Verdure Algefacient(新緑の清涼剤)

ここはある日の…
小鳥「○○さん…」
「小鳥さん…」
ここはどこかと言うと…
小鳥「やっぱり空気がいいですね」
「たまには都会を離れてこういう場所も良いものですね」
小鳥「近くとはいえ、これだけ自然があるっていいわー」
「最近あたっていた毒気が一気に霧散していく感じです」
小鳥「○○さん、最近また働きすぎじゃないですか?」
「そうですかね?」
小鳥「最近またドリンクの量が増えてますって」
「自分だとあんまりそういうの気が付かないんですよ」
小鳥「ダメですよもう…」
「それならまた…小鳥さんの作った弁当が食べたいなあ…なんて」
小鳥「それくらいなら…お姉さんをもう少し頼ってください」
「分かりました…それにしてもあとどれくらいで頂上ですかね?」
小鳥「もうあと500mくらい行けば頂上ですよ。近くにお弁当ポイントがあるんでそこでお昼にしましょう」
………
「着いたー!」
小鳥「ごくろうさまでした、○○さん」
「小鳥さんも、おつかれさまでした」
小鳥「やっぱりここまで来ると景色が格別…」
「この景色を見ると登ってきただけの価値はやっぱりありますね」
小鳥「自分で来ないと味わえない物って感じるわ」
「このくらいの山でこんなこと言ったら、登山家の方に失礼かもしれませんけど…ね」
小鳥「まあそれは言いっこ無しでしょう。じゃあ○○さん、もうちょっと向こうにお弁当ポイントがあるんで行きましょう」
「小鳥さんのお弁当、楽しみにしてますね」
小鳥「そんなに期待しないで…もう」
「いつも美味しいじゃないですか」
小鳥「だってそれは…」
「え?」
小鳥「○○さんのことを思って作ってますから…」
「小鳥さん…」
小鳥「ほ、ほら、行きましょうよ」
「は、はい」
二人は弁当が食べられる場所へとさらに歩みを進めた。
………
「ごちそうさまでした、小鳥さん」
小鳥「おそまつさまでした、○○さん」
「ふう、さすがに食べ過ぎたかな…」
小鳥「もう、あんなにがっつくなんて…」
「あんなに美味しければ食が進みますって」
小鳥「そんなこと言っても何も出ませんからね」
「べ、別に期待しているわけじゃないですよ」
小鳥「でも○○さんの食べっぷりが良いから、ついつい勧めちゃうの」
「そうですか?」
小鳥「はい。何だか大人の人にこういうこと言うのは、ちょっとどうかなって思うんですけど…」
「はい?」
小鳥「幼いって感じで…」
「う…そう言われると否定できない…」
小鳥「だから何だかああいう姿を見せられちゃうと、つい…ね」
「じゃ、じゃあ小鳥さん」
小鳥「な、何でしょう?」
「もうちょっと甘えちゃっていいですか?」
小鳥「へ?」
「ちょっとだけ、膝枕して欲しいなあ…って思ったんですけど」
小鳥「フフフ、そういうことでしたか」
「え、じゃあ…」
小鳥「ちょっと待って、これを片付けたら…ちょっとだけ…ね」
「いいんですか?」
小鳥「そういうちょっと子供っぽいところが…大好きだから…」
「小鳥さん…」
………
その夜…
「今日は久しぶりにリフレッシュできた感じです」
小鳥「やっぱり空気が良い所に行くと日頃の毒が抜けていきますね」
「さて、それにしても何で俺はこういうことになってるんでしょうか?」
小鳥「それは…だってお昼に膝枕してあげたじゃないですか」
「それならそうと言ってくださいよ」
小鳥「だって、今日は私だって疲れちゃいましたから」
「でもいきなりベッドに押し倒されてこうされたら、聞きたくもなりますよ」
小鳥「んっ…でも○○さんの腕、温かい…」
プロデューサーはベッドの上で小鳥に腕枕をする形になっていた。
小鳥「ねえ、○○さん…」
「何ですか?小鳥さん」
小鳥「今日はこのまま、寝てもいい…ですか?」
「このままは…さすがに腕が痺れちゃいますよ」
小鳥「じゃあせめて…」
ごろんっ ぎゅうっ
小鳥はプロデューサーの方へと転がって、抱きしめた
小鳥「抱き枕にしても…」
「それくらいなら…いいですよ」
小鳥「フフフ、ありがとうございます」
「何だかこういう時間も久しぶりですね」
小鳥「普段はその…ですからね…」
「今日はさすがに疲れちゃいましたよ」
小鳥「そうですよね。普段はあんなにアクティブには…動きませんから」
「でもたまにはああいうのも良いなって」
小鳥「また機会があったら、今度は別の場所でもピクニックみたいな感じで行きましょ」
「そうですね。今度はどこかの高原とか丘とかでもいいですね」
小鳥「海とか川辺とかも…」
「そういえばもうすぐ夏…なんですね」
小鳥「あの子達の日焼けとかも気にしないといけない時期ですよ」
「そっか…確かに今度よく言っておかないとなあ。特にやよいとか真とか」
小鳥「大事なアイドル…ですからね」
「よし、リフレッシュも完了したし…明日からまた頑張るぞっと」
小鳥「そうですね、私もちゃんとみんなのことサポートしなくっちゃ」
「あ、そうだ。律子へのお土産ってどこにやりました?」
小鳥「えっと…あ、プロデューサーのかばんの上に置いてありますよ」
「ありがとうございます、小鳥さん」
小鳥「じゃあ今日はもう寝ましょうか」
「そうですね」
チュッ
お休みの口付け、そして二人は心地よい温もりに心地よい眠りへと入っていったという…
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あとがき
どもっ、飛神宮子です。
自分の誕生日記念(3日遅れ)SS。
あと、先月小鳥さんのSSを書いていないことを月が終わって気がついたので…ね。
リフレッシュは一人でもいいですけど、やっぱり好きな人と…したいですよね。
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2012・05・05NAT/SAT
飛神宮子
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