Valentine Duet 2018 -Z Part-(バレンタインの二重奏2018〔Zパート〕)
今井加奈×矢口美羽
ここは14日夕方、寮の加奈の居室… |
コンコン ガチャっ |
美羽 | 「こんばんは加奈ちゃん」 |
加奈 | 「こんばんは待ってたよ美羽ちゃん、わざわざ来させてゴメンね」 |
美羽 | 「ううん、去年はお仕事だったけど今年は無かったもん」 |
加奈 | 「そうだったね、楽しかったなあ」 |
美羽 | 「一緒にお菓子作り頑張ったしっ」 |
加奈 | 「今年は私がテストがあるからどうしてもダメになっちゃったから…」 |
美羽 | 「高校ってこのくらいの時期なの?」 |
加奈 | 「うん。明日から来週の火曜日までだよ。去年は一週ズレてくれてたんだけど…」 |
美羽 | 「そっかあ、私は3月入ってからだからっ」 |
加奈 | 「3月入って暖かくなったら一緒に遊び行きたいね」 |
美羽 | 「うん…デートだよね…」 |
加奈 | 「美羽ちゃん家にお泊りデート…したいな」 |
美羽 | 「しようよっ。時間を見つけてっ」 |
加奈 | 「そうだねっ。それで美羽ちゃんは今日どれくらい時間があるの?」 |
美羽 | 「んー、6時にここ出るくらいかな」 |
加奈 | 「それなら…一緒に食べよ。それくらいの時間はありそうだよね」 |
美羽 | 「うん…あっ、ねえ…………どうかな?」 |
加奈 | 「…いいよ……好きなだけね…」 |
少女の唇が一片のチョコを挟んで踊り、触れ合うそんな日… |
鷹富士茄子×白菊ほたる
ここは14日夜、二人の住むマンション… |
茄子 | 「ほたるちゃん、あーんっ」 |
ほたる | 「あーん…あむっ…んっ…!」 |
茄子 | 「大丈夫?ほたるちゃん」 |
ほたる | 「はふっ…んくっ…はぁっ…大丈夫でした」 |
茄子 | 「今年もこうしてチョコフォンデュになっちゃいましたね」 |
ほたる | 「でも茄子さんと二人だけでこうやって過ごせるだけで…私は幸せです…」 |
茄子 | 「ほたるちゃん…」 |
ギュっ |
ほたる | 「茄子さん…苦しいですよぅ…」 |
茄子 | 「こんな嬉しいことを言ってくれるなんて、お姉さん嬉しいの」 |
ほたる | 「でも…本当のことですから…」 |
茄子 | 「ありがとう…ほたるちゃん」 |
チュッ |
ほたる | 「あっ…今ので茄子さんの唇にも付いちゃいました…」 |
茄子 | 「え、本当ですか?」 |
ほたる | 「私が食べさせてもらった時のが…」 |
茄子 | 「それなら一緒に…」 |
ほたる | 「はい…取り合いましょう…」 |
チュッチュプッ… |
深き口付けに舌も絡み合うそんな日… |
相川千夏×大槻唯
ここは14日昼、千夏の住むマンション… |
千夏 | 「それでテストはいつから?」 |
唯 | 「金曜日からだから明後日からー」 |
千夏 | 「勉強はどれくらい進んでいるの?」 |
唯 | 「ちょっとだけやって飽きちゃった」 |
千夏 | 「はぁ…今日・明日が休みとか聞けて良かったわ。クラスで流行ってたの?」 |
唯 | 「うん。ゆい達は事務所で予防接種受けてたから良かったー」 |
千夏 | 「そこは倒れられない職業だもの…とはいかないみたいよね」 |
唯 | 「最近テレビ見てるとそうだよね」 |
千夏 | 「大事を取るというのも大切なことだけれども…ねえ」 |
唯 | 「さってと、じゃあまず金曜日の教科からやろっかな」 |
千夏 | 「金曜日は何があるの?」 |
唯 | 「えっと英語のリーディングと数学だけー」 |
千夏 | 「基本的には両方ともプリントなのね」 |
唯 | 「やってるから分かんないところは教えてねー」 |
千夏 | 「ええ。それなら一枚私が何も教えずに終えたら…」 |
唯 | 「何かしてくれるの?」 |
千夏 | 「そこの山積みの分かるかしら」 |
唯 | 「そこのって…もしかしてPo○ky?」 |
千夏 | 「ええ…誕生日のがまだ余ってるのよ。それで…アレしてあげるわ。1枚で1本は少ないから5本ね」 |
唯 | 「う、うんっ!ゆい頑張るっ」 |
唇の橋渡しのチョコ菓子が、一本また一本口付けとともに消えていくそんな日… |
前川みく×多田李衣菜
ここは12日昼、寮のみくの居室… |
みく | 「リーナチャンがここまでヘンタイさんだなんて思わなかったにゃ…」 |
李衣菜 | 「なんだよー、みくだって決めた時は乗り気だったじゃんかー」 |
