Overlapping our Thoughts(想い重なって)

穂乃香「事務所にたくさんのプレゼントありがとうございました綾瀬穂乃香です。では今週もお送りします。せーの…」
4人『フリルドエーティーシー!!』
♪〜
あずき「11時〜!今週もフリエーススタートだよっ!」
「緊急事態宣言が延長されたみたいで、まだまだ油断はできないね。工藤忍だよ」
あずき「流れていたお仕事、また流れちゃうのかなぁ。桃井あずきっ」
「リモート出演とかも結構楽しいけど、やっぱりちょっと寂しいんだよネー。喜多見柚だゾ」
穂乃香「そうですね。あ、この後ちょっと大事なお知らせがあります。綾瀬穂乃香です」
「今日は穂乃香ちゃんの誕生日だね」
穂乃香「今日はこの後、事務所でささやかではありますがお祝いしてもらう予定なんです」
あずき「あんまり人が集まれないからねっ。でもケーキはちゃんと用意したよっ」
「アタシが愛梨サンに聞いておススメの店で買って来たんだーっ」
「そうなんだ。アタシも今度教えてもらおうっと」
あずき「それで穂乃香ちゃん、さっき言ってた大事なお知らせって?」
「そんなこと言いながら、アタシ達は知ってるんだけどねっ。話の流れってヤツだヨン」
穂乃香「そうですね、では言ってしまいましょうか。来月でフリエースとしての放送はまた休止になる予定です」
「うん。残念だけどね。この4人でやる番組も楽しかったしさー」
穂乃香「あ、この番組自体が終わるというわけではありません」
「そうだぞー、勝手に終わらせないでリスナーサンっ」
あずき「そういえばどうしてなのっ?」
「アタシ達がフリネットをやっている放送局がこちらで正式にスタジオを用意できることになったんだー」
あずき「ちなみにこれは去年、○○県の放送局がFM○○に変わったのも関係してるんだー。ね、柚ちゃん」
「ちょっと時間が掛かっちゃったみたいだけどネ」
「え?そこまでは知らないんだけどそれってどういうこと?あずきちゃん」
あずき「去年までの○○県の放送局がこっちで使っていたスタジオが、閉局した後も結局空きのままになっちゃててー」
穂乃香「その設備をそのままフリネットの方の放送局が東北地区の局共同で買い取ったんだそうです」
「話を聞いてたら両方の話が繋がったんだよネ」
「なるほどね。そういうことでしばらくはそこから発信して大丈夫になったら仙台に戻るって形だよ」
穂乃香「東北の皆さん、また改めてフリネットの方をよろしくお願いします」
あずき「フリクロもよろしくねっ」
「では改めてフリルドエーティーシー、今日のテーマは1つ目が穂乃香ちゃんへの誕生日メッセージだよっ」
穂乃香「もう一つは何だか早いですがもう入っている地方もあるみたいなので、梅雨や雨についてのお話をお願いします」
あずき「メールは〜〜〜、FAXの方は埼玉048の〜〜〜まで、お便りたくさん待ってるよー」
「ツイッ●ーのハッシュタグは#Frilled_atc、呟いた内容も読むかもしれないからネ」
穂乃香「ではそろそろオープニングナンバーをいきましょうか」
「そうだね。じゃあ今日のオープニングナンバーは………」
………
忍[ジングル]「フリルドスクエアの…」
4人[ジングル]『フリルドエーティーシー!』
柚[ジングル]「穂乃香チャンっ、こんな所でI字バランスしてもリスナーサンからは見えないよっ!」
♪〜
穂乃香「この宣言期間、私たちも大変で…忍ちゃんはどうですか?」
「アタシ?アタシは今月の番組収録がまた結構流れたなあ。あとこの4月からこの番組自体でも東北に戻れてないからね」
穂乃香「そうですよね、それに四月中にあったライブも延期になりましたし…」
あずき「それよりもそのレッスンだってちゃんとはできてないしっ」
「お仕事だからレッスンは必要なことなんだケド、特にダンスレッスンとかは集まるし動くしで難しいモン」
「そのおかげで事務所のワンフロア、大改装になっちゃったんだよね」
穂乃香「レッスン用のフロアが換気を良くしたり広くなるようにしたりしたんです」
あずき「リスナーのみんなには分からないことだけどね」
「それでもあんまり多くはできてないから…みんなはどうカナ?」
「どうって、ああ…んー、確かに寮に居なくちゃいけないことも増えたからね…」
あずき「あずきもちょっと増えちゃったかもー。穂乃香ちゃんは?」
