In the Veranda on Sunday(日曜日の縁側にて)

ここはテレビ局にある縁側のようなセット…
「美穂ちゃん、お茶をどうぞ!」
美穂「ありがとうございます、茜ちゃん」
「お昼はまだ暑いくらいですけど、風はもう秋みたいになってきましたね」
美穂「少しずつこういう縁側で日向ぼっこもし易い時期です」
「私は運動の方が好きですが、こうしてお茶を飲む時は…ゆっくりするのも悪くはないかなと」
美穂「運動は…来週放送するのでいっぱいしたもんね…」
「はい!あれ美穂ちゃん最後は大丈夫でしたか?!」
美穂「もう息も絶え絶えでしたよぉ…」
ピンポーン♪
そこに玄関のチャイムらしき音が響く。
美穂「今回のお客様かな?はーい!縁側の方に回ってきてくださーい」
亜季「こちらですかな?」
「はい!どうぞこちらへ!」
亜季「おじゃまするであります!」
美穂「それではわたし達の間へどうぞ」
「今回のお客様、大和亜季さんです」
美穂「ようこそ『346の日記帳』へ」
亜季「大和亜季であります!お二人ともこの番組のための収録以来ですか」
「そうですね。いやー私でも大変でしたよ」
美穂「最後は疲れきっちゃってあんなに動けなくなるなんてことがあるなんて…」
亜季「お二人が何をしても良いという事で張り切ってしまいまして…」
「その辺のお話はまず座ってから聞きましょう!お茶持ってきます!」
美穂「はーい、茜ちゃん行ってらっしゃーい」
亜季「こちらで良いですか?」
美穂「はい、どうぞ」
美穂と亜季は縁側に腰掛けた。
美穂「ではここで一旦CMを挟んでから、まずはこの前発売されましたCDの話をお聞きしますね」
亜季「はい。お手柔らかに頼みますぞ」
 
CM明け…
「亜季さんこちらのお茶をどうぞ!」
亜季「ありがとうございます茜殿」
美穂「あらためて『346の日記帳』へようこそ。今日と来週よろしくお願いします」
亜季「はい、美穂殿。私大和亜季、ゲストという任務を遂行してまいります」
茜も美穂とは亜季を挟んだ逆隣へと腰を下ろした。
「今週はCDやアイドル活動のお話と、亜季さんとの収録風景前編です!」
美穂「それではまず…」
♪〜
小さく『純情ミッドナイト伝説』がBGMとして掛かり始めた。
美穂「純情ミッドナイト伝説発売おめでとうございます」
亜季「ありがとうございます」
「収録はどうでしたか?こうユニットとして歌われるのは初めてでしたよね?」
亜季「そうですな…楽しかったところと戸惑ったところの両方がありました」
美穂「楽しかっただけでは無いっていうのは…」
亜季「はい。今回の楽曲は前に進むのみという激しい楽曲であります」
「拓海さんや夏樹さんのようなバイクの似合いそうな、夏の海岸で聞きたくなるような曲ですよね!」
亜季「そうです。私は今回の楽曲に最後の面子として加わったのですが、他の方たちはそういう方々ですので」
美穂「あっ…この曲のメンバーはっと…こちらの亜季さんの他に向井拓海さん、木村夏樹さん、松永涼さん、藤本里奈さんの5人です」
亜季「美穂殿ありがとうございます。最初は拓海殿と力勝負をしたりしましたが、途中からは楽しくステージまで行えました」
美穂「それで戸惑ったところっていうのは何ですか?」
亜季「それがですね、先ほどのメンバーですが…こう里奈殿を除くと自分で言うのもアレなのですが…」
「カッコよく歌われる方たちばかりですね!」
亜季「そこ!そこなんですよ茜殿」
美穂「そこってどういうことですか?」
亜季「あのですね、拓海殿と夏樹殿、涼殿にそのカッコイイ枠を固められてしまったのであります」
「そうなると亜季さんはどうしたんですか?」
亜季「最初はカッコよく行ったのですが…そのバランスを取るために抑えて欲しいと…」
美穂「そうだったんですか。ということは亜季さんはどちらかといえば里奈さんに近い感じになったんですね?」
