Closeted Component Color of Blue and Green(緑と青の秘密の構成色)

ここはある日の876プロ事務所のとある部屋…
絵理「見せて…くれない?」
「ええっ!いくら絵理ちゃんのお願いでも無理だよぉ」
絵理「涼さんなら…きっと見せてくれるって思った…」
「そんなこと言われてもなあ…」
絵理「わたしの見せるからじゃ…ダメ?」
「ええっ!え、絵理ちゃん…女の子がそんなこと…」
絵理「だって涼さんも興味はありそう…?」
「絵理ちゃんのかぁ…い、いいの?本当に」
絵理「涼さんだけに…恥ずかしい思いはさせないから…」
「んー…そこまで言うならいいよ。女の子にそこまで言わせちゃったんだし」
絵理「いいの…?」
「うん。でも、絵理ちゃんならネットでそういうのも見てるんじゃないの?」
絵理「でも…実際に見たのは小学生の時くらい…?」
「確かに途中からは別々になっちゃうからね」
絵理「うん…」
「だけどどうして急にこんなこと言い出したの?」
絵理「今度のライブの話は聞いていない…?」
「今度のって…765プロの何人かとの合同ライブだよね」
絵理「そのライブの控室が事務所単位で一緒になったって…」
「ええっ!?それって…」
絵理「だから着替えも一緒だってこと…」
「うわあそれは先に言って欲しかったよ」
絵理「それだから先に見といて恥ずかしくないように…」
「そういうことだったんだ。でも本当に僕と一緒で二人ともいいの?」
絵理「決まっちゃってしょうがないから…それに…」
「それに?」
絵理「涼さんだから…涼さんなら信頼してる…」
「そ、そう言われると少し照れるなあ」
絵理「一緒にここにいる仲間だから…」
「ありがとう、絵理ちゃん」
絵理「…フフ、どういたしまして…?」
「よし、じゃあちょっと脱ぐからさ」
絵理「うん…」
そう、ここは衣装部屋。鍵を掛けた中に絵理と涼の二人がいたのだ。
パチっパチっパチっパチっパチっ ススススス
ボタンが外され、まず上半身がシャツだけになった。
「こんな僕の身体見ても面白くないと思うけどね」
絵理「涼さん…綺麗…男の人じゃないみたい…」
「うう…それはよく言われるよ。それに女装の頃の名残もあって、綺麗にしてないと落ち着かなくって…」
絵理「あの頃の涼さん…いつも何か気にしている感じだった…?」
ススススス バサッ
涼はついに絵理の前でシャツも脱いで上半身裸になった。
「だって、胸とか下とか見られたらまずい物ばっかりだったからさ」
絵理「でも…」
つんつん
絵理は涼のとある部分を突いた。
「んきゅっ!絵理ちゃん…」
絵理「男の人もここが弱い…?」
「そりゃそうだよ。男だってここが敏感な人多いと思うよ」
絵理「だけどやっぱり涼さんの肌って綺麗…」
ツツツツツ
絵理の指が涼の胸板を流れていく。
「く…くすぐったいよ…うん、でも元々毛が少ないからかも」
絵理「男の人って大変そう…?」
「うん、結構気を使っているところは多いかも」
絵理「じゃあ次はわたし…」
「え?今から…?」
絵理「涼さんが上全部脱いだのに、わたしが全部着てるのは違う…」
「そ、そんなこと無いと思うけどなあ…」
絵理「でも…」
パチっパチっパチっパチっパチっ ススススス
涼の言葉を制止して、絵理も上を脱ぎ始めた。
絵理「わたし、身体細くて…女らしくないかも…」
「絵理ちゃんって、やっぱり身体の色薄いよね」
絵理「今でも…あんまり外での活動が好きじゃないから…?」
「そっか、趣味がそうさせちゃったんだね」
ススススス パサッ
絵理の上半身は胸を押さえるもの以外全て無くなっていた。
絵理「やっぱり少し…恥ずかしい…」
少し顔を赤らめた絵理。
「でも綺麗だよ。絵理ちゃんの身体って少し細いけど、女の子なところはちゃんと女の子してるもん」
絵理「涼さん…」
パチっ
何かを決心したのか、絵理は手を後ろに回して胸の抑えまで外し始めた。
「え、絵理ちゃんっ!そこまでしなくていいって!」
絵理「でも、涼さんは全部脱いでる…」
「男と女じゃ話が違うって!」
絵理「ううん…でも女の子してるって言ってくれたのが嬉しいから…?」
「絵理ちゃん…」
最後の布地が外されて、絵理の上半身にも何も付いていない状態になった。
絵理「涼さん…どう…?」
「どうって、絵理ちゃん…ゴメン、友達でこうなっちゃったって嫌だよね」
涼の下半身の一点が明らかに変化しているのが見て取れる。
絵理「私で…?涼さん」
「うん…だから魅力的だってことだよ、少なくとも僕にはね」
絵理「嬉しい…でも恥ずかしい…良く分からない…?」
「ゴメン…下のパンツを見せるのは治まってからでいいかな?」
絵理「それならわたしから…脱ぐ?」
「いいけど…余計時間かかっちゃうかもよ?」
絵理「それでも…いい…今日はいっぱい時間があるから…?」
「分かったけど…胸は付け直してね。そうじゃないといつまでたっても治まらない気がするよ」
絵理「ん…」
………
見せあいっこが終わって服を着ている二人…
絵理「今日は涼さんのこと、凄く知れた気がする…」
「絵理ちゃん…まさかこんなことになるなんて思っても無かったよ」
絵理「でもこれで当日は…恥ずかしくなく出来そう…?」
「そうだね…ってでも愛ちゃんはどうしよう?」
絵理「…フフ…愛ちゃんは…好奇心旺盛だから大丈夫…」
「そ、それはそれで困るんだけどなあ…ま、それはその時だね」
優しい微笑みを浮かべた絵理と、少し苦笑いを浮かべた涼の姿がそこにはあったという…
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あとがき
どもっ、飛神宮子です。
今回は涼と絵理。876同士では2本目になります。
876の中でも歳は同じ二人、でも男の子と女の子。
絵理はたぶんライブのこと関係なく、興味もあってこういうことをしたくなったんじゃないかなと。
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2011・06・11SAT
飛神宮子
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