ここは紅葉の頃の765プロ… |
亜美 | 「明日の仕事ってCM撮影だよね?兄ちゃん」 |
亜美と真美はプロデューサーと一緒にいた。 |
P | 「ああ。もう一人一緒だけどな」 |
真美 | 「一緒なんだー、それって誰なの?兄ちゃん」 |
P | 「もう一人はな…」 |
そこに一人の少女が… |
響 | 「はいさーい!亜美、真美、プロデューサー!」 |
亜美・真美 | 「「ひびきんっ!?」」 |
3人揃って765プロへの移籍を果たしたうちの1人、我那覇響である。 |
P | 「ああ。もう一人元気な子が欲しいって言われてな」 |
亜美 | 「それだったらやよいっちとかでも良かったんじゃないの?」 |
響 | 「うー、亜美は自分じゃ不満なのか?」 |
亜美 | 「そうじゃないけどさー、まこちんとかは?」 |
P | 「いや、まず聞いてくれよ二人とも。衣装の関係があってその2人は無理だったんだよ」 |
真美 | 「あー、やよいっちは小さすぎてて、まこちんは大きすぎたってこと?」 |
P | 「そういうことだ。それにお前たちと同じくらいなんだよな響は」 |
響 | 「そうさー。亜美は身長いくつだ?」 |
亜美 | 「149だよ。でもまだ育ちざかりだから伸びるよー」 |
響 | 「自分、152なんだ。だから自分に決まったみたいなんさ」 |
真美 | 「ひびきんって意外と背が低かったんだ」 |
響 | 「そうなんさー。身長だけはどうにもならないんだぞ」 |
亜美 | 「でもスタイルいいよねー。それだけはちょっち憧れてるもん」 |
響 | 「そ、そうか?」 |
亜美 | 「特にこの…」 |
ツンっ |
響 | 「んあっ!何するんだよ亜美ー」 |
突然に胸を突かれて思わず声を上げた響。 |
亜美 | 「亜美より断然胸大きいじゃん」 |
響 | 「でもダンスするには邪魔なんだぞ」 |
真美 | 「それは持てる人の言い分だよ」 |
響 | 「そうか?」 |
P | 「ほらほらそろそろその辺にして3人とも。明日の説明するからさ」 |
亜美 | 「あ、兄ちゃん居たんだっけ?」 |
P | 「おいおい…」 |
プロデューサーは呆れながらも3人への説明を始めた。 |
……… |
P | 「大体こんな感じになるとのことだけど何か質問はあるか?」 |
亜美 | 「兄ちゃん、これって真美たちじゃなくても良かったんじゃないのー?」 |
P | 「いや、亜美と真美はスポンサーのたっての希望でな」 |
響 | 「それなら自分はどうなのさ?プロデューサー」 |
P | 「響はさっき言った通り、元気で亜美たちと身長がほとんど変わらない人ってこと」 |
響 | 「うーん、何か腑に落ちないぞ…でもま、言われた仕事はきっちりこなすさ」 |
P | 「お、その心意気は大事だな」 |
亜美 | 「ひびきん、明日は頑張ろーね」 |
真美 | 「ま、受けちゃったものは仕方ないもんね」 |
響 | 「そうだな。頑張ろうな、亜美、真美」 |
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そして翌日… |
真美 | 「兄ちゃん、真美のどう?」 |
P | 「どうって言われてもなあ…まあ似合ってるな」 |
真美 | 「んー、何か歯切れ悪いよー」 |
なぜか歯切れの悪いプロデューサー。 |
響 | 「プロデューサー、自分のはどうだ?」 |
P | 「う…似合ってるんじゃないか?好きなんだろ?そいつは」 |
響 | 「ああ、一応好きだけどな」 |
こちらにも何だか苦笑いしているご様子。 |
亜美 | 「兄ちゃーん、亜美も着替えたよーん」 |
P | 「本当にこの仕事引き受けて良かったのかな…」 |
それもそのはず、3人の格好と言うのも… |
亜美 | 「亜美、真美みたいな猫が良かったなー」 |
真美 | 「真美だって、亜美みたいな犬が良かったー」 |
響 | 「でも2人だったら交換しても大丈夫じゃないのか?」 |
亜美 | 「ひびきんはどうしてハムスターの格好が似合ってるんだろうねー?」 |
響 | 「似合ってる言うなよー。でもこれだったらやよいに着せたかったぞ」 |
真美 | 「どうして?」 |
響 | 「こんなに小さくて可愛い衣装なら、やよいにぴったりだと思うんだ」 |
真美 | 「やよいっちのハムスター、んー…(作者の考えてることは分かったけど)そだねー」 |
P | 「よし、じゃあ3人ともスタジオに行くぞ」 |
亜美・真美・響 | 「うんっ」 「はーい」 「はいさーい」 |
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スタジオにて… |
真美 | 「アクション部分って台本無いんだね」 |
響 | 「自由にやっていいって言われると難しいさ」 |
亜美 | 「役になりきって自由って難しいよー」 |
真美 | 「でもでも楽しそうじゃん」 |
響 | 「ま、やってみればきっと何とかなるさ」 |
亜美 | 「あ、そうだ。それなら今からなりきってみようよ」 |
響 | 「そうだな、ちょっとやってみっか」 |
真美 | 「そだね、じゃあスタート!」 |
亜美 | 「秋だワン」 |
真美 | 「秋だニャー」 |
響 | 「秋だ…って自分、何て語尾にすれば良いのさ!?」 |
真美 | 「秋だハムでいいんじゃない?ひびきん」 |
響 | 「それで本当にいいのさ?」 |
亜美 | 「いいと思うよー」 |
響 | 「それなら本番はそうするさ」 |
スタッフ | 『もうすぐ本番行きまーす!スタンバイしてくださーい!』 |
亜美・真美・響 | 「はーい!」 「オッケー!」 「了解さー!」 |
……… |
そして完成したCMは… |
亜美 | 「もうすっかり街は秋だワン」 |
真美 | 「秋だニャー、秋刀魚も美味しいニャー」 |
響 | 「秋は新しい向日葵の種が美味しいハム」 |
真美 | 「でも…ネズミも美味しいかもニャー」 |
響 | 「これはまずいハム、逃げるハムよ!」 |
亜美 | 「二人ともどこ行くワーン!」 |
亜美 | 『ペットショップCABIN、秋の感謝祭実施中だワン!』 |
真美 | 『響ハムー待つニャー!』 |
響 | 『助けてハムー!』 |
……… |
このCMはどうやら大好評だったらしいですよ。 |