After the Brainteaser...(頭を使った後は…)

とある日のこと…
「…そういうわけだから、四人とも頑張ってくれ」
穂乃香「はい。それでこれはどうすれば…」
「それは次に集まる機会に返してもらえればいいから」
あずき「この四人でコーナー任されるなんてね!」
「そうだね。放送地域も聞いて安心したよ」
「プロデューサーサン、打ち合わせっていつなのカナ?」
「それはこれから向こうと詰めるから二・三日で教えられるはずだ」
「了解!プロデューサーサン」
「まずはローテーションを決めてもらえるかな?4人も都合もあるだろうからさ」
あずき「それじゃあすぐ決めちゃおう!」
「えっとまずはみんなの予定を合わせないとさ」
穂乃香「プロデューサーさん、何か紙はありますか?」
「ああ、そこのプリンタから何枚かくらいなら持って行っていいから、それを使ってくれ」
穂乃香「ありがとうございます。それじゃあ私、取ってきますね」
「じゃあ決まったら俺のところに頼む。それも伝えないとだからさ」
「はーい、プロデューサーさん」
プロデューサーは自分のデスクへと戻っていった。
「えっと手帳はどこだっけな?」
「アタシのはカバンの中に…あ、あった」
あずき「あれ?忍ちゃんの手帳のペンって、ぴにゃこら太の?」
「ホントだー、どしたの?それ」
「この前、穂乃香ちゃんと一緒に買い物に行った時に穂乃香ちゃんが見つけちゃってね…あとは分かると思うけど」
「穂乃香チャン、本当に好きだねー」
あずき「一目惚れみたいな感じだったんだよね?」
「アタシもUFOキャッチャーで、あれを取りたいとか言われた時はさすがに驚いたよ。隣のクマトモだと思ってたのに」
「忍チャンって穂乃香チャンと一緒の部屋だけど、今どれくらいあるの?」
「ぴにゃこら太グッズ?」
「そうそう」
「アタシもちゃんとは把握してないんだけれど…」
穂乃香「どうしたんですか?」
あずき「ううん、何でもないよ。えっと、じゃあ予定決め大作戦だねっ!」
「大作戦かどうかは知らないけど、まずは収録日が…この表かな?」
穂乃香「そうですね。十四回分で最初と最後は全員で…この日とこの日は皆さん大丈夫ですか?」
「えっと…アタシはどっちも大丈夫だよ」
「アタシは…うん、この日は今のところ空いてるかな」
あずき「あずきももちろん大丈夫っ。穂乃香ちゃんは?」
穂乃香「この日とこの日…私も…問題ないですね」
「あとはこの十二回分だけど、二人ずつだよね」
穂乃香「そうなりますね。どうしましょう?」
「それなら縦に全部日付書いて、横に名前書いた表にして○×付けてこっ」
あずき「これなら誰が行けるか一目瞭然だねっ」
穂乃香「分かりました。誰かペンは…」
「はいっ、穂乃香ちゃん」
穂乃香「フフっ、これ使ってくれてるんですね」
「(うっ…この笑顔には抗えないんだよね…)う、うん」
穂乃香「♪〜」
穂乃香は機嫌よく表を書き始めた。
穂乃香「皆さん、これでいいですか?」
「うん、上出来上出来っ」
「じゃあ埋めてこっか」
あずき「これって一人何回になるのかなっ?」
穂乃香「そうですね…確か2人組でやるはずなので…」
「まーまー、まずは埋めてから考えようよ」
あずき「そうだね、まずはこれで都合がいい日を確かめないと」
「たぶん一人六回くらいになるんじゃないかな」
穂乃香「…あれ?みんなほとんど○でいいんですか?」
「学校の予定とかも今のところはそんなくらいだったんだ」
あずき「あずきもそれくらいかなっ」
「アタシもそれで間違いないんだけど」
穂乃香「私は…私もほとんど○ですね」
「それなら一週間ごとに決めちゃおう」
「土曜日に二人、日曜日にもう二人って感じかな?」
「そうそう、それでいいんじゃないカナ」
あずき「そうしようっ、まず最初の土曜日は…」
………
それからしばらくして…
「それで決まった…あれ?」
4人の許へと戻ってきたプロデューサー。
「これ…でいいのかな?」
プロデューサーはテーブルの上に置かれた1枚の紙をめくった。
「なるほど…これでまずは先方に話を通そう。それにしても…」
そのテーブル用のソファには…
「…すぅ…」
「くぅ……」
あずき「……ぐー」
穂乃香「ふぅ……」
ソファをベッドモード用に背もたれを倒して眠っている4人の姿があった。
「決めてくれた後だからまあいいけどね」
プロデューサーはその紙を自分のデスクへと持っていった後に、一度他の部屋へと入っていった。
 
「まったく、このままじゃ風邪ひくかもしれないしな」
パサッ
プロデューサーは二人ずつ寝ていたそこに夏布団を1枚ずつ掛けた。
ちひろ「あら、四人とも眠っちゃってますね」
「すっかり夢の中みたいです」
ちひろ「みんな可愛い寝顔です」
「この四人で組ませて正しかったなって思えました」
ちひろ「最初はどうかなって思いましたけど、今ではこの事務所の中でも指折りの仲良しな子達ですからね」
「それでちひろさん、どうしましょうか?」
ちひろ「まだお昼ですから、ゆっくり寝かしといてあげましょう。イベントも多かったですから」
「…他の子に邪魔にならなければ…いいですかね」
ちひろ「それよりも…この前のみちるちゃんの領収書、あれ何なのですかもう」
「ちゃんとパン代って書いてあるじゃないですか」
ちひろ「社長が頭抱えてますよ。これからは天引きしようかというのも考えているみたいです」
「はあ…俺からもよく言っておきます。みちるだけじゃないですよね」
ちひろ「ええ。法子ちゃんと菜帆ちゃん、あと楓さんに友紀ちゃん、志乃さんとクラリスちゃんと…確かまだいますからね」
「うへえ、分かりました…ってその中で俺の担当なのは最初の二人だけですよ」
ちひろ「あ、そうでした。プロデューサーさんにはお酒飲む子はほとんどいませんでした」
「そういう付き合いは仕事の関係先だけにしたかったんで、なるべくそうしてもらうようにしましたから」
ちひろ「フフフ、そういう割り切り方も大切ですよね」
「さて、そろそろ連絡しないとですからデスクに戻りましょう」
ちひろ「そうですね」
二人は改めて四人の寝顔を見て、それに微笑みながら自分のデスクへと戻っていった…
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あとがき
飛神宮子です。
PC故障によるデータ消滅のため一時休止していましたが、13周年の今日より再開します。
誕生日SSに関しては随時亜美・真美から掲載していく予定です。
今回はリハビリも兼ねてフリルドスクエアの四人。口調が似る子達は難しいですね、やっぱり。
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2014・09・03WED
飛神宮子
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