ここはある日の夕方頃の事務所… |
真美 | 「くぅ…ん…」 |
響 | 「フフフ、完全に寝ちゃったんさ」 |
真美 | 「ひびきん…だーい好きだよ…」 |
響 | 「真美…」 |
ポンっ ススススス |
ソファーで真美に膝枕にされていた響はその頭に手を置いて、そっと撫でてあげた… |
さて、少し時を巻き戻してみよう… |
……… |
昼頃の事務所… |
響 | 「プロデューサー、どうして自分が見てることになるんさ?」 |
P | 「いくらなんでも義務教育の人間を一人ここに残していくわけにいかないから、頼む響!」 |
響 | 「え?プロデューサーは留守番じゃなかったのか?」 |
P | 「ああ。急な仕事が入ってどうしても亜美を連れて行かなくちゃいけなくなった」 |
響 | 「それなら一緒に真美も連れて行けばいいんじゃないのか?」 |
P | 「急な仕事だから真美のこと見られてバレちゃまずいしさ」 |
響 | 「あー、まったく…仕方ないさー。ぴよ子も社長も律子も居ないならさ」 |
P | 「頼んだぞ響。あ、そうだ。どうしても出掛けるって言うならスペアの鍵がそこの鍵ケースにあるから閉めて行ってくれ」 |
響 | 「分かったぞ、プロデューサー」 |
P | 「よし、亜美急ぐぞ!」 |
亜美 | 「らじゃー!じゃあ真美、ちょっち行ってくんねー」 |
真美 | 「亜美行ってらー」 |
ガチャンっ |
プロデューサーは亜美の腕をひっ掴まえて急ぐように出て行った。 |
真美 | 「ひびきーん、兄ちゃんたち戻ってくるまで何してるー?」 |
響 | 「真美、どうするさ?」 |
真美 | 「とりあえずまずは…」 |
響 | 「ん?どこ行くんだ?」 |
真美 | 「給湯室の冷蔵庫でも見てみよーよ」 |
響 | 「真美ももう昼ご飯は食べたじゃないか」 |
真美 | 「だってまだ少しお腹空いてんだもん」 |
響 | 「まあ一人で見に行ったらどうさ」 |
真美 | 「んじゃ行ってくるねー」 |
それで戻ってきた真美の手には… |
真美 | 「ひびきん、どっち飲む?」 |
響 | 「真美、勝手に飲んでいいのかそれ」 |
真美 | 「大丈夫大丈夫、だってこれ兄ちゃんかピヨちゃんのだもん」 |
響 | 「って、やっぱり人のじゃないかー」 |
真美 | 「それでひびきんは飲まないの?」 |
響 | 「それじゃあそっちのコーヒー牛乳もらっていいか?」 |
真美 | 「あれ?飲まないんじゃないの?」 |
響 | 「自分、飲まないとは言ってないさ。後でプロデューサーに謝ればいいからな」 |
真美 | 「そーだよね。じゃ、はい」 |
響 | 「ありがとさ」 |
ポンっ ポンっ |
二人はふたを開けて飲み始めた。 |
響 | 「ゴクンっ…んーっやっぱりコーヒー牛乳は美味いぞ」 |
真美 | 「ゴキュンっ…でもフルーツ牛乳の方も美味しいよー」 |
響 | 「真美がそう言うなら交換するさ」 |
真美 | 「そだね、ひびきんはいっ」 |
響 | 「ゴクンっ…確かにフルーツ牛乳も美味しいな」 |
真美 | 「ゴキュンっ…コーヒー牛乳もやっぱり美味いね」 |
響 | 「あ…ちょっと待って真美。真美ってどこに口付けて飲んでた?」 |
真美 | 「んー?あ、ちょうどひびきんが今口付けてたとこ」 |
響 | 「まあ女の子同士だからいいけどさー。これって間接キスってやつじゃないかー」 |
真美 | 「あーそだね、でもひびきんならいいや。ひびきんはどの辺で飲んでた?」 |
響 | 「自分?自分も真美が今飲んでる辺りだぞ」 |
