ある日の事務所のカフェ… |
周子 | 「あっれー、美嘉ちゃんひとり?」 |
美嘉 | 「え?あ、周子ちゃん。ちょうどここで莉嘉と帰りの待ち合わせ中★」 |
周子 | 「そっか、あたしも紗枝はんと待ち合わせやからそれまでご一緒しようかなー」 |
美嘉 | 「いいよ、ちょうどヒマしてたし」 |
周子は美嘉の右隣へと座った。 |
周子 | 「じゃああたしも、すいませーん!注文いいですかー」 |
菜々 | 『はーい』 |
その声と共に店員の菜々がやってきた。 |
菜々 | 「周子ちゃんこんにちは。ご注文ですか?あ、メニューいります?」 |
周子 | 「いつものだから別にいーかなー。アイスのグリーンティーと菜々さんおススメのアイスでー」 |
菜々 | 「あ、はい。以上でご注文はよろしいでしょうか」 |
周子 | 「美嘉ちゃんは何か追加する?」 |
美嘉 | 「アタシはいいかな、まだ残ってるし」 |
周子 | 「じゃあ以上で」 |
菜々 | 「はーい、じゃあ今おしぼりとお冷や持ってきますねー」 |
菜々はどこか上機嫌にカウンターへと向かって行った。 |
美嘉 | 「菜々ちゃん元気だねー」 |
周子 | 「でもなーんか、裏ありそうな感じするねー」 |
美嘉 | 「裏?」 |
周子 | 「ウキウキしてる感じしないー?」 |
美嘉 | 「確かに言われてみればそうかも★」 |
周子 | 「あれはきっと、この後何か楽しみがある感じだね」 |
美嘉 | 「た、楽しみって?」 |
日菜子 | 「それはですねぇ…きっと王子様と…むふふ…」 |
美嘉 | 「ふわあっ!?だ、誰っ!?」 |
日菜子 | 「あ、妄想がつい…日菜子ですよぉ」 |
周子 | 「日菜子ちゃんやない、どうしたん?」 |
日菜子 | 「いえですねぇ…Tip!Tap!でのレッスンが終わってちょっとゆっくり時間です」 |
周子 | 「それじゃ、一緒する?美嘉ちゃんもいいっしょ」 |
美嘉 | 「オッケー★」 |
日菜子 | 「じゃあご一緒させてもらいますねぇ」 |
日菜子も美嘉の左隣へと座った。そこに… |
菜々 | 「おしぼりとお冷や二人分でーす。日菜子ちゃん、メニューどうぞ」 |
周子 | 「菜々さん、ありがとー」 |
日菜子 | 「んーそうですねぇ…じゃあトロピカルジュースとぉ…ところてんでお願いできますか?」 |
菜々 | 「はいはーい、ご注文承りましたー」 |
菜々は再び去っていった。 |
日菜子 | 「でもいいですねぇ…菜々さんの王子様はどなたなんでしょうかぁ」 |
周子 | 「美嘉ちゃん知ってる?」 |
美嘉 | 「どっかで聞いた気がするけど…誰だっけ」 |
日菜子 | 「日菜子も誰か見たって言ったのを聞いたようななんですよ」 |
周子 | 「えっと…あ、せやった。確か夏樹ちゃんと違ったかな」 |
美嘉 | 「ああっ★それそれ、そうそう」 |
日菜子 | 「アスタリスクさんで一緒なんですよねぇ…ライブの時は目がトロンとする時があっていいですよねぇ」 |
周子 | 「その時ばかりは、さすがの菜々ちゃんも女の子の瞳してるわ」 |
美嘉 | 「分かるー。寄り添ってる時なんかホント幸せそうだよねー」 |
日菜子 | 「王子様…憧れちゃいます…」 |
周子 | 「そうや、美嘉ちゃんの方はどうなん?」 |
美嘉 | 「ふえっ?!」 |
周子 | 「そっちこそ王子様さんとは進んどるん?」 |
美嘉 | 「アタシは…アタシのことはいいじゃんかぁ!」 |
