Dual Voice（双重の声）
とある日の某ラジオ局。
律子「秋月律子と」
やよい「高槻やよいの」
2人『空のなないろ！』
♪〜
二人のタイトルコールで今週も番組が始まった。
律子「時刻は2時になりました。ラジオをお聴きの皆さまこんにちは。今週は私、秋月律子と…」
やよい「高槻やよいの2人でお送りします」
律子「そして先週お聞きいただいた方はご存知かと思いますが、今週からは□□さんと毎週交互にお送りします」
やよい「これからは2週間に1回、必ず律子さんの声が聴けますねっ」
律子「そして今回から私の回で2回に1回、私の相方のやよいと一緒にお送りすることになりました」
やよい「よろしくお願いしまーす」
律子「それに伴って、一部コーナーはお送りしないこともありますのでお気を付け下さい」
やよい「でもでもいいんですか？律子さん。私のためにこんなことしちゃって…」
律子「心配しないでやよい、まずはやってみなくちゃでしょ？それで今週のお便りテーマは…」
やよい「桜の時期なので『あなたの花見エピソード』ですっ。生放送ですので今からでもお便り間に合いますよー」
律子「FAXは〜〜〜〜、メールは〜〜〜〜〜です。携帯からも大丈夫です。お便りが読まれた方には番組特製ステッカーをプレゼントしています」
やよい「今週からステッカーが新しくなりましたっ！」
律子「やよいも加わったことだし、年度も変わったから心機一転ってことでね」
やよい「なのでどんどんお便りをお送りくださいー」
律子「それでは今週も4時までの2時間、ラジオの波が私達とリスナーの…」
やよい「七色の架け橋になりますように…」
そしてCMに入った。
律子「やよい、CM明けは普通のお便りからね」
やよい「えっと、私が読むのはこれとこれとこれですね？」
律子「ええ。時間が足りなくなったら、どちらかは読まないかもしれないから気を付けてね」
やよい「分かりました。あ、この漢字は何て読むんですか？」
律子「それは…『なぐさめて』よ。あとはあるかしら？」
やよい「うーん…はい、大丈夫です」
律子「分からなかったらそれはしょうがないわよ。そこはちゃんとフォローするから」
やよい「はい、お願いします」
律子「CM明けるわよ、やよい」
やよい「了解っ」
♪〜
律子「はい、では最初は普通のお便りからです。こちらはFM○○○でお聴きのラジオネーム△△さん」
やよい「ありがとうございまーす」
律子「律子さんこんにちは。そしてゲストさんいらしていたらこんにちは」
やよい「えっと、ゲストじゃないけどこんにちはー」
律子「この時期は花粉症で本当に辛いです。目は痒いですし息はし辛くて…」
やよい「ううー、大変そうですー」
律子「律子さんは花粉症とか大丈夫ですか？ですって…やよいはどう？」
やよい「私ですか？私は大丈夫ですっ。律子さんは？」
律子「私も大丈夫よ。でもこの時期は辛そうにしている人が多いわよね」
やよい「そうですね。学校でもくしゃみしてる人が多いです」
律子「目もかゆくなるらしいのよね。私はそうなったら大変になるわよ」
やよい「律子さんメガネかけてますからね」
律子「うん。だからちゃんと予防できるだけは予防しとかないと」
やよい「はいっ」
律子「△△さん、お便りありがとうございました。それじゃあ次はやよいね」
やよい「わかりました。次はFM-△△△でお聴きのラジオネーム○○さんからでーす」
律子「○○さん、ありがとうございます」
やよい「秋月さん初めまして、今日のテーマが『あなたの花見エピソード』ということで初めてメールしました」
律子「今日のテーマに関するメールね」
やよい「先日会社でのお花見があったのですが、そこで大失敗をしてしまいました」
律子「あらら…どうしたの？」
やよい「上司にお酌をしに行こうとしたら先輩につまづいちゃって…」
律子「それから？」
やよい「上司にお酒も思い切りかけちゃって二人からこっぴどく怒られちゃいました。律子さん慰めてください…ってメッセージです」
律子「やっちゃいましたね。うーん、でも許してもらえたんですか？○○さん」
やよい「メールには書いてないですけど、どうなのかなあ？」
律子「でもこういう風に書いているってことは何とかなったってことよね」
やよい「たぶんそうじゃないかなって私も思います」
律子「それでどんな風に慰めて欲しいって書いてある？」
やよい「えっと、お姉ちゃんっぽく慰めてくださいって書いてます」
律子「分かったわ…あ、やよいもやってみる？」
やよい「え？でもこれ律子さんに来てるから…」
律子「でもやよいだって本物のお姉ちゃんでしょ？」
やよい「うー…それならちょっとやってみます」
律子「じゃあ私から行くわね」
やよい「お願いしまーす」
律子「○○、もうこんなことでめげてちゃダメじゃない。二人とも許してくれたんでしょ？それなら大丈夫よ。今だけはお姉ちゃんに甘えてもいいから、明日から頑張るのよ。いいわね？」
やよい「…うあー、本当のお姉ちゃんみたいですー」
