると思います」
「じゃあ俺もご相伴に与ろうかな」
やよい「はい、じゃあ今持ってきますね」
 
「ふう、美味しいな。こういう料理は最近食べてなかったからなあ」
やよい「そうなんですか?」
真美「兄ちゃん、最近ピヨちゃんの料理食べてないんだ」
「最近忙しくてなかなか家に行けなくてさ」
やよい「プロデューサーって大変だったんですね」
「最近みんなの仕事がまた増えてきたからさ。その分頑張らないとだからな」
真美「兄ちゃん最近ドリンクばっかりじゃない?たまには栄養つけなきゃダメだよ」
小鳥「そうですよ、プロデューサーさん」
「え?あ、小鳥さん…」
そこに外での用事から戻ってきた小鳥がやってきた。
小鳥「もう…言ってくれればお弁当でも作ってくるのに…」
「そんな、そこまで迷惑掛けられませんって」
小鳥「いいのよ、私だってアナタの力になりたいんだから」
「………」
小鳥「………」
小鳥とプロデューサーが話しているその横で…
真美「兄ちゃん、何だかピヨちゃんが戻ってきたら急にまた元気になったみたいだね」
やよい「そうだね、きっと小鳥さんがいい…何だったっけ?パワフル剤?なのかな」
真美「もしかしてカンフル剤?」
やよい「それそれ、きっとそうなんだよ」
真美とやよいは、プロデューサーと小鳥が話しているのを笑顔で眺めていたという…
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あとがき
どもっ、飛神宮子です。
閏日SS、1本目は真美とやよい。この組み合わせは2本目ですね。
まあ昼食にこの二人だけ…ってことはないかなとは思いますけど。
美味しい物を食べると誰でも嬉しいですよね。それで太るのはカンベンですけど(苦笑)
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2012・02・29WED
飛神宮子
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