あずき | 「おじゃましまーす」 |
柚 | 「おつかれさま、上がって上がってー」 |
毎週金曜日のいつもの柚ちゃん家。 |
柚 | 「明日のラジオ、楽しみだねー」 |
あずき | 「久しぶりの公開放送だもんっ」 |
柚 | 「イベント目白押しの七夕の日によく取れたなーって思うよ」 |
あずき | 「そこはスタッフさんの公開放送大作戦に感謝だね」 |
柚 | 「ま、ここでそんな立ち話もアレだし、荷物はアタシの部屋に置いといて」 |
あずき | 「はーい」 |
もう勝手知ったる何とやら、あずきは柚ちゃんの部屋に先にお邪魔することにしたよ。 |
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柚 | 「それにしてもこの雨の中で来るの大変だったでしょ」 |
あずき | 「ちょっときついくらいだったし西の人のことを思えばね…」 |
柚 | 「あっち大変だって話だよね…」 |
あずき | 「番組ツイッ○ーのリプライ見ると余計にそう思うよ」 |
柚 | 「えっ?どれどれ…うわぁ…」 |
あずきはここに来る時に見たんだけどね、来れなくなったとか行きたくても行けないとか結構あったんだ。 |
柚 | 「これは本当に大変だ」 |
あずき | 「だから明日は目一杯楽しんでもらえるような放送をしないとだね」 |
柚 | 「そだね、こういう時に落ち込む方がダメって聞いたことあるし」 |
あずき | 「うんっ」 |
柚 | 「よしっ、じゃあご飯食べよっ。あずきチャン食べるよね?」 |
あずき | 「食べるー。柚ちゃん家の料理美味しいから好きっ」 |
柚 | 「言うほどでも無いと思うけどねー」 |
……… |
柚 | 「外はまだ降ってるみたいだね」 |
あずき | 「うん。明日ちゃんと行けるかなっ」 |
柚 | 「いざとなれば買い物もしたいから送ってくれるって」 |
あずき | 「おおー、助かるね。はい、ボディソープ」 |
柚 | 「ありがと」 |
あずき | 「ねえねえ柚ちゃん、シャンプーとか変えたの?」 |
柚 | 「美嘉サンからもらったのにしてみたんだけどどうカナ?」 |
あずき | 「良い薫りー、これ使ったことなかったから試してみたかったんだ」 |
柚 | 「それリニューアルした新製品なんだってー」 |
あずき | 「そうなんだ、やっぱり美嘉さんとかオシャレさんは良いの使ってるんだね」 |
柚 | 「アタシ達にもこういうの来ないかなー」 |
あずき | 「どうだろう…もっとオシャレ大作戦でもしてオシャレを磨かないとかもっ」 |
柚 | 「それはタイヘンだー。修行の時間が必要そうだね」 |
あずき | 「ねえ柚ちゃん、先にお風呂入ってていい?」 |
柚 | 「いいよー」 |
じゃぷんっ |
あずき | 「はー…気持ちいい…」 |
柚 | 「夏でもお風呂ってシャワーと違う気持ち良さがあるよね」 |
あずき | 「熱いのに身体の中からさっぱり流れてくっていうか、そういうのっ」 |
柚 | 「うんうん…よし、アタシも流し終わったし入るぞー」 |
あずき | 「望むところー」 |
ざぷんっ |
柚 | 「二人だと狭いんだけどねー」 |
あずき | 「それはしょうがない、普通のお風呂だもん」 |
柚 | 「それはお客のあずきちゃんじゃなくてアタシのセリフだー」 |
あずき | 「アハハッ、そだねっ。寮だとこういうこと無いからっ」 |
柚 | 「久しぶりに寮のお風呂入りたいなー」 |
あずき | 「あ、来週とかどうかな。ちょうど14日から3連休だし」 |
柚 | 「いいかも。親と相談してからじゃないとだけどねー」 |
あずき | 「来週ラジオ終わりに行けたらいいね。忍ちゃん達もこっちにいる週だし」 |
柚 | 「来週って第二なんだ。それはそれで好都合だね」 |
あずき | 「こっちはこっちで相談しとくね」 |
柚 | 「うんー」 |
……… |
その夜、いつものようにあずきも柚ちゃんと一緒のベッドの中… |
柚 | 「今日は空が雨模様なのが残念だねー」 |
あずき | 「明日の七夕もダメかなぁ…」 |
柚 | 「せっかくのあずきちゃんの誕生日なのに」 |
あずき | 「まあこればかりはしょうがないかな。あずきも週間天気を見てた時からちょっと諦めは付いてたもん」 |
柚 | 「あずきチャンがそう言うならいいんだケドねー」 |
あずき | 「だって…」 |
柚 | 「だって?」 |
あずき | 「あずきの織姫様は、ここにちゃんといるから…」 |
柚 | 「あずきチャン…」 |
あずき | 「…何か恥ずかしいこと言っちゃった気がするー」 |
柚 | 「あず星さま…」 |
あずき | 「柚姫さま?」 |
柚 | 「この柚姫を愛しているなら、あず星さまに…してほしいなって」 |
あずき | 「いいよ…」 |
チュッ |
そう柚ちゃんに言われたらせざるを得ないよね… |
あずき | 「柚ちゃんの唇、気持ちいいよ。優しくくっ付いて放してくれないくらいでっ」 |
柚 | 「そうやって品評されると…恥ずかしいよぉ…」 |
あずき | 「これは素直な感想だもん」 |
柚 | 「…ありがと…」 |
あずき | 「あのさっ、今度は柚ちゃんからあずきに…欲しいな」 |
柚 | 「うん…あずきチャンがそう言うなら…」 |
チュッ |
柚ちゃんの唇…優しくて大好きだよ… |
柚 | 「それから…」 |
チュゥッ |
あずき | 「…えっ!?」 |
柚 | 「これがアタシからの最初の誕生日プレゼントだよ」 |
あずき | 「もう…0時回ってたんだ…」 |
柚 | 「ほら、スマホ見てみて」 |
あずき | 「…あっ…」 |
そこにはLI○Eのメッセージが何件も…嬉しくてちょっと涙零れちゃったかも… |
あずき | 「後でちゃんと返さないとだね…」 |
柚 | 「でもまだ朝起きるまでは…」 |
ぎゅーっ |
柚 | 「アタシの独り占めで…いいよね?」 |
あずき | 「うん…柚ちゃんに独り占めされちゃうっ…」 |
柚 | 「これからもずっと…よろしくね、あずきチャン」 |
あずき | 「こちらこそ、ずっと一緒だよ…柚ちゃん」 |
チュッ… |
どちらからともなくまたしちゃった。だって…だって大好きなんだもん… |