Dialogue des Sauce?(ソース掛け論?)

美希「もういいのっ!このプロデューサーさんの分からずや!」
「フン!どうしてもダメなら出て行ってしまえ!」
社長「き、君たち!何をやってるんだね!」
二人の取っ組み合いのケンカをとりあえず間に入って止めた社長。
美希「フン!もうこんな場所出ていってやるの!」
「ああ、勝手にするがいいさ!」
社長「何があったか知らんが、こういうケンカは関心せんな」
美希「だって社長、プロデューサーさんが悪いんだもん…」
「いいや、美希の方が分かってくれないんじゃないか」
社長「ほらほら、そうやって熱くなってはいけないぞ二人とも」
「すみません社長、でもこれだけは譲れなくて」
美希「ミキだって、いくらプロデューサーさんが言ってもそれだけは許せないの」
「俺の組み合わせがそんなに嫌なのか?」
美希「ずぇーったい嫌っ!」
「まったく…困るんだよこれを認めてくれないと」
美希「でも、ここまで嫌なのにプロデューサーさんが強制するくらいなら…出てってやるの」
「ああ、そんな要望に応えられないアイドルなんてこっちが願い下げだ!」
社長「君たち、何で争ってるかは知らんが簡単にやめるやめないは言わないでくれたまえ」
「もうこうなったら社長に決めてもらおう」
美希「そうなの、いくら言い争ってもしょうがないの」
社長「な、何だね…?」
「社長、まずはこれを読んで下さい」
社長「これは…今度美希君が出る予定の番組のだな」
美希「そうなの」
社長「それでこれがどうかしたのかね?」
「ここをよく読んでください。その今回出る料理の部分のところです」
社長「ふむ…なるほど。それでこれがどうしたのだ?」
「美希がどうしても嫌がっているのがそれなんです」
美希「いくらプロデューサーさんのお願いでも、それだけは聞けないの!」
「もう人は決まって変えられないって言うのに、それで出たくないと」
社長「君、本当にもう変えられないのかね?」
「はい、先方ももう乗り気で…美希以外なら出てもらわなくていいと」
社長「参ったね…しかし美希君が言うことも分からなくは無い」
美希「だよね、社長。社長はミキの味方してくれると思ってたもん」
「社長…」
社長「やっぱりマヨネーズだろうな、コレには」
P・美希「「えっ…」」
社長「何だ君たち、マヨネーズに決まっているではないか」
「社長…いくら俺でもその意見には賛同しきれません」
美希「ミキも…社長、それは気持ち悪いの」
社長「いや、酸味が油を中和してくれていいのだよ」
美希「でもそれは、社長に似合わないの」
社長「子供っぽいとでも言いたそうだね、美希君」
美希「うん」
「うんって…社長にその言い方は幾ら何でも…美希」
美希「だってそうとしか思えないんだもん」
「いくらそう思っても、そういうのは心の中に仕舞っておかなきゃダメだぞ」
社長「君も酷いことを言っているようにしか聞こえないのだが?」
美希「でも、プロデューサーさんもそう思ってくれるならミキ、嬉しいな」
「さすがにな、いくら社長の意見でも賛同はできないからな」
美希「うん、やっぱりそれでこそミキのプロデューサーさんなの」
「さて、社長が怒る前にどこか行くか?美希」
社長「ちょ、ちょっと君たち!待ちたまえ!」
「今週はダンスレッスン漬けな、美希」
美希「どうして?」
「ついでにこの組み合わせ通りの物を食べさせるから、その分カロリーを落とさないとまずいだろ?」
美希「んー、面倒なの…でも、まあしょうがないの」
「醤油とソースで争ってたのがバカらしくなったな」
美希「そうなの、社長のに比べたら全然ありだもん」
社長「こらこら二人とも、試してみてから言ってみたまえ」
P・美希「「試したくありません!(ないの!)」」
社長「…二人とも、今後の裁定に響くと思ってくれたまえ」
二人の後姿を見ながら、一人呟く社長であった。
 
小鳥「まったく…とりあえず丸く納まったからいいとして、社長は何て言ったんですか?」
社長「小鳥君、豚カツにはマヨネーズはありだと思わないかね?」
小鳥「そ、そんなしょうも無いことで争ってたんですかーっ!」
社長「これは大切なことではないか」
小鳥「まったくあの二人には後で灸を据えておかないと…それに社長も」
社長「何だね、私の考えはダメだというのかね」
小鳥「豚カツは…豚カツには絶対に粗塩です!」
社長「こ、小鳥君…」
激しい剣幕に思わず怯む社長。
小鳥「それでなければ大根おろしにポン酢、これ以外は認めません」
社長「小鳥君までそういうことを言うのかね」
小鳥「大体マヨネーズって何ですか!子供じゃないんですから」
社長「試してみたことは無いのかね?」
小鳥「あります、だから言ってるんです!」
社長「それならば少しは賛同してくれても良いではないか」
小鳥「いいえ、認めません」
「ですよね、小鳥さん」
小鳥「そうそう…ってどうしたんですか?プロデューサーさん」
「いや、ちょっと忘れ物があったので取りに戻ってきただけですが」
小鳥「まったくもう…美希ちゃんもちょっとこっちにいらっしゃい」
美希「…う、プロデューサーさん。小鳥が何だか怖いの」
小鳥「プロデューサーさんも美希ちゃんも聞きなさい。何やってるんですか!あなた達は!」
「…すみません、小鳥さん」
美希「…ゴメンナサイなの、小鳥」
小鳥「プロデューサーさん、貴方は大人でしょ。少しは考えなさい!大人気ないでしょ!」
「はい…」
小鳥「美希ちゃんも、意地を張るのはやめなさい!それがキャラクターかもしれないけど」
美希「はいなの…」
小鳥「二人とも今週はその仕事以外の仕事は認めませんからね、全てお断りしておきますから」
社長「小鳥君!ちょ、ちょっと…」
小鳥「いいですよね?社長」
返す刀で社長を睨み付けて言い包める小鳥。
社長「…分かった、認めよう」
小鳥「あと、二人ともお互いのことは少しは認め合いなさいね」
P・美希「分かりました…」 「分かったの…」
小鳥「よろしい、それじゃあレッスン行ってらっしゃい」
今日も765プロは平和?である…
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あとがき
理由があって遅れましたが、火曜日投稿ネタSS(6週目)です。
今回は読み飛ばされた方のネタを使ってみました。(←これが理由)
実は書きたくなかったんです、今週のネタは「美希が移籍する理由」だったんで。
でもこれくらいならいいかなって思って。
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2008・07・30WED
飛神宮子
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