周子 | 「最近愚痴ってたよー、『ガード固くて隙なんてあったもんじゃないわ』って」 |
美嘉 | 「それは…あっちがそれにオープンすぎるからなの」 |
日菜子 | 「美嘉さんも恋人さんがいらっしゃるんですね」 |
周子 | 「苦労人同士だし、引き込まれたねー」 |
美嘉 | 「それはアンタ達が奏を追い込んだからでしょーがっ」 |
日菜子 | 「奏さんだったんですかぁ」 |
美嘉 | 「あっ…」 |
周子 | 「あーあ、あたしは何も言ってないからねー」 |
美嘉 | 「しょうがないじゃない…あそこまで凹んだ奏を見捨てたら悪者でしょ…」 |
日菜子 | 「美嘉さんにはそういうところがあるんですねぇ」 |
美嘉 | 「その時に…」 |
菜々 | 「おまちどうさまでした〜、ご注文は以上でお揃いでしょうか」 |
周子 | 「あ、はい」 |
菜々 | 「ではごゆっくりどうぞ〜」 |
日菜子 | 「その時に、どうしたんです?美嘉さん」 |
美嘉 | 「聞いてよもう、奏ったらアタシの方にしな垂れかかったと思ったらそのまま押し倒されちゃって…」 |
周子 | 「そんなことになってたんかーい」 |
美嘉 | 「あの時流されちゃったアタシもアタシだったね…」 |
周子 | 「でもそっから随分近くなったねー」 |
美嘉 | 「お互いの苦労は分かち合うって決めたから★」 |
日菜子 | 「美嘉さんと奏さん、お似合いのお二人かもしれないですねぇ…画も映えますし…」 |
美嘉 | 「そ、そうかな?」 |
周子 | 「この前の二人だけのCMさー、あの志希ちゃんにフレちゃんがポカンとしてたよー」 |
美嘉 | 「まあねー、あれは凄いリテイクしてもらったくらい会心の出来だもんね★」 |
日菜子 | 「観ている方がドキドキしたCMでしたねぇ」 |
美嘉 | 「ありがと。そういう周子ちゃんだってこの前の番組、良かったじゃん」 |
周子 | 「アレねー。アレでも急に決まってさー、大変やったわー」 |
日菜子 | 「この前のって、紗枝ちゃんとの番組ですかね」 |
美嘉 | 「それそれ。そんで急にってどうしてだったの?」 |
周子 | 「紗枝はんと一緒に行くゲストが飛行機欠航で来れなくてねー」 |
美嘉 | 「でも結果的には良かったじゃん。どうだった?」 |
周子 | 「美嘉ちゃん知ってる?紗枝はんのとこ、格式高いお家柄なんよ。なかなかこっちからはねー」 |
美嘉 | 「やっぱり難攻不落なんだねー」 |
日菜子 | 「周子さんも紗枝ちゃんとなんですねぇ」 |
周子 | 「そだよー。同郷の仲もあるからねー」 |
美嘉 | 「アタシより付き合い長いでしょ」 |
周子 | 「昔からやからそうなるわー。気心は知れた仲だから番組は上々だったけど」 |
日菜子 | 「あっ、そういえば…」 |
美嘉 | 「どうしたの?日菜子ちゃん」 |
日菜子 | 「あの甘味屋で甘い物食べてるところは確かに恋人っぽかったですねぇ…」 |
周子 | 「テレビ番組や言ったのにいきなりアーンとか、ホントたまに天然なところが出てくるんよ」 |
美嘉 | 「そこが可愛いんでしょ?」 |
周子 | 「まあねー」 |
日菜子 | 「余裕ですねぇ…さっきの美嘉さんとは大違いですよぉ」 |
美嘉 | 「アタシはその…まだまだだからっ」 |
日菜子 | 「皆さん王子様やお姫様がいるんですねぇ…いいですねぇ…むふふふふ…」 |
美嘉 | 「おーい日菜子ちゃーん」 |
日菜子 | 「…はっ!つい…」 |
少し日の傾き始めるまで三人のちょっぴり甘い話は続くのであった… |