Straight Bangs Hairstyles(ぱっつん×ぱっつん)

ここはとある土曜日のとあるラジオ局。時間は午前11時頃のこと…
「喜多見柚のフリルドクロッシング!!」
♪〜
音楽とともにパーソナリティの柚が喋り始めた。
「時刻は11時になりました。今週も始まりましたフリクロ、今週はスペシャルウィークなんだ!」
いつもより少しだけテンパっている声が聞こえる。
「それで今週は予告通りこの人がゲストパーソナリティとして登場するヨ!」
「はい。フリクロをお聞きの皆さん今週、来週とおじゃまします。工藤忍だよ」
「忍チャン、フリクロへようこそ!」
「いやあ、やっぱり埼玉は近いよ。フリネットは宮城だからさ、放送局まで結構距離があるんだよね」
「あずきチャンは大丈夫だったカナ?」
「穂乃香ちゃんが一緒だから大丈夫だと思うけどね」
「というワケで、あずきチャンはフリネットの方に行ってるヨ」
「だから今日のフリクロはアタシ工藤忍と」
「アタシ喜多見柚で北関東と信越のアイドル情報やアタシたちフリスクのこととかをお送りするぞー」
「それでアタシは詳しくないから、柚ちゃんコーナー説明よろしくね」
「はいはーい。では今日フリトークの後はいつもと順番が逆でアタシのコーナー『シャトル・ハート』ダヨっ」
「そして今週は向こうも生放送なのでクロストークもあるよ。穂乃香ちゃんとこうやってラジオ越しって新鮮だなー」
「それから今日は『救いの女神A(エース)』…じゃなくて何だっけ?」
「エースだとあずきちゃんのままだから、忍の頭文字のSでスーパーってことにするって言ったじゃんかー」
「あーそうだったそうだったー。ということで『救いの女神S(スーパー)』をお送りするからネッ」
「それで今日のテーマはパーソナリティ交換にちなんで、『あなたが交換したもの』で募集だよ」
「メールは〜〜〜、FAXは〜〜〜、生放送だからまだまだ間に合うからね」
「それではまずは今週のオープニングナンバーだよ。今週は…アタシ達フリスクの初期の曲、懐かしいなあ」
「はい。フリルドスクエアで『□□□』を聞いてねー」
………
CMが明けて…
「さてまずはここでメールを一通、群馬県のフリネームお石灰さん…あ、石灰はあの白いヤツの字だね」
「お石灰さん、ありがとー」
「『柚さん、そしてゲストパーソナリティの忍さんこんにちは。』こんにちはー」
「こんにちはー」
「えっと、『いつもフリクロは柚さんとあずきさんのコンビなので、何だか新鮮な感じがします』」
「そうだよねー。普段のこの時間は別々のラジオのコンビだもんねー」
「『それでなんですが、前に柚さんとあずきさんのコンビは『フリクロ組』って言っていた気がしますけど、他のフリスクのコンビって何か名前があったりするんですか?』だって」
「んー、これはいい質問だねっ」
「確かにこういうところでは向こうのラジオでも言ったことが無いかも」
「そうそう。アタシとあずきチャンは『フリクロ組』、それで穂乃香チャンと忍チャンは『フリネット組』ともプロデューサーサンからは呼ばれてるよ」
「ああ、アタシと穂乃香ちゃんは『ゲーセン組』とも言われてるね。あのゲームセンターであの緑のを見つけなければあんなことには…」
「あれから穂乃香チャンのぴにゃ好きが始まっちゃったもんね…忍チャンの心の中は察するヨ」
「柚ちゃんとあずきちゃんはそれ以外だとあったっけ?アタシ達の『ほのしの』みたいな『ゆずあず』くらいかなー?」
「それくらいかなっ。別の組み合わせだとアタシと穂乃香チャンは同じ時に新しいグラビアに出たから『制コレコンビ』とかあとは…」
「確か『ぴにゃこら太攻防戦』とかもあるんじゃない?本当にからかうのはそろそろやめてあげなよ」
「分かってるヨ。逆にあずきチャンと忍チャンは…略だと『CAs(しーえーず)』で良いんだよね?」
「え?うん。何で略したのかは分かんないけど…」
「これをクイズにしよっかなって。あずきチャンと忍チャンのコンビ『CAs』は何の略でしょうかっ?」
「これをクイズにしてどうするの?」
「正解した人の中から抽選で1人に、アタシ達からちょっとしたプレゼントをお送りするネ。期限は番組エンディング前までっ」
「えっ?えっ?そういうの勝手に決めちゃってもいいの?」
「もう忍チャン、ノリが悪いよー。とりあえずプレゼントは後で探せばいいのっ」
「アタシ達の番組より自由だなぁ…」
「まーまー。それであとは穂乃香チャンとあずきチャンかな?この二人は何か『五文字組』とかあんまり言わなくなったけど『初期メン』とかだっけ」
「あー、言われてたね。アタシ達の中では最初から事務所にいた二人なんだよ」
「それに対してアタシ達は…せーのっ」
柚・忍『ぱっつんズ!!』
二人は声を合わせて答えた。
「アタシ達二人とも髪型がぱっつんだからって、これって誰が名付けたんだっけ?」
「プロデューサーサンじゃなかったカナ?もう一組の方もこれに対してだと『ロングヘアーズ』だもんねっ」
「他の組み合わせはそういう感じでした。お石灰さん、こんな感じで良かったかな?」
「メールありがとねっ。では次はFAXでもらったよ。………」
………
「さて、時間だしそろそろくるかな?」
あずき『おーい、柚ちゃーん!忍ちゃーん!』
「繋がったみたいダネ。大丈夫だよーあずきチャーン!穂乃香チャーン!」
穂乃香『はい。忍ちゃん、柚ちゃん、そしてフリクロをお聴きの皆さんこんにちは。綾瀬穂乃香です』