真美 | 「なーんだ、お互い様だったんだね」 |
響 | 「そだな。でも、もしかして毎日飲んでるのか?」 |
真美 | 「事務所に来てる時は兄ちゃんの目を盗んでたまにね」 |
響 | 「そういうことか。プロデューサーが無い無い言ってたのは」 |
真美 | 「でも亜美の方が多いかんね」 |
響 | 「まあいいや。じゃあこれからどうする?」 |
真美 | 「あ、そうだ。真美、ひびきんに一つお願いがあるんだ」 |
響 | 「ん?何?」 |
……… |
さてここは… |
真美 | 「やっぱりスタイルいいね、ひびきん」 |
響 | 「765プロは本当に衣装だらけだよなー」 |
そう、衣裳部屋である。そこで今は暖房を掛けて下着姿になっている。 |
真美 | 「とーくーにー、この辺が」 |
ツンツン |
響 | 「ひゃあんっ!真美!」 |
何やら突いたようだ。 |
真美 | 「メンゴメンゴ、でも真美より断然大きいもん」 |
響 | 「でも真美だってこの1年でだいぶ成長したじゃんか。自分、もう少しで追いつかれそうだぞ」 |
真美 | 「背はもうひびきんのこと抜いちゃったもんね」 |
響 | 「そうだぞ。自分より低いのってもうやよいしかいないからさ」 |
真美 | 「あ、やよいっちってひびきんより背が低いんだっけ」 |
響 | 「だからこそ可愛いくて好きなんだけどさ」 |
真美 | 「たまにやよいっちに会うとべったりだよね」 |
響 | 「可愛くて触り心地も気持ちよくてついさ」 |
真美 | 「そっかー。あ、ひびきん次はこれ着てこれ着てー」 |
響 | 「これって…た、体操着か!?」 |
真美 | 「そだよ。えくささいずうぇあって名前だったかな」 |
響 | 「真美はこれ着てたことあったか?」 |
真美 | 「あるよー。何回か着て番組に出たことだってあるよ」 |
響 | 「これ…ブルマだよな。恥ずかしくなかったのか?」 |
真美 | 「これはこれでセクシーっぽいじゃん。スタイルがまだ小学生だったから、こういうので勝負するしかなかったもん」 |
響 | 「そっか…」 |
真美 | 「でも、ひびきんが着ると巨乳少女って感じだね」 |
響 | 「は…恥ずかしいぞ。でも真美も自分と似たような感じじゃないか」 |
真美 | 「そっかな…でも確かに前着た時よりもエッチっぽいかも」 |
響 | 「でもこういうのって961の事務所には無かったから、新鮮かもなあ」 |
真美 | 「じゃあ次はこれ一緒に着よっ」 |
響 | 「こんなのもあるのかあ…」 |
……… |
事務室に戻って、ここはソファー。 |
真美 | 「あー、楽しかったあ」 |
響 | 「色んな衣装が見られて面白かったぞ」 |
真美 | 「でも、どれも似合ってたよひびきん」 |
響 | 「ありがと、真美も似合ってたぞ」 |
真美 | 「ありがとね…ってふあ〜あ」 |
響 | 「何だ眠いのか?」 |
真美 | 「うん。ちょっとはしゃぎ過ぎちゃったかも」 |
響 | 「それなら寝てていいぞ。プロデューサーたちが来たら起こしてやるからさ」 |
真美 | 「いいの?じゃあちょっと休むねー、おやすみー」 |
ポテッ |
真美は響の腿を枕に眠ってしまった。 |
真美 | 「…くぅ…ん…」 |
響 | 「フフフ、完全に寝ちゃったんさ」 |
真美 | 「ひびきん…だーい好きだよ…」 |
響 | 「真美…」 |
ポンっ ススススス |
ソファーで真美に膝枕にされていた響はその頭に手を置いて、そっと優しく撫でてあげたという… |