Flesh a Deux(二人だけの肌)

ここはある日の…どこだろうか?
「美希、本当に大丈夫なのか?」
美希「うん。だってもう家の人の許可は取ってあるの」
「分かったよ、じゃあ明日の誕生日まで好きにしていいぞ」
美希「ありがとうなのっ!ハニー」
チュッ
美希はプロデューサーの頬にキスをした。
「でもな、万に一つ仕事の連絡が入ったら行くからな」
ここはプロデューサーの自宅である。
美希「えー、そんなの絶対に嫌なの」
「だから遠くに行く仕事も用意してあったっていうのにさ」
美希「でも、誕生日にお仕事なんかしたくないの」
「ま、美希ならそう言うと思ってたけどな」
美希「ハニーだってそうだよね?」
「まあでも誕生日が平日なら嫌でも仕事しなくちゃいけないぞ」
美希「明日は携帯電話の電源、切っておこうよ」
「さすがにそうはいかないさ」
美希「むー、ハニーは美希とお仕事どっちが大事なの?」
「…どっちもって答えはダメそうだな」
美希「もちろんダメなの」
「でもな、それで美希の仕事がダメになってもいいのか?」
美希「うー…ハニーの意地悪…」
「とにかく、今日明日はここで自由にしていいからさ」
美希「ハニーのこと何してもいいんだよね?」
「法の範囲でな」
美希「じゃあ脱いでね」
「…え?イマナンテイイマシタミキサン」
美希「だから服を全部脱いで欲しいの」
「ちょ、ちょっと待ってくれ。どういうことだそれ」
美希「家の中なら裸でいても法律には触れないの」
「そ、それはそうだけど…」
美希「だって誰も見てないの。それに、夜は……でしょ?」
「…いいのか?」
美希「ハニーに貰われるなら全然良いって感じなの!」
「美希!そういうことは大声で言わないの!」
美希「え?」
「周り近所に伝わったらどうするんだって」
美希「でも、小鳥とはここでしてるんだよね?」
「それは…アイドルかアイドルじゃないかはその、重要であってだな」
美希「ハニーは美希がアイドルだからそういうこと言うんだ…」
「美希…」
美希「じゃあミキがアイドルやめたらいいの?」
「あのな、美希…」
ギュッ
プロデューサーは美希の身体を引き寄せて抱きしめた。
美希「ハニー!?」
「こんなことでスキャンダルとかは起こして欲しくない。美希はもっとファンのことを大事に思ってくれ」
美希「でもハニーと一緒のほうがいいもん」
「それならなおさらさ」
美希「えっ…」
「忘れたのか?俺は全員の一人目のファンだってこと」
美希「…そっか…うん」
「だからこそ、そういうことでその輝きを失ってほしくはないさ」
美希「ありがと…そうだよね、ハニー」
「でも、まあ仕方ないか。美希がそう言うならな」
パチッパチッパチッ ススススス
プロデューサーは服を脱ぎ始めた。
美希「ハ、ハニー!?」
「え?脱げって言ったのは美希じゃないか」
美希「そうだけど…いいの?」
「美希が言ったんだろ?家の中は治外法権だって」
美希「じゃあミキも…脱ぐね」
ススススス パチンパチンッ
美希からも徐々に布地が無くなっていく。
「な、何だか照れるな」
美希「う…うん。でも他のみんなにはもう見せたんだよね?」
「そうなるか…雪歩以外はもう全員誕生日終わったからな」
美希「そういえばハニーには、初めて見せるんだね」
「ああ。そうなるか」
美希「ねえねえ、ハニー」
「ん?」
美希「…外・し・て」
「え?」
美希「ほら、もうミキこれだけだから…」
美希は紐パンの紐を指した。
「美希…外すぞ」
美希「うん…」
シュルンっ パサっ…
美希を包んでいた布が全て外され、一糸纏わぬ姿になった。
「…俺のも下ろしてくれるか?」
美希「いいの…?」
「いいよ、今は見て欲しいのは美希だけだからな」
美希「じゃあいくよ…」
スススススス
プロデューサーの方も一糸纏わぬ姿に変わった。
美希「…アハハッ何だか恥ずかしくて笑っちゃった」
「…ハハッ、そうだな。よし、じゃあ服は畳んでそっちに置いておいて。それからビデオとか見てゆっくりしような」
美希「うんっ!」
美希は少し赤い満面の笑顔でそう答えた。
 
その夜…
美希「何かこうあらたまると…恥ずかしいね」
「そうだな」
二人はベッドの上にいた。
美希「ねえ、今日と明日だけはミキのことだけを考えて」
「もちろんさ、今日と明日だけはな」
美希「ハニー…」
「うん…」
チュッ…
そのキスが全ての始まりの合図となっていった…
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あとがき
どもっ、飛神宮子です。
誕生日SSシリーズ、美希編です。
小鳥さんと話が似ているようで違う話。本編ではやっぱり美希が一番好き好きな所が出ていますから。
好きだからこそ独占したい、独占するなら自分はどうなってもいい…そんな心が強いんじゃないかなと。
Happy Birthday!! Miki Hoshii.
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2011・11・22TUE
飛神宮子
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