穂乃香「私ですか?私は節制はそれなりにで自主練はしてましたけど、現状維持するのがやっとだったかもしれません」
「穂乃香チャンさっすがー。アタシもちょっとどうかなー、ちょっとは動いてたケド」
「アタシは穂乃香ちゃんと一緒で現状維持くらいかな。多少はランニングくらいはしてたし」
「でも、ダンスするための筋肉とかは落ちてそうだよネ」
「それは分かるかも。普段使う所と違うから、レッスンしないとすぐ動きが悪くなるし」
あずき「リモートだと限界があるけど、ダンスのレッスンルームは拡げなくちゃってことで改装して減っちゃったもんね」
穂乃香「今度晴れている時にでも外で集まって自主練やるのはどうでしょう?」
「あ、それいいカモ。まだ本格的に暑いーってほどじゃないからできるよネっ」
あずき「あずきも賛成っ。太陽出てたら水分補給はしないとだけど」
「それに日焼け止めをちゃんとしないとだけど、そうやって工夫するのもいいのかもね」
穂乃香「これはまずプロデューサーに相談ですね」
あずき「うん。あ、ここで一通読もうかな。栃木のフリネーム柚ビームさんから」
穂乃香「ありがとうございます」
あずき「『フリスクのみなさんこんにちは』」
4人『こんにちはー……』
………
♪〜
「忍コレクション、あたしが集めているおまけについてアレコレ話すコーナーだよ」
穂乃香「今週はなんですか?忍ちゃん」
「今週はこんな日だから、はい穂乃香ちゃん」
穂乃香「え?これは…あ、あの…」
「うん。実家から送ってもらったんだ。まだ向こうにいた頃に買ってた…確か飲み物のおまけだよ」
あずき「何かというと、鉛筆に挿すキャップみたいなやつかな?」
「そのぴにゃバージョンで、ここにあるのが全部だから…全8種類だったはず」
穂乃香「これもう当然売ってなくて、どこかのリサイクルショップで何個か見かけたくらいで…それが全部こうして揃ってるなんて…」
「これぴにゃの中でも初期だよね…忍チャンよく残してたネ」
「集めてた時はまさかこんな近くにこのキャラが熱狂的に好きな人が来るなんて思わなかったけどさー」
あずき「それで忍ちゃん、これどうするのっ?」
「せっかく誕生日だしさ。ダブりも含めて全部穂乃香ちゃんにあげようって思ってさ」
穂乃香「ええっ!?良いんですか!?忍ちゃん!」
「こういうのは好きな子に貰ってもらうのが良いって思うし」
「(この好きな子ってぴにゃ好きってだけじゃないよね?あずきチャン)」
あずき「(あずき達もだけど、忍ちゃん達も相当にバカップルだよね…)」
穂乃香「…ありがとうございます…んっ…大切にしますね…」
「えっ、そこまで泣くほどだなんて思わなかった…」
穂乃香「だって…その…」
あずき「あ、えっと…でもこれかなり綺麗だよね」
「集めた後は押入れの中の保管場所に入れてたからね。どこらへんに入れてたか覚えててすぐに出してもらえたから良かったよ」
「忍チャンの家族って穂乃香チャンのこと知ってたっけ?」
「何度か会ってるからね。アタシも宮城では穂乃香ちゃんの家族にお世話になってるしそのお礼も兼ねてね」
穂乃香「はい。忍ちゃんのご両親も良い方々ですよ」
「(お互いの家にまで訪問してるなんて…完全にそれだよあずきチャン)」
あずき「(あずきも柚ちゃんのこと家に呼んだ方がいい…?)」
「柚ちゃんとあずきちゃんどうしたの?」
「何でもないよネ」
あずき「う、うんっ」
「ま、いいけどさ…以上、忍コレクションでした」
あずき「もう穂乃香ちゃんすっかり破顔しちゃってるっ…この様子は後で公式イン○タに載せておくねっ」
思わぬプレゼントにいつもの表情はどこへやら、笑みが隠しきれていない穂乃香なのであった…
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あとがき
飛神宮子です。
フリルドスクエアの49本目。穂乃香の誕生日SS2021です。忍から1年空いちゃいました。
4月の宣言発令でおそらくまた合同放送になっているであろう現状。
ただ仲間と一緒に活動するものがあるだけでも幸せなのかもしれませんね。
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2021・05・29SAT
飛神宮子
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