みく | 「あの時はアレした後だったからテンションが普通じゃなかったの」 |
李衣菜 | 「でもちゃんと付き合ってくれるのが、みくの優しいところだよね」 |
みく | 「リーナチャンがちゃんと買って準備してくるんだもん」 |
李衣菜 | 「そりゃ決めたことはやらないと気持ち悪いし…」 |
みく | 「もうやると決めたからにはやるんだにゃ!」 |
李衣菜 | 「それじゃあ流し込もっか」 |
みく | 「うん…」 |
特製の食品用シリコン型に片方はホワイトチョコ、もう片方は普通のチョコが流し込まれる。 |
李衣菜 | 「これはみくのとこに置いといてくれるんだよね?」 |
みく | 「この部屋の冷蔵庫ならみくのだし、大丈夫だにゃ。ちゃんと来てね」 |
李衣菜 | 「分かってる。でもみくの大きい…やっぱり羨ましいなあ」 |
みく | 「みくはリーナチャンの好きだにゃ。安心する形だモン」 |
李衣菜 | 「…ありがと。あのさ…これ冷やすのに時間掛かるし…」 |
みく | 「ダーメ。それより今日はテスト勉強でしょー」 |
李衣菜 | 「う…ロックに生きるおん…」 |
みく | 「リーナチャン!留年するような子はロックでもアイドルでもないにゃ」 |
李衣菜 | 「うう…そう言われると…うん、やるよ」 |
みく | 「だからこれで今は我慢してね」 |
チュッ |
当日に4つ並んだチョコの塊を見て、お互いに顔を真っ赤に染めるとはまだ知らないそんな日… |
新田美波×アナスタシア
ここは17日夜、寮の美波の居室… |
アーニャ | 「ミナミィ、いつものビニロビリスト…ビニールの、敷いておきました」 |
美波 | 「ありがとうアーニャちゃん、これで準備は大丈夫ね」 |
アーニャ | 「ショカラ…チョコレートは…どこですか?」 |
美波 | 「それはね…」 |
シュルルルル |
アーニャ | 「ミナミィ!目を覆われたら何も見えないですね…」 |
美波 | 「チョコレートは…」 |
パサッ ツツツツツ シュルっ バサンッ |
アーニャ | 「キャッ!服…アーニャの服、どうして取るんですか…?」 |
美波 | 「これでいいわね、いただきますアーニャちゃん」 |
ドタンッ ニュルッ ツツツツツ カプッチュプッ レロっ |
美波 | 「アーニャちゃんの鎖骨の味のチョコ…美味しい…」 |
アーニャ | 「ミナミィ!?」 |
美波 | 「もうこれは取っていいわね」 |
アーニャ | 「目隠し…こ…怖かったです。そういうことなら…ちゃんと言って欲しかったですね」 |
美波 | 「ゴメンね、でもちゃんと言ったら嫌だって言われる気がしたから…」 |
アーニャ | 「そんなこと…ミナミとなら…」 |
美波 | 「アーニャちゃん」 |
アーニャ | 「それに…アーニャも、ミナミのこと…食べたいです」 |
美波 | 「…うん、ここからは一緒にしましょ。このボウルと刷毛とか、自由に使ってね」 |
アーニャ | 「それだとミナミの分ありません」 |
美波 | 「もう一組、こっちはホワイトチョコで用意してるの」 |
アーニャ | 「ハラショー、ミナミはアーニャの最高のリボニックです」 |
美波 | 「アーニャちゃん…」 |
二つのチョコが一つの愛のミックスチョコにもなるそんな日… |
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あとがき
飛神宮子です。
Zパート、前回のXパートにあたります。キス等ありの5組です。
前回のXパートの面子にラブライカを加えただけです。今回は去年より百合度を弱めにしてある組もありますが…。
それでは以下に1行ずつそれぞれの後書きというか解説を。
今井加奈×矢口美羽:チョコとデートの約束と。二人で挟んで食べられるチョコは幸せ者ですね。
鷹富士茄子×白菊ほたる:この二人は今年もチョコフォンデュ。二人だけの空間だからこそできること。
相川千夏×大槻唯:唯ちゃんの高校は学級とか学年閉鎖、でもテストはあるようで。千夏の誕生日はあのお菓子の記念日ですから。
前川みく×多田李衣菜:二人の作ってたものは分かる通り…おっ○いチョコです。思いつきもほどほどにという教訓ですね。
新田美波×アーニャ:今年(から)のメッ○ー役はこの二人です。私はアスタリスクよりラブライカの方がどこまでもヤってしまいそうに思います。
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2018・02・14WED
飛神宮子