My Palsy-Walsy -Yuzu-(親友:柚編)

事務所は6周年で盛り上がっているね。そんな時期にこれが来るからちょっと目立たないんだよ…
でもま、いっか。そんなトコ気にしてたらアタシらしくないモン!ちゃんと番組やらないとだしっ。
「柚と」
あずき「あずきの」
柚・あずき『フリルドクロッシング!!』
♪〜
あずき「11時〜!今週もフリクロスタートだよっ」
「この番組はフリルドスクエアの埼玉出身喜多見柚と…」
あずき「長野出身桃井あずきが、北関東と信越のアイドル情報や私たちフリスクのこととかを」
「埼玉の××からラジオ局6局をネットして、ゆるくお喋りする番組だよ」
あずき「まずは…柚ちゃん誕生日おめでとう!」
ワーーーー \おめでとー!/
「みんなありがとー。こうやって祝われると嬉しいねっ」
あずき「今日はいつものスタジオじゃなくて公開放送用のスタジオからお送りしてるよ」
「せっかくのこういう機会だから無理言ってお願いしちゃった」
あずき「いいんじゃないかなっ。今日くらいお祝いって感じでね」
「毎週はちょっとできないからねー、こういうのはたまにっていうのが良いっていうし」
あずき「さてまずここでお知らせです。今日はシャトル・ハートと救いの女神Aはお休みです」
「あと、先週はやる予定だったんだけどクロストークもお休みなんだって」
あずき「穂乃香ちゃん達の方の番組が特別番組になるからだって」
「アタシ達も今日聞かされたんだよネ」
あずき「それで今日は柚ちゃんの誕生日特集でお送りするよ」
「2時間枠取ってるけど、いつものコーナーまでお休みして大丈夫かな?」
あずき「大丈夫だと思うよ。だって…」
この後のこと、アタシだけ何も知らされてなかったからね…
ガチャっ
穂乃香「誕生日おめでとうございます、柚ちゃん」
「おめでとう柚ちゃん」
「えっ?えっ…ええーっ!?ど、どういうことなのあずきチャンっ!?」
「向こうは特別番組って言ったよね、そういうことだよ」
穂乃香「今日は向こうにもこの番組が流れているんです」
「あ…東北のみなさんもこんにちは、フリルドスクエアの工藤忍だよ」
穂乃香「同じく綾瀬穂乃香です」
あずき「今日はゲストに来てもらいました。忍ちゃんと穂乃香ちゃんです」
「はい柚ちゃん、誕生日のケーキもちゃんと持ってきたよ」
「あ、ありがとっ」
あずき「いきなりの展開でビックリしてる。サプライズ大作戦は大成功みたいだね」
「こんなことされたらビックリするモン」
穂乃香「忍ちゃんロウソクの方をお願いします」
「じゃあアタシが火を点けるね」
あずき「会場のみんな、ハッピーバースデー一緒に歌ってねー。せーのっ」
♪〜
スタジオを中心にアタシのためのハッピーバースデーの大合唱が…こんな嬉しい機会滅多にないよね。
あずき「柚ちゃん、消して消して」
「うんっ」
フーーーー
三人『おめでとー!!』
\おめでとー!/
「みんなありがとーっ!」
「それじゃあ切ってみんなで食べようか」
穂乃香「忍ちゃん、取り分けお願いします」
あずき「それじゃあその間にっと…今日のテーマは柚ちゃんに質問やメッセージだよ」
「メールは〜〜〜、FAXの方はいつもとちょっと違うから注意だぞ。埼玉048の〜〜〜まで待ってるよー」
穂乃香「ツイッ●ーのハッシュタグは#〜〜〜〜です。呟いた内容も読むかもしれないとのことです」
「この光景は後で番組のイン●タにアップするって。楽しみにしててねー」
あずき「忍ちゃん切り終わったんだ。じゃあまずは柚ちゃんから選んでね」
「そうだなー、アタシはじゃあコレにしようっと」
あずき「ここからは自由だよね。あずきはこっちにするっ」
穂乃香「私は残ったものでいいので、忍ちゃん先に選んでください」
「いいの?じゃあこっちにするね」
「食べてる間に曲とCM行こっかっ」
あずき「あずきにもフォークちょうだいっ。それでは柚ちゃんも歌っている『恋が咲く季節』を…」
四人『どうぞっ!』
♪〜
………
その夜はみんなでアタシの家。
「本当に今日はビックリしたんだぞー」
穂乃香「驚かせるつもりはなかったんですけれど…」
「いや穂乃香ちゃん、サプライズってそういうものだからさー」
あずき「でも本当のことを言うと、忍ちゃん達はこういう形で出る予定じゃ無かったんだよね」
「そうなんだよ。これ言っちゃってもいいのかな」
穂乃香「どうでしょうね…たぶん大丈夫かと思うのですが」
「え?アタシに関係することだよね?」
あずき「ほら柚ちゃんって、この誕生日時期に事務所のイベントに参加することになってたでしょっ」
「うん」
「それで事務所もそれと別に総出でアニバーサリーのイベントをやってるから、遠く行かれてもいざって時に困るって話でさ」
穂乃香「それなら柚ちゃんがもしラジオに出れないことも考えて、こっちでまとまって3人でやろうかって話になったんです」
「なるほどねー。それでアタシが大丈夫だったから結局四人になっちゃったてことかー」
あずき「そういうことっ。結果的にお祝いできて良かったけどね」
「うん。アタシ達の方の番組スタッフもそれで納得してくれたんだ」
穂乃香「その代わりに来週は何か番組でプレゼントを出さないとですね」
「早めに考えとこっか」
「だけど今日は今までの誕生日と違って凄い祝われた感じがするなー」
「どれくらい人がいたんだろうねー」
穂乃香「目測で6・70人はいましたね」
あずき「それがみんなで歌ってくれたもんね。柚ちゃん幸せ者だっ」
「本当にみんな…んっ…」
あれっ…どうしたんだろうアタシ…
穂乃香「ゆ、柚ちゃん、大丈夫ですか?」
「…大丈夫だけど…何だか涙が出てきちゃった…」
すぐに止まるかと思ったけど…止まらなかったよ…
「柚ちゃんのこんな姿、初めて見たかもしれないなあ」
あずき「あずきも柚ちゃんが泣いたところは、あっ…」
穂乃香「どうしたんですか?あずきちゃん」
あずき「う、ううん…なんでもないけど」
そのあずきちゃんの言葉の意味、アタシには分かってるよ。だってあの時に一緒に泣いたもんね。
「あずきチャン…穂乃香チャン…忍チャン…」
そこで言わなきゃダメだよね…
「アタシ、フリルドスクエアで良かった…ありがとっ!これからもずっとよろしくねっ」
この三人の親友と一緒だからアタシはやってこれたんだ。そしてこれからもこの四人ならきっと怖くないよね!
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あとがき
飛神宮子です。
月刊フリルドスクエアの31本目。2017年版の柚の誕生日SSです。
少し早いですがクリスマスとかでも書きたいので先回りという形で。
柚も参加しているイベントがデレステでも始まりましたね。ただ、原点はやっぱりこのフリスクにあると…私は思っています。
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2017・11・30THU
飛神宮子
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