亜季「結果的には消去法で私がその役回りをさせられてしまったようです」
「それは面白いです!」
亜季「お二人もユニットとして歌われた曲があったでありますね?」
美穂「わたしはちょうどその後のLove∞Destinyで、茜ちゃんはその後かな?」
「はい!私はサマカニ!!を歌わせてもらいました」
亜季「皆さん私の歌ったものとはまた違いましたな」
美穂「わたしのは切ない曲だったなあ…茜ちゃんのは楽しい曲だったよね」
「笑美ちゃんや鈴帆ちゃん、ユッコちゃんに瑞樹さんと弾けるメンバーでしたっ」
美穂「わたしはちょっと大変だったなあ…李衣菜ちゃんが中心になってはくれてたんだけど…」
亜季「私も小耳に挟みましたが、何やら大変だったようですな」
美穂「加蓮ちゃんとまゆちゃんが…智絵里ちゃんも…」
「ああっ!美穂ちゃんが遠い目になっちゃってます!」
美穂「いいんです…わたしは…傍観者の立場でしたから…」
「戻ってきてくださーい!美穂ちゃん!」
美穂「あ、す、すみません…つい…」
亜季「いえ、何だかこっちも申し訳ないであります」
美穂「そうだっ、茜ちゃんは海辺で合宿だったんだっけ?」
「はい!川島さんが引っ張っていってくれましたけど、精神的だけでなくて体力的にも引っ張ってくれました!」
亜季「茜殿も体力がある方なのでは?」
「もちろんです!ただ、あのメンバーの中で私の次くらいにあったんじゃないかってくらい持続力がですね」
美穂「そうなんだあ…茜ちゃんがそう言うくらいなら凄いんだね」
亜季「人生経験の中でコツとかも掴んでいるのでしょうな」
「きっとそうですね!」
美穂「亜季さん、ユニット活動とか打ち上げとかはどうでしたか?」
亜季「打ち上げですか…私は拓海殿の提案で焼肉でしたが……」
その後も三者三様のトークが続く…
………
「ここからはゲストの方の好きなことをやっちゃう、『日記の色鉛筆』のコーナーーー!ですっ」
美穂「今日はこちらに来て…いますが、ここはおもちゃ屋…じゃないよね」
「おもちゃ…じゃなくてこれはプラモデルってものですか?」
美穂「そうかも…組み立てるのが入った箱がいっぱい積まれてるね」
どうやらプラモデルやラジコン等を専門に扱うお店のようだ。
亜季「お二人ともお疲れ様です!こちらへ来てください」
そこに店の奥から声が聞こえてきた。
美穂「あ、はい。わたし達はいったい何をするんだろう」
「分かりませんけど、亜季さんに付いていきましょう」
亜季に連れられて店の奥へと進んでいく二人。
亜季「こちらであります!」
そこには机に工具や接着剤に塗料など…それとともに一人の男性の姿があった。
亜季「こちらがこのお店の店長の○○さんです。今日はよろしくお願いするであります」
店長『よろしくお願いします。今日は簡単な基礎的なところになりますので』
亜季「私も集めるのは趣味ですが組み立てるのはそう高いレベルのものではありませんので」
美穂「亜季さん、今日はプラモデルを作るってことですか?」
亜季「そうです。私の趣味の一つはプラモデル集めですが、それを作ろうではないかと」
「こういうじっとするのは私は得意ではありませんが、頑張ります!」
亜季「それではまず、作るプラモデルを選ぶところから始めますよ……」
翌週、亜季によるサバイバル用の訓練で最後には三人とも床に寝転んで笑いあったのであった…
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あとがき
飛神宮子です。
さて今回の面々は特に何の繋がりもありません。
実はデレマスではボイス付きの中でこの3人だけ、私が「声から」好きになったアイドルなんです。
声が付く前から好きだった、声が付いてても普通、この二つの間ということです。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
2016・09・30FRI
飛神宮子
短編小説に戻る