Because Time is Limited(限りある時間)

年の瀬のとあるイベント会場…
美羽・加奈『みんなー!こんにちはー!』
\こんにちはー!/
美羽「矢口美羽とー!」
加奈「今井加奈ー!私たちー!」
美羽・加奈『はぴ☆かむでーすっ!』
\ワーーーーー!!!!/
加奈「今日は○○に来てくれてありがとうございまーす!」
美羽「私たちのステージも楽しんでいってくださーい!」
………
美羽「うう…寒いぃ…」
加奈「外のステージは寒いね、美羽ちゃん」
「二人ともおつかれさま。はい、コート…こっちが加奈でこっちが美羽だな」
美羽「ありがとうございます、プロデューサーさん」
加奈「ありがとうございますプロデューサー。あと2つですよね」
「うん。もう明日帰省するっていうのに、前日までお仕事入れてゴメンな加奈」
加奈「全然いいですっ。もう帰る準備は昨日までにしちゃいましたから」
美羽「それに今日はうちに泊まれることになったもんねー」
「トランクに積んでた大きめの荷物は帰省の荷物だったか」
加奈「成田からも高知便が出てるので、そこから帰ることにしたんです」
美羽「千葉にあるショッピングモールが最後だって言ってたからねー」
「そうか、そっちなら空港も会場も美羽の家から近いからな」
美羽「でも明日で加奈ちゃん帰省しちゃうんだ…」
加奈「ずっとの別れじゃないよ、美羽ちゃん」
美羽「でもぉ…」
「ほらほら二人とも、控室戻って挨拶したら次の会場行くからさ」
美羽・加奈『はーい』
ついつい見つめ合ってしまった二人であった。
 
美羽・加奈『はぴ☆かむでしたーっ!』
加奈「みんなまたねー!」
美羽「ばいばーい!」
\ワーーーーー!!!!/
今日最後のステージを終えて捌けてきた美羽と加奈。
「おつかれさま、これで加奈は年末年始の仕事は終わりだな」
加奈「そうですね、今年もおつかれさまでしたっ」
美羽「加奈ちゃん、今年も一緒にお仕事できて嬉しかったよっありがとっ」
加奈「こちらこそありがとう、美羽ちゃん。美羽ちゃんはまだお仕事あるんだっけ?」
美羽「うん。サンノスのお仕事が三が日にね。メンバーが関東に住んでると正月も大変だよー」
加奈「それはしょうがないねっ」
美羽「年明けも頑張るよーっ」
「よし、着替えたら美羽の家に送るから、二人とも控室にいって着替えて来てもらえるかな」
美羽・加奈『はーい』
「着替えたらスマホに連絡を頼む。俺は挨拶とかしてくるからさ」
加奈「分かりました。行こう美羽ちゃん」
美羽「うんっ」
………
加奈「プロデューサー、美羽ちゃん家への送りまでありがとうございました」
美羽「ありがとうございましたー」
「ああ、実家でゆっくりしてまた元気でフレッシュな加奈を見せてくれよ」
加奈「はいっ」
「美羽もおつかれさま。またお仕事で呼んだ時にはよろしくね」
美羽「はーいっ」
加奈「プロデューサー、今年もお世話になりました。良いお年をですっ」
美羽「良いお年をーっ」
「ああ、良いお年をな。じゃあ何かあったら連絡を忘れないでな」
ブロロロロロ…
プロデューサーの車が美羽の家の前から去っていった。
美羽「じゃあ入ろっか」
加奈「お邪魔するよ」
美羽「さっき電話したらお風呂はもう沸いてるみたいだから、荷物を置いたら先にお風呂にしようね」
加奈「うん」
ガチャっ バタンッ
美羽「ただいまー!」
加奈「おじゃましまーす」
美羽母「美羽、おかえりなさい。加奈ちゃんいらっしゃい」
加奈「はい、明日までよろしくお願いします」
美羽母「ええ、明日は成田○時の飛行機よね?」
加奈「そうです。送迎までお願いしちゃってすみません」
美羽母「いいのよ、美羽の大切な人なんだものね」
美羽「えっと…もー、お母さーんっ!」
美羽母「フフフ、そんなに恥ずかしがらなくたっていいでしょ。ほらお風呂先に入ってきちゃいなさい」
美羽「はーい」
トトト トトト ガチャっ バタンっ
美羽の自室へと入った二人。
加奈「あ、でもどうしよう…」
美羽「どうしたの?加奈ちゃん」
加奈「下着とか…お風呂入るの考えてなかったから」
美羽「…私の使う?私のでも入るよね」
加奈「美羽ちゃんの?入るけど…いいの?」
美羽「新しいのは無いからなるべく使ってないのだけど、加奈ちゃんがそれでも気持ち悪くなかったら…」
加奈「美羽ちゃんのだったらそんなこと思わないよ」
美羽「その代わりに、加奈ちゃんが今着けてるのもらっちゃおうかなー」
加奈「え?」
美羽「だって帰省するからそれは持ち帰らないでしょ?持ち帰ったら変な話だよ」
加奈「そ、そっか…下ろしてからほとんど使ってないのだからいいけど…」
美羽「じゃあ加奈ちゃん、そのタンスの下から二段目から選んでね。二組ねっ」
加奈「うん…うわあ、結構量があるんだね」
美羽「アイドルになってから、未央ちゃんとか久美子さんとか一緒の時にも選んでもらって買ったりしてたからねー」
加奈「そういう人が近くにいるのが羨ましいなあ…あ、これにしようかな」
美羽「そういえばそれ、そんなに回数着けてなかったかも。淡すぎて活発なのだと合わなくって」
加奈「はい、こっちが美羽ちゃんの分」
美羽「ありがとー。お風呂行こっ」
………
美羽「今年ももう終わっちゃうねー…」
加奈「うん…あと五つ寝ればお正月かあ…」
美羽「来年もたくさん一緒に活動出来たらいいなっ」
加奈「アイドル活動だけじゃなくて、プライベートももっともっと仲良くなりたいな」
美羽「今以上ってどれくらいなのかな…」
加奈「分からないけど…」
チュウッ
加奈「来年もずっとラブラブでいようよ」
美羽「うんっ。ねえ加奈、抱き着いていい?」
加奈「いいよ美羽、私もしたかったから」
ぎゅうっ ぎゅむっ
加奈「おやすみ、美羽」
美羽「おやすみ、加奈」
チュッ
二人一緒のベッドの中。寒い夜だから、温もりも唇も一つにして…
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あとがき
飛神宮子です。
今月はまだまだ行きます。Lily枠5発目は、「はぴ☆かむ」こと加奈美羽です
今年はこの子達にとっては公式ユニット名誕生という転機がありましたね。
ユニット名のように、「倖せが訪れる」二人であり続けて欲しいです。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
2018・12・27THU
飛神宮子
短編小説に戻る