律子「あらやよい、私だって涼の従姉なのよ。だから慣れてないわけじゃないの」
やよい「あ、そっかあ。すっかり忘れちゃってました」
律子「じゃあやよいも準備はいい？」
やよい「ちょっと待ってください…はい、大丈夫です」
律子「じゃあお願いね」
やよい「はいっ…失敗しちゃったんだ。でもいつまでも落ち込んでちゃダメだからねっ！お姉ちゃん頑張ってる子が一番大好きだよっ！」
律子「…さすがね。お姉ちゃんなことはあるわよ」
やよい「えへへ…ちょっと照れちゃいます」
律子「○○さん、どうだったでしょうか？これで元気になっていただけたなら嬉しいです」
やよい「△△さん、メールありがとうございました」
律子「次のメールは…あら？」
やよい「どうしたんですか？律子さん」
律子「これ…本物かしら？ちょっと読んでみるわ。名前は最後に読むわね」
やよい「はい、お願いします」
律子「今日は律子の週だったよな？ちょうど撮影の休憩中でラジオ聴いてたぞ」
やよい「…何か聞いたことある感じがします」
律子「それにやよいが出るなんて聞いてなかったけど声が聴けて嬉しいな」
やよい「もしかしてこのメールって…」
律子「お土産、楽しみにしててな。ちゃんと買って帰るからさ。じゃなー」
やよい「そういえば真さんと一緒でしたよね？お土産楽しみですー」
律子「やよいももう分かったみたいね。まだ聴いてるかしら？」
やよい「携帯からですか？響さんメールありがとうございますー」
律子「もうお分かりですね？うちの事務所の我那覇響さんからでした。メールアドレスからして間違いないわね」
やよい「真さんと二人での舞妓姿を撮影しに行ったんですよね？」
律子「そうよ。今度Greetが出す写真集の撮影だったわね」
やよい「楽しみですー、どんな風に変わっちゃうんでしょうね？律子さん」
律子「二人とも意外と化けるかもしれないわよ。身長差があるから良い感じになるかも」
やよい「響さーん、真さーん、気を付けて戻ってきてくださいー」
律子「さて、この辺で一旦CM入ります。CMの後はやよいのコーナー決めになります」
やよい「普通のお便りはまた番組の後半で読みまーす！」
　
番組も終わりに近付き…
律子「さて、今週の空のなないろはいかがだったでしょうか？」
やよい「どうだったでしょうか？」
律子「まずは今日からパーソナリティになったやよい、どうだった？」
やよい「リスナーの皆さんからの歓迎のお便りやメール、ほんとにほんとに嬉しかったですー」
律子「そうね。これで私も安心して1コーナーを任せられるわ」
やよい「これから皆さんよろしくお願いしまーす」
律子「私からもやよいをよろしくお願いします」
やよい「でもやっぱりまだ緊張しちゃってます」
律子「大丈夫。毎回やっていればいずれ慣れちゃうわ」
やよい「はいっ」
律子「じゃあこのままエンディングね」
やよい「分かりました、律子さん」
律子「まずは、来週のお便り募集からね。来週は□□さん担当週になります」
やよい「普通のお便りのテーマは、暖かい春ということで居眠りについてのエピソードです」
律子「□□さんのいつものコーナーへのお便りも、もちろん大募集中です」
やよい「えっと、FAX番号は〜〜〜〜、メールは〜〜〜〜〜です。コーナー名も忘れずにお書きください」
律子「それではまた来週、私とはまた再来週お会いしましょう」
やよい「私は来月ですねっ。来月までたくさんのメール待ってまーす」
律子「虹のたもと、それは素敵な宝物があると言われる場所…」
やよい「私たちからあなたへの声の宝物…」
律子「虹の架け橋に乗って届きましたか…？」
やよい「この広い青に架かる素敵な…」
2人『空のなないろ！』
♪〜
エンディングの音楽が徐々にフェードアウトしていき、2時間の生放送が終わった。
律子「ふう…やよい、おつかれさま」
やよい「律子さんもおつかれさまでした」
律子「ちゃんとやよいのコーナーも決まって良かったわ」
やよい「はいっ。次の出番が待ち遠しいくらいです」
律子「でも次はメールとの戦いよ。選ぶ所からやってもらうから」
やよい「はいっ！」
律子「それじゃあスタッフにあいさつしてきましょ」
やよい「そうですね、律子さん」
そんなやよいの瞳の輝きに律子は確かな物を感じていた…
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あとがき
どもっ、飛神宮子です。
空のなないろシリーズ第3弾。途中のアレは何となく某たなくまラジオを取り入れてみました。
ちなみに律子のコーナーは前回も出した「ハイセンライセン」と「私の○○好き？嫌い？」です。
それとやよいのコーナーは「やよいお姉ちゃん、ゴメンなさい」って名前にしてあります。
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２０１０・０４・０９ＦＲＩ
飛神宮子
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