ちょうど貴音と真がハロウィンパーティーの準備をしていた頃… |
美希 | 「雪歩の方は大丈夫だったの?」 |
雪歩 | 「うん、美希ちゃんは?」 |
美希 | 「これとこれでいいんだよね?」 |
雪歩 | 「それで…大丈夫だね。あとは…」 |
メモを見遣る雪歩。 |
雪歩 | 「あとはアレを買って終わりだね」 |
美希 | 「でもみんなでこれ全部食べれるのかな?」 |
どうやら二人…は食べ物の買い出し隊のようだ。 |
雪歩 | 「どうかな?でもみんなそんなこと言って結構食べるから…」 |
美希 | 「残ったら最後はハニーに全部食べて貰うの」 |
雪歩 | 「あれ?そういえばそのプロデューサーがいないですぅ…」 |
美希 | 「あ、ハニーは千早さん達を迎えに行ってくるって言ってたの」 |
雪歩 | 「そうなんだ。私達はこれからどうするの?」 |
美希 | 「そこのフードコートで待っててって言ってたよ」 |
雪歩 | 「そっか、じゃあ会計済ま…ってうわぁ、凄い並んでるぅ」 |
美希 | 「今日はハロウィンだもん。ミキ達だってそうでしょ?」 |
雪歩 | 「そうだけど、予想以上だったから…」 |
美希 | 「ほら、早く並んでゆっくり休も」 |
雪歩 | 「そうだね、お金は…あれ?お金って…」 |
美希 | 「それはミキが預かってるの。これで払ってって」 |
雪歩 | 「じゃあレジの向こう側で待っててね」 |
美希 | 「は〜いなの」 |
……… |
支払いやら袋詰めを終えてここはその店のフードコート |
雪歩 | 「美希ちゃんは何にするの?」 |
美希 | 「ミキは…んーとね、これにしようかな」 |
雪歩 | 「えっとすみません…これとこれをお願いしますぅ…」 |
店員 | 『サイズはどれになさいますか?』 |
雪歩 | 「美希ちゃん、サイズは?」 |
美希 | 「んー、真ん中くらいのがいいの。あ、ミキは席取っておくね」 |
雪歩 | 「うん。じゃあサイズはこれがレギュラーで、こっちがスモールでお願いします…」 |
店員 | 『ご注文は以上でよろしいでしょうか』 |
雪歩 | 「はい…」 |
店員 | 『では420円になります』 |
雪歩 | 「えっと…あ、ちょうどあったぁ」 |
店員 | 『ちょうどですね、ではレシートのお返しと…こちら、当店のクーポン券ですので次回からご利用ください』 |
雪歩 | 「はいぃ…」 |
店員 | 『はい、こちらです。ありがとうございましたー』 |
美希 | 「こっちこっちー!」 |
雪歩 | 「今行くからー」 |
雪歩は美希が座っているテーブルへと飲み物を運んで行った。 |
美希 | 「雪歩、ありがとうなの」 |
雪歩 | 「はい、こっちが美希ちゃんの分ね」 |
買った飲み物を飲み始めた二人。 |
美希 | 「でもいっぱい買ったね」 |
雪歩 | 「こんな買い物カートいっぱいって、私も初めてかも」 |
美希 | 「最後は押すのも大変で疲れたの」 |
雪歩 | 「これだけあったのにプロデューサーいなくなっちゃったもん」 |
美希 | 「いつも律子がやっている気持ちがよく分かったの」 |
雪歩 | 「フフフ、そうだね」 |
美希 | 「ここで体力回復…ぱくっ」 |
雪歩 | 「あれ?そのおにぎりって…」 |
美希 | 「さっき一緒に買っといたよ」 |
雪歩 | 「あー、ずるいー」 |
美希 | 「こういうのはやった者勝ちなの」 |
雪歩 | 「私も何か買っておけばよかったなぁ」 |
美希 | 「ごちそうさまなの。あ、そういえば真クンってもう事務所にいるのかな?」 |
雪歩 | 「どうかなあ?私達が来た時はまだだったよね、真ちゃん」 |
美希 | 「そのまま小鳥にお使い頼まれたから、時間的にはもう来てるかもなの」 |
雪歩 | 「そうかもね、普段だともうトレーニングしに来る時間だったし」 |
美希 | 「電話してみる?」 |
雪歩 | 「うーんそれは楽しみにしておこう」 |
美希 | 「んー、そだね。あ、真クンで思い出したけど…」 |
雪歩 | 「真ちゃんがどうしたの?」 |
美希 | 「ねえ、真クンの誕生日の日って何かあった?」 |
雪歩 | 「ブッ!」 |
思わず飲んでいた飲み物を噴出した雪歩。 |
美希 | 「キャッ!?ゆ、雪歩っ!?」 |
雪歩 | 「ゲホンッゴホンッゴホッケホッ…ご、ゴメン、美希ちゃん」 |
美希 | 「だ、大丈夫なの?!」 |
雪歩 | 「大丈夫だけど…もう…」 |
美希 | 「そんなに驚くことだったの?」 |
雪歩 | 「え…えっと…」 |
美希 | 「やっぱり…何かあったんだ…」 |
雪歩 | 「そ、そういうってことは美希ちゃんは…伊織ちゃんだったっけ?」 |
美希 | 「え、そうだった…かな?なの」 |
雪歩 | 「美希ちゃん、人の話を聞くときはちゃんと目はこっち向けて」 |
美希 | 「だって…」 |
雪歩 | 「何か…あったんだね?」 |
美希 | 「雪歩だって真クンとそうだったんだってことなの」 |
雪歩 | 「う…」 |
美希 | 「あー、誕生日が楽しみなの」 |
雪歩 | 「美希ちゃんと真ちゃん…これはルールだから仕方ないけどぉ…」 |
美希 | 「真クンで楽しんでくるの、アハッ」 |
雪歩 | 「美ー希ーちゃーんー!」 |
美希 | 「あーんなことやこーんなこと、してもらえるかな」 |
雪歩 | 「ねえ、行けないようにして…いいかなぁ?」 |
何やら懐からスコップを取り出そうとしている雪歩 |
美希 | 「わーー!ご、ゴメンなさいなの、雪歩!」 |
雪歩 | 「もう…私がそういうの嫌だってこと、美希ちゃんも知ってるはずなのにぃ…」 |
美希 | 「でも真クンは雪歩だけのものじゃないの!」 |
雪歩 | 「そうだけどぉ…」 |
美希 | 「分かってるの…だから一日だけ…許してね、雪歩」 |
雪歩 | 「うん…これはもう決まってることだから…うぅ…」 |
♪〜 |
美希 | 「あ、ハニーからメールだ♪えっと…今こっちに戻ってて、10分くらいで来るって」 |
雪歩 | 「10分くらいならもう少しゆっくりできるかな?」 |
美希 | 「うん、ゆっくりここで待ってよ」 |
二人の間には少し分かり合えたような、そんな空気が流れていたという… |