あずき『柚ちゃん、忍ちゃん、フリクロを聴いてるみんなー、桃井あずきだよーっ』
「じゃあこっちからもっ。あずきチャン、穂乃香チャン、フリネットを聴いてるみんなこんにちはー、喜多見柚だぞー」
「そして穂乃香ちゃん、あずきちゃん、フリネットを聴いてる皆さんこんにちは、工藤忍だよ」
穂乃香『忍ちゃん、そちらはどうですか?』
「こっち?楽しくやらせてもらってるよ。でもやっぱりあのコーナーは恥ずかしかったー」
「忍チャン、言ってるところ悪いケド来週もあるからねー」
あずき『忍ちゃん、あずきの分頑張ってねー』
「そう言うあずきチャンはどうカナ?」
あずき『あずきもちゃんと忍ちゃんのコーナーやったよーっ』
穂乃香『あずきちゃんらしいコレクション、私も納得でした』
「そうなんだー…ってことはそっちはいつも通りアタシのコーナーが先だったんだね」
あずき『あー、そういえば柚ちゃんのコーナーはコレがある時はいつもコレの後だったねー』
「うん。恥ずかしいのは先が良いって忍チャンに言われちゃったカラ」
穂乃香『忍ちゃん、頑張ってくださいね』
「う、うん…でもこの次は穂乃香ちゃんの番だからね!」
穂乃香『え?えっと…』
あずき『そーだそーだ!穂乃香ちゃんにもやらせる大作戦を立てないとねー』
「また次のスペシャルウィークはパーソナリティ交換にしようっ!」
あずき『うんうん…ってことはまたあずきこっちー!?』
「穂乃香チャンにさせるならそうだねー」
「あずきちゃんとは今度はそっちで逢うことになりそうかな」
穂乃香『柚ちゃんがこっちに来てもいいんですよ?』
「あーそっかー。アタシも穂乃香ちゃん家見てみたいからそれでもいいカナ?」
「録音の週には行った人のコーナーするし、まあアタシがまたこっちでも構わないけどさー」
穂乃香『そこはまた要相談ですね。とりあえずこのお話はここまでにして、今日そちらのテーマは何でした?』
「こっちのテーマは………」
 
「エンディングーっ!」
「これでやっと終わりかぁ…何だかいつも以上に疲れたよ」
「でもどうだったカナ?」
「楽しかったし、何だか新鮮だったっていうかな。いつもと環境もスタッフも違うし」
「あー、それは分かるカモ。公録の時とかそういう感じだったよねー」
「それに近いかもね。よしっ、来週の告知しないとでしょ?」
「じゃあ告知しよー。来週の放送はこちらの都合で収録だよ」
「この後の午後2時くらい…ん?スタッフの人が3って指を出してるってことは…3時くらいから収録の予定に変わったみたい」
「というわけで、今日の3時前までにメールをお願いしまーす」
「来週のテーマは『究極の4択』っ。アタシ達二人にこの4つならどれが良いかっていうのを送ってね」
「メールは〜〜〜、FAXは〜〜〜で、なるべく急いでネっ。アタシ達を悩ませる良い4択を送ってくれた人には…何かしよっか?」
「アタシはいいけど…ってプレゼントで思い出した。あのフリトークのメールのって答え言ってなかったんじゃ…」
「あーまあそういうこともあるさー。確か忍チャンとあずきチャンの組の名前だったよね?」
「それそれ。この『CAs』だけど正解した人は…正解の人が2人いたけどどうしようかな」
「2人ならアタシ達からひとつずつでいいジャン」
「ま、そうだね。どっちのが届くかは楽しみにしていてもらえると嬉しいな」
「それで『CAs』っていうのは『キューティアップルズ』の略だネ」
「アタシとあずきちゃんは属性ならキュートだし、二人ともリンゴの名産地出身だからっ」
「話を聞いてみれば単純だったけど、みんな難しく考えてたみたいだー」
「特に『キャビンアテンダント』とか『あずきと何か』とかいうのが多かったんだ」
「なので正解だった長野県のワサビバーベルさんと茨城県のEXPさんにはアタシ達から何か送るねー」
「何が届くかはこれから決めるから、楽しみにしててねっ」
「メールが届いたらそれに住所とか必要なことを書いてだってー」
「それから来週は『救いの女神A』はお休みで、アタシが普段向こうでやっている『忍コレクション・出張版』をお送りするよ」
「アタシのコーナーの『シャトル・ハート』は来週もちゃんとあるから、また忍チャンの演技をお聞き逃しなくっ!」
「うう…まあもう腹くくってやる気だけどねー」
「それでは今週もお別れの時間だよ。お相手はフリルドスクエアの喜多見柚と」
「工藤忍でした。また来週も…」
柚・忍『6つの場所を十字に交えてフリクロス!』
♪〜
「ふう…あのコーナーやっぱり本気で辛かった…毎週やってるっていう二人には感心するよ」
「もう慣れちゃったのかなー。よーし、ご飯だー!」
「お昼食べたら収録の打ち合わせだから……」
その収録後のブースにはどこか含みのある笑顔の柚と、顔色を七変化させている忍の姿があったとかなかったとか…
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あとがき
飛神宮子です。
月刊フリルドスクエアの11本目。
穂乃香・あずきは前に書いたので今度は逆の組み合わせで。
この二人、一人称がともに「アタシ」なので「アタシーズ」もアリでしたかね。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
2016・04・12TUE
飛神宮子
短編小説に戻る