She is Excellent Assailant with me(相性が良い敵)

ここはとある小さなスタジオの控室…
ガチャッ
「はいさーい!」
元気に控室へと入ってくる少女が一人。
「…って自分、何してんだろ?誰も居ないのにさ」
どうやら今日は一人で来たようだ。
「ま、いいさ。時間はまだあるし、着替えてゆっくりしてよっと」
パチっ
響が電気を点けると…
やよい「ふわあっ!?」
ソファーで寝ていた少女が声を上げた。
「だ、誰だ!?」
やよい「えっ?ここって私の控室じゃなかったでしたっけ?」
「ん?もしかしてその声はやよいか?」
やよい「その声は…響さん!?」
「自分はそうだけど、どうしたんさ?それより765プロはどうしたんさ?」
やよい「プロデューサーですか?プロデューサーはさっき急用で行っちゃって…」
「そ、それでやよい一人なのか!?」
やよい「代わりに律子さんが来てくれるまでは…はい」
「まったく、765プロは…」
どさっ ぽふっ ぎゅうっ
荷物を置いてからソファーに座り、やよいへ抱きつく響。
「こんなに可愛いやよいを一人にするなんてなー」
やよい「うー…響さん抱きつかないでくださいー」
「だって、こんなに愛くるしいやよいが目の前に居るんだぞ。だから抑えられないんだ」
やよい「そ、そうなんですか?」
すりすりすり
やよいの頬へと頬ずりまでし始めた。
「やっぱりやよいの肌は気持ちいいなあ」
やよい「うー…何だか恥ずかしいですよ」
すりすりすり
「やよいー、本当にうちに来る気は無いのか?」
やよい「それだけは無理ですー。プロデューサーが…その…」
「何?あの変態プロデューサーか?」
やよい「そんな、プロデューサーは変態なんかじゃないですっ!」
「だってうちの社長が言ってたぞ。765プロのプロデューサーは変態で、女の子にセクハラしてるって」
やよい「えー、そんなことないですー」
「やよいはされたことないのか?」
やよい「無いです…よ」
「ん?何か引っ掛かる言い方だな」
やよい「一回だけプロデューサーが転びそうになった時に、支えになった私の胸に触れたことがあって…」
「やっぱり…セクハラしてるじゃないか」
やよい「でも、ちゃんと謝ってくれました。だからセクハラなんて気は絶対にありません!」
「やよい、男ってみんな狼なんだぞ」
やよい「お…狼ですか?」
「そうさ。謝っておきながら実は心ではきっと喜んでたんだ」
やよい「そ、そうなんですか?」
「きっとそうなのさ。ほら、やよいもそう思ってきただろ?」
やよい「でもでも、やっぱり私はプロデューサーを信じます」
「…チッ、失敗したか」
やよい「何か言いましたか?響さん」
「いや、何でもないぞ何でも。あ、そういえばここって自分の控室じゃなかったか?」
やよい「え?ここは私の控室のはずですよ」
「そうなのか?自分ここって言われたんだけど」
やよい「でもここの他の部屋も埋まってますし…」
「何か他の部屋も二人使いみたいだよな」
やよい「じゃあ私は響さんと?」
「ああ、たぶん自分たちが一緒の部屋ってことだな」
やよい「だけど、私たち同じ事務所じゃ無いですよね…いいのかなって」
「どっちも名前が数字だし向こうが勘違いしたんじゃないか?でもやよいならいいさ」
やよい「いいんですか?私なんかと一緒だなんて…申し訳なくって…」
「そんなことないぞ。むしろやよいなら大歓迎さ」
やよい「それなら私も、響さんとこんなところで一緒に居られるなんて思ってなかったから」
「自分もだぞ。今日やよいと一緒になれるなんて、これで今日の仕事も楽しくできそうさ」
やよい「そんな…そう言われると何だか照れちゃいます」
「照れちゃうそんなとこも可愛いなあ、やよいは」
やよい「そ、そういえば響さんは今日って何のお仕事ですか?」
「今日は雑誌のグラビア写真の撮影だぞ。やよいは?」
やよい「私も雑誌の撮影です。でも、響さんに比べたら私なんて…」
「自分がどうしたんさ?」
やよい「響さんと比べたらスタイルだって全然良くないですし、演技力とかだって…」
「そんなことなんくるないさー、気にすることなんてないぞ」
やよい「でも…」
「やよいが好きな人は全てを好きなんだぞ?スタイルだってその1つさ」
やよい「本当ですか?」
「そうだぞ。自分だってやよいの可愛い感じが大好きなんさ」
やよい「面と向かってそう言われると、何だかこそばゆい感じですー」
「ところで今日は何の写真を撮るんだ?」
やよい「えっと、今日は確か水着とメイド服とパジャマ姿だったかなあ」
「ん?それって自分もだけど…どういうことだ?」
やよい「ええっ!?響さんもなんですか?」
「ああ、今日の仕事は確かそのはずさ」
やよい「時間は何時からですか?」
「13時からだったかな、うちの社長が午後一にしたって言ってたはずだから」
やよい「私もですよ…じゃあ撮影も一緒なんでしょうか?」
「もしかしないよな、ここまで来るとなるとさ」
やよい「響さん、その雑誌って…週刊少年●●●●と月刊少年●●●●とヤング●●●●の3誌ですよね?」
「そう言うってことはやよいもなのか?」
やよい「はいっ。だったら2人一緒の写真ってこと…ですね」
「一緒の写真かあ…じゃあ今日だけは敵味方は少し忘れてだな」
やよい「そうですね。それなら今日は二人で頑張りましょー」
「だな。でも今日だけだぞやよい」
やよい「はいっ、響さん。でもあの…いつものアレだけ…いいですか?」
「ん?いつも765プロとやっているやつか?」
やよい「はい…ダメですか?」
「いいぞ、今回だけ特別な」
やよい「ありがとうございます。じゃあ、ハイターッチ」
パシンっ
やよい「イエイっ!」
「アハハっ、やっぱりやよいは笑顔が可愛いな」
やよい「響さんも笑顔が素敵です」
「何だかそう言われるとやっぱり照れちゃうな…」
結局律子が来ても入る余地が無いほどの仲の良さで、撮影が進められていたという…
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あとがき
ども、飛神宮子です。
久々の961プロとしての響の登場です。まあやよい相手なんでこんな感じですけど…。
何となく961プロとしての3人のうち誰かを書きたくなりましてね。
さて、そろそろアレを書き始めましょうかね。赤い人が怒らないうちに…ね。
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2009・12・07MON
飛